「一生懸命を楽しむ」という考え方
動画を倍速や早送りで視聴する人が増えているという。必ずしも若者だけでなく、かくいう私も情報系のテレビ番組やYouTube動画はもちろん、映画やドラマであっても2倍速とまではいかずとも1.5倍速で観ることもよくある。その背景として、月額見放題のサブスクリプション型が当たり前になり、1本当たりの金額を考慮することなく多くの映像作品を鑑賞できるようになったこともあるが、コスパ(コストパフォーマンス)やタイパ(タイムパフォーマンス)を求める人が増加しているという時代背景もあるだろう。生産性を高めろ、という社会全体の雰囲気もさることながら、SNS全盛の現代においては同世代の他者と自分を容易に比較できてしまい“まだ何も成し遂げていない自分”を焦らせてしまうことが、コスパやタイパを過度に気にする風潮の根底にあるという見方も大いに納得できる。
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