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パネルメンバーの紹介

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金融市場に関する政策や規制を効率的に実施しつつ、企図した成果を最大限発揮するためには、実務家、研究者、政策担当者といった各領域の関係者が、政策ニーズの認識、政策理論の研究、政策の企画や遂行といった各々の専門性に即した役割を分担しながら、他の領域の関係者との間で、情報や意見を交換し合うというプロセスを踏むことが重要と考えられます。
金融市場パネルは、実務や研究の面で豊富な経験と実績をお持ちの皆様にお集まりいただきました。ここにメンバーを紹介します。

パネルメンバーの紹介(五十音順)

内田和人 Kazuto Uchida

三菱UFJ銀行 取締役常務執行役員 市場部門長

専門:経済・金融調査、短期金融市場、ALM


約26年にわたり、内外金融・経済調査、市場分析、ALM運営、信用リスク管理等の業務に携わってきました。金融グローバル化の加速、金融ビジネスの大変革期にあたり、金融市場、中央銀行、金融機関はどのような役割を果たしていくべきか。大規模な量的緩和の出口政策や財政悪化リスクにどのように対応していくか。日本の金融市場が活力を取り戻し、国際競争力を高めるには何が必要か。エコノミストの経験・金融実務の立場から幅広く議論していきたいと思っています。

江川由紀雄 Yukio Egawa

新生証券 調査部長 チーフストラテジスト

専門:クレジット市場、信用リスク、金融規制


日本での黎明期(1990年代半ば~)から証券化市場に関わってきたが、最近は信用リスク全般に考察を深めることがライフワークになりつつある。近年は金融機関の行動を律するルールの見直しが相次いでいることから、規制環境の変化にも目を配っている。金融市場で起きる事象を最大限の好奇心をもって観察しつつ、金融制度や金融政策について考え、金融市場パネルの議論に参加したい。

大島周 Amane Ohshima

みずほ第一フィナンシャルテクノロジー 取締役社長

専門:ALM、有価証券投資、欧米アジア金融市場


過去25年以上にわたり、海外市場を中心に銀行のALM・有価証券投資に携わってきました。その間、激動する金融市場の動向を追いかけると共に、前提となる政治情勢や地政学上の変化が金融市場にもたらす影響も考察してきました。世界秩序に歴史的な変化が生じつつあり、また各国金融規制が金融機関の行動に抜本的な変革を問う中、世界経済の持続的な発展のために金融政策や金融制度がどうあるべきかを議論する上で、長く金融機関の実務に携わったものとしてパネルに貢献できればと思っています。

翁百合 Yuri Okina

日本総合研究所 副理事長

専門:金融システム、プルーデンス政策、金融市場


日本銀行に勤務後、民間エコノミストに転じ、主に金融システムの安定性を確保するためのプルーデンス政策や金融規制の分野を中心に研究を継続してきています。2008年の金融危機後の国際的な規制強化は、金融市場にどのような影響を与えるか、プルーデンス政策と中央銀行の関係をどう考えるか、などに関心を持っています。

加藤出 Izuru Kato

東短リサーチ 代表取締役社長 チーフエコノミスト

専門:短期金融市場、金融政策


リーマン・ショック後に主要国の多くの中央銀行は、非伝統的金融政策を空前の規模で導入した。そのお陰で金融市場のパニックは沈静化したが、これだけの緩和策を行っているにもかかわらず、主要国の成長には力強さがまだ現れていない。正常化策の道のりは、長く険しいと思われる。その過程でグローバル経済や金融市場に不均衡が蓄積される恐れもあるため、超金融緩和策の功罪を本パネルで今後もしっかりと議論していきたいと考えている。

北村行伸 Yukinobu Kitamura

一橋大学経済研究所 所長

専門:金融論、財政学、計量経済学


金融と財政の関係について様々な側面から研究を行っています。とりわけ、近年のような大きな変化が起こっている時期には、歴史的な経験から学ぶことが多いと思い、過去の事例やデータを集めては検討を行っています。本パネルでは、私のささやかな知見からですが、金融政策や金融システムに関して新しい視点を提供できればと考えています。

神津多可思 Takashi Kozu

リコー経済社会研究所 所長

専門:マクロ経済、金融、マクロ安定化政策


世界規模の金融危機を経て、伝統的なマクロ政策である金融・財政政策の境界線が曖昧になっただけでなく、それらと金融市場・金融機関経営の安定のための諸施策との境界線もまた相互にオーバーラップする部分が出てきている。また、先進経済と新興経済の間のフィードバックの評価もますます重要さを増している。そうした中で金融市場パネルは、多様な観点から柔軟な議論を展開するプラットフォームとして、そのユニークさを発揮していくと思う。私としては、グローバルに活動する日本企業の視点を意識した貢献をしていきたい。

左三川郁子 Ikuko Samikawa

日本経済研究センター研究本部 金融研究室長 兼 主任研究員

専門:金融論、金融政策


1990年代の不良債権問題、2000年代のグローバル不均衡と世界金融危機、2010年代の非伝統的金融政策――研究テーマは時代とともに変わりましたが、経済・金融をとらえる眼は変わっていません。「何かがおかしい」という違和感から浮かんでくる疑問を日々、反芻しています。大規模な緩和を続ける先に何が待ち受けているのか、中央銀行の独立性とは何を意味しているのか、金融正常化の過程で国の債務をどのように管理するのが最適か。金融市場パネルでは、より多面的に考えてまいりたいと思います。

須田美矢子 Miyako Suda

キヤノングローバル戦略研究所 特別顧問
甲南大学 特別客員教授

専門:国際マクロ経済学、国際金融、金融政策


国際経済・国際金融を研究分野としてきましたが、日本銀行の政策委員として10年間政策決定に携わってから、関心が国内問題や政策決定過程などにも広がっています。マクロ・ミクロ両面から新たな国際金融システムが模索されているが、どのようなシステムが考えられるか。グローバル化が進む世界で、かつ財政ファイナンスを求められかねない状況下にあって、中央銀行の独立性はどういう形で維持できるのか。このような問題意識をもちつつ、物価安定のもとでの持続的成長に資する金融政策について考えていきたいと思っています。

高田創 Hajime Takata

みずほ総合研究所 専務執行役員 チーフエコノミスト

専門:国債市場、金融政策


債券市場を中心として金融機関からみた金融市場現場の実務家の立場から金融政策を見ていきたいと思っています。また、内外の経済金融状況に関し、海外からの見方と国内からの見方には乖離があり、アカデミックな見方かたも乖離があるように感じています。こうした乖離を金融市場パネルが少しでも埋めることができる「掛け橋」になればと思います。今や世界の中央銀行はこれまで誰も体験していない領域に足を踏み入れているだけにこれ程、知的好奇心が高まる面白い局面はないと思っています。

武邑淳史 Atsushi Takemura

三井生命保険 執行役員 運用統括部参与

専門:保険ALM グローバル債券投資 市場・信用リスク


この20年余り、生命保険や年金資産について、内外債券市場での投資実務、 ALM、リスク管理等に携わって参りました。その間、急激な円高や海外発の金融 危機、そして未曽有の低金利といった市場変動に揺れ動く国民経済に直面し、財 政・金融政策と市場参加者の適切な連携を模索して参りました。多額の国家債務 を抱える我が国においては、国債管理政策と金融政策を独立に論ずることは困難 な状況にあります。健全な経済力を次世代に繋ぐための政策や市場運営の全体的 なフレームワークを希求し、パネルでの議論に貢献したいと思います。

徳島勝幸 Katsuyuki Tokushima

ニッセイ基礎研究所 年金研究部長兼上席研究員

専門:年金・保険、債券、クレジット投資


これまで、主に投資家の立場から、金融・資本市場に関連する業務に携わって来ました。日本が少子高齢化から人口減少を迎えている中で、グローバルな視点から、従来とは異なった金融・資本市場のあり方を模索しています。いかにしてリスクとリターンのバランスを良くして行くかが、運用者にとって永遠の課題であり、そのための市場整備や諸政策について議論して行きたいと思います。

根本直子 Naoko Nemoto

アジア開発銀行研究所 エコノミスト

専門:金融システム、金融機関


日本銀行で金融調査等に従事した後、格付け会社で金融機関の信用力分析とアジア地域の調査を統括しています。各国の中央銀行が導入した非伝統的金融政策は、金融機関の資産負債に大きな変化をもたらしており、銀行を分析してきた立場から政策の効果に関する見方を提示したいと思います。中でも銀行、企業のポートフォリオリバランスや、インフレ期待の変化が経済に与える影響に注意を払っていますが、一方で低金利の下銀行が必要な分野に適切な価格で資金を供給する機能が損なわれないかに関心を持っています。

福田慎一 Shinichi Fukuda

東京大学大学院経済学研究科 教授

専門:金融論、マクロ経済学、国際金融


日銀の「異次元の金融緩和」が続く中、米国FRBによる「量的緩和の出口」に注 目が集まっています。数字上は、米国経済の回復はさまざまな形で裏付けられて おり、「出口」に向けた道筋を模索しなければならない時期が近づいているとい えます。ただ、市場は神経質で、その可能性が示唆されただけで敏感に反応して います。このような状況下で、量的緩和の「出口」をどのように模索していけば よいのでしょうか。その影響を展望しておくことは、米国だけでなく、これからの日本の金融政策を考える上でも重要だと考えています。

細野薫 Kaoru Hosono

学習院大学経済学部 教授

専門:マクロ経済学、金融


グローバル金融危機から相当の年月がたちましたが、この間に、各国の中央銀行の役割、活動は大きく変わりました。当初は臨時異例の措置と思われていた「非伝統的」な金融政策が今では標準的な政策になりつつあります。また、金融システムの安定により大きな役割が期待されるようになりました。私はこれまで、金融政策、金融システムと実体経済との相互関係について研究してきましたが、こうした成果も踏まえつつ、あるべき中央銀行の姿について、グローバルな観点から考えていきたいと思います。

柳川範之 Noriyuki Yanagawa

東京大学大学院経済学研究科 教授

専門:契約理論、金融契約


金融政策に関する問題を幅広く深く議論していくことが、金融パネルの課題だろう。個人的には、金融システムの構造が、金融政策のあり方や効果にどのような影響があるのかについて関心がある。パネルには、金融政策に関する情報を幅広く収集し、それを社会全体に情報発信していくことが期待されていると思う。専門的課題の多い分野であるが、社会的関心の高い問題であり、議論を喚起していきたい。

渡部敏明 Toshiaki Watanabe

一橋大学経済研究所 教授

専門:ファイナンス、計量経済学


私はファイナンスおよびマクロの計量分析を専門としています。ファイナンスでは、資産価格のボラティリティに注目したリスク管理の研究を行っています。「金融市場パネル」では、市場関係者の方々から実際のリスク管理のお話を伺いながら、より望ましいリスク管理について考えたいと思っています。マクロでは、近年、私の専門であるマルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)を用いてDSGEモデルやVARモデルを推定することにより、金融政策の効果を分析しようとする動きが見られます。そうした新たな分析手法や結果もご紹介できればと思っています。

オーガナイザー

井上哲也 Tetsuya Inoue

野村総合研究所 金融イノベーション研究部 主席研究員

専門:金融市場、金融政策、金融システム安定策


「金融市場パネル」の開始と同時期に先進諸国が導入した「非伝統的金融政策」は、各国の金融経済情勢を映じて異なる方向性を見せ始めました。しかも、経済構造や金融規制の変化を考えると、危機前の世界に回帰する「正常化」でなく、新たな均衡を探るという色彩が強まるように思います。私は、「金融市場パネル」がこうした動きを少しでも先んじて捉えるよう、理論と実務のバランスという良き伝統の上に、財政や金融システムといった視点も一層取り込みつつ会合を企画するとともに、一メンバーとしても議論に貢献したいと思います。

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