近年、気候変動に伴い、大規模な水害、土砂災害が発生し、多くの被害をもたらしている。河岸工事など公的な対策も重要であるが、個人でできる対策も必要不可欠である。個人での対策として、まずは命を守る適切な避難行動や、生き延びるための防災備蓄などが挙げられるが、大切な家屋や家財を守る適切な「居住地の選択」もその一つである。居住地の選択には個人の嗜好(しこう)が尊重される必要がある一方で、脆弱(ぜいじゃく)なエリアへの密集で多くの人が被災した際には救助や復興の遅れにつながる可能性があり、社会全体として適切な居住地の選択を促すことも必要である。本稿では、防災意識に関するアンケート調査結果を踏まえ適切な居住地選択を促す方法について考える。

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執筆者情報

  • 田中 和香子

    社会システムコンサルティング部

    コンサルタント

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