未来の人々はAlをどう評価するのか
野村総合研究所(NRI)は、「新しい社会のパラダイムを洞察しその実現を担う」ことをミッションの1つとしている。その一環として、「Alで「拡張」する社会」と題した研究を2024年より開始した。
2022年のChatGPT公開以降、Alに対する関心は日に日に増している。Alを使った製品 ・ サー ビスが雨後の筍のように登場し、Alに対する懸念や規制についても活発に議論されている。そのようななか、少し「引いた目線」でAlの中長期的な影響を考察したのが本研究である。
具体的には、AIが社会に十分浸透している未来の人々の立場に身を置きAIの影響を考えた。歴史を振り返ると、汎用技術の先輩格である電気は、半世紀近い普及期間を経て、我々の経済・社会を大きく変化させた。AIの普及期間はそれよりも短い可能性が高いが、未来の有識者がAIによる社会変化をどう記述するのか、という視点で考えてみた。なおAIが社会にかなり浸透しているであろう2030年代以降を主な検討時期としている。そこから浮かび上がったのが、「AIが拡張する6つの知力」「AIエージェント」「デプス・エコノミー(深さの経済)」「アイデアエンジニアリング」などのキーワードである。

203X : AIで拡張する社会
執筆者情報
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- 執筆者
- 森 健
- 部署
- 未来創発センター
- 所属・職名
- 未来社会・経済研究室長
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株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部
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