ロシア帝国第14代皇ツァーリ帝ニコライⅡの第四皇女アナスタシアは、美しい青い瞳のお転婆な少女であったという。栄華を極めたロマノフ家の一員として何不自由のない生活が約束されていたはずであったが、ロシア革命の大きなうねりに呑み込まれ、彼女が17歳になったばかりの1918年7月、ボリシェヴィキの手により両親と共に処刑されてしまう。しかし、その遺体は発見されず、ボリシェヴィキも皇帝の家族まで処刑した事実を隠蔽したため、いつしか人々の間ではアナスタシアは死地から逃げおおせたのではないかという噂がまことしやかに囁かれるようになった。大公女アナスタシアは生きている─「アナスタシア伝説」の誕生である。

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  • 須貝 悠也

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