2017年度税制改正にて、特定事業を切り出して独立会社とするスピンオフについて、法人や株主の譲渡損益や配当に対する課税を繰り延べることとなりました。この税制改正後としては、初のスピンオフがコシダカホールディングス(2157)より公表されました。
本ニュースでは、コシダカホールディングスのスピンオフに対するIDSの対応をお知らせします。
1.コシダカホールディングスのスピンオフの内容
スピンオフとは特定事業を切り出して独立会社を設立することです。期待される効果として、経営の独立による効果、資本の独立による効果、上場の独立による効果等があります。経営の独立により、親会社の経営者は中核事業に専念することが可能となります。資本の独立により、スピンオフされた会社の独自の資金調達により、必要な投資が実施可能となります。上場の独立により、各事業のみに関心のある投資家を引きつけることが可能となります。
コシダカホールディングスは、カラオケ事業、カーブス事業、温浴事業および不動産管理事業で構成されており、今回のスピンオフで「カーブス事業」を分離・独立させ、「カーブスホールディングス」を上場させる予定です。これにより、コシダカホールディングスの株主にはカーブスホールディングス株式が現物配当される予定です。
本スピンオフのスキームおよびスケジュールの概要は、以下の通りとなります。
※上図はコシダカホールディングス開示資料より抜粋して改変
2.IDSでの対応方針
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権利配当における対応
今回、本サービスでは現物配当に係るデータを提供いたしません。
今後、同様のケースが発生した際には、「スピンオフ」という種別を新設して現物配当に係るデータ提供をすることを検討しております。 -
翌日基準理論値計算用パラメータにおける対応
現在、東証に基準値段の算出方法について確認中です。
コシダカホールディングスの開示資料によりますと、配当落ち日である2020年2月27日の基準値段は、
(2020年2月26日の終値)-(1株当たりの2020年8月期第2四半期末中間(予想)配当金)-(カーブスホールディングス株式の公開価格)
となる想定のようです。
東証から基準値段の算出方法について確認が取れ次第、翌日基準理論値計算用パラメータでの提供方法についてアナウンス予定です。 -
マーケットカレンダーにおける対応
コシダカホールディングスについて、以下の情報を収録いたします。種別コード 種別名称 1200 会社分割(分割会社)―権利落ち 3040 会社分割(分割会社) -
資本異動における対応
今回のスピンオフは、株数に変化はありません。しかしながら基準値段が現物配当により落ちますので、指数計算(基準時価総額)に影響が出る想定です。東証TOPIXの基準時価総額の計算方法を参考の上、指数計算方法を決定する方針で検討しておりますため、資本異動の収録方針も検討中となります。資本異動の収録方法について、後日アナウンス予定です。
お問い合わせ
IDS(Integrated Data Services)に関するお問い合わせ
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投資情報サービス事業部
Tel:050-1790-7308(営業代表)