金融ITフォーカス 2022年1月号
金融ビジネスにおいて、制度変更への対応、経営の効率化・コスト削減に加え、付加価値の追求が常に求められております。この付加価値の源泉は、金融技術と情報技術の融合によって生まれると考えます。「金融ITフォーカス」は、そういった視点を取り入れ、金融ビジネスが大きく変化していく方向性をわかりやすく伝えます。
発行時期 : 毎月5日発行(原則)
誌型 : A4版・16ページ(通常)
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金融市場
2022年の世界経済は、中国恒大問題や原油価格高騰の影響等により、年央にかけて成長ペースを緩やかに落とすことが予想される。日本経済は成長軌道に復しながらも、リベンジ消費のような強い消費回復は見られないだろう。中長期の経済政策では賃上げ、分配政策よりも構造改革、成長戦略を優先すべきだ。
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リスク管理
FinTech企業のリスク管理の脆弱性が目立つ。小規模であるがゆえに人材配置が十分ではないという悩みを抱えている。FinTech企業は、①デグレーションを防ぐ全社的対応、②社内情報の継続収集、③スピード感をもったリスク管理の実践が欠かせない。また、経営層から「リスク管理に取り組む」と強いメッセージを発することも重要だ。
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リテールビジネス
注目されていた金融サービス仲介業は、登録「2社」というスモールスタートとなった。「取り扱える商品が狭い」と制度設計を問題視する声は多いが、これは典型的な供給者の論理だ。本質的に重要な問いは、利用者視点での付加価値の源泉をどこに見出すかにある。
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デジタルイノベーション
分散型金融(DeFi)の市場が急速に発展するに連れ、各国規制当局による規制の議論が加速している。様々なステークホルダーやシステムが互いに連携しシステム全体で機能する分散型金融においては、各要素のリスクとトラスト構造を踏まえたうえでシステム全体としてのガバナンスが問われる。
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中国金融市場
中国のデジタル人民元(e-CNY)は、2020年10月の深セン市における実証実験開始以来、本格導入に向けて着々と準備が進められている。運用試験が大々的に展開される中、制御可能な匿名性の付与による個人情報保護とAML/CFTの両立に高い関心が寄せられている。
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保険の2030年アジェンダ
マイナンバーカードの普及が加速している。保険会社が「マイナンバーカード」を利活用することで、顧客への体験価値を飛躍的に向上させ、事務効率・高度化の実現をも可能にする。また、「健康・医療」を核とした保険会社の新たなビジネス創造の可能性がある。国民の一生涯に寄り添い続ける保険会社の社会的使命を支えるインフラとなるだろう。
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数理の窓
人類学者レヴィストロースは1938年にアマゾン奥地で先住民「ナンビクワラ族」と接触した。彼らは衣服を一切身に着けておらず、文字を持たないばかりか絵や紋様を描くといったこともせず、財産は木片、動物の骨、毛皮の切れ端といった粗末なものばかりで、夜になると土の上でそのまま眠り、近隣先住民からも「ウアイコアコレ(地べたに眠る連中)」と揶揄される有様であった。
発行形式
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- 毎月5日発行(原則)
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- A4版・16ページ(通常)
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- 販売はしておりません。当サイトよりご覧ください。
お問い合わせ先
『金融ITフォーカス』編集事務局
E-mail:focus@nri.co.jp