人の脳には二つのシステムが存在しているという話はダニエル・カーネマンの「ファスト・アンド・スロー」が有名であるが、その他にも認知心理学や脳神経科学の研究が進む中でそれを裏付ける証言も増え、脳の認識が二重構造になっている説はかなり浸透してきたと言って良い。二つのシステムの一つは直観とか感情に基づいて判断する脳で発生学的には他の動物と共通点が多く古い脳(システム1)である。これに対してもう一つのシステムは論理的な活動を司る脳で発生学的には大脳皮質に対応し、このシステムの機能の大きさが人を他の動物との比較において際立たせているものである(システム2)。
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