野村総合研究所（NRI）グループでは、2015年度以降、6年間にわたって障がい者雇用に焦点を当て、上場企業および特例子会社に対するアンケート調査や企業事例調査を実施し、経年変化や特徴的な取組を把握してまいりました。
2020年の初春以降、新型コロナウイルスの流行は社会にさまざまな影響をもたらしました。障がい者雇用についても例外ではなく、コロナ禍に伴って、障がい者雇用を取り巻く潮流は大きく変化しています。
このような状況を受け、本年度は「コロナ禍が障がい者雇用企業にもたらした影響と経営リスク」およびそのリスクに対応する「業務分野・事業ドメインの在り方」をテーマに調査研究に取り組みました。前者では、コロナ禍による障がい者雇用のマネジメントへの影響や、将来的に備えるべき経営リスクについて調査しました。また、後者では、コロナ禍に伴う潮流の変化・加速を踏まえて、「選択と分散」による業務分野や事業ドメインの見直しのポイントと、その進め方を整理しました。最後に、両テーマを受けて、不確実な状況下で持続可能な障がい者雇用を実現するためのポイントについて、総括しております。
2020年12月1日には、「With/ Afterコロナの障がい者雇用の経営マネジメント～リスクをどう捉え、事業をどう作り変えるか～」と題してオンラインセミナーを開催し、上場企業の障がい者雇用担当者、特例子会社のマネジメント層の方々や、支援機関・特別支援学校の方々を対象に、上記の調査結果を報告・解説しました。

執筆者情報

• 笹澤 恵

  コンサルティング事業本部　社会システムコンサルティング部

• 新治 義久

  コンサルティング事業本部　社会システムコンサルティング部

• 水之浦 啓介

  コンサルティング事業本部　社会システムコンサルティング部