株式会社野村総合研究所(以下「NRI」)は、広告効果に優れた企業広告を表彰する「広告効果賞2018(以下「本賞」)」の結果を発表しました。2018年1月から12月に広告展開のあった251の作品から、金賞2作品、銀賞5作品、特別賞2作品が選出されました。
広告効果賞とは
広告を行う本来の目的である「ビジネスへの効果」を念頭に、商品やサービスに対して生活者が抱く、「利用したい」「購入したい」という意向の向上に効果のあった広告を表彰するものです。
シングルソースデータを用いた効果測定の結果をもとに選定
企業の施策と消費者の行動との関係や影響を「見える化」するサービス「Insight Signal(インサイトシグナル) ※1 」を通じて、NRIは独自にシングルソースデータ ※2 を収集しています。そのデータを用いて、広告が消費者に与える行動と心理への影響を測定しました。
受賞作品と、選定理由は、下記のとおりです。
【金賞】
■株式会社資生堂 / インテグレート水ジェリークラッシュ |
これまでのブランドが持っていた購入意向に繋がるイメージは残しつつ、話題性や他にはない特徴のイメージを、テレビCMをはじめメディア全体で喚起した。さらに、新製品の強みである製品特徴をデジタルメディア(SNS、バナー、記事タイアップ、動画など)を用いて幅広く展開することで、口コミの発生に成功。製品のヒットに繋がった。 |
■日本生命保険相互会社 / みらいのカタチ だい杖ぶ |
金融&新商品&初OAという難しい環境においてタレントのコミカルさを活用し、CMの認知を確保するとともに、動画では複数の専用素材を展開。高い再生回数だけでなく、興味や検討といったステップまで効果が見られた。また、綾瀬はるかさんの起用が日本生命とのブリッジになり、商品認知だけでなく、企業の好感度の向上にも繋がっている。 |
【銀賞】
■エスビー食品株式会社 / きざみ青じそ |
同社における他のブランドとタレントを共通して起用し、プロモーションのフレーム化による相乗効果を発揮している。CMの認知から商品認知まで一気に持ち上げることに成功。ターゲットの女性を中心に購入意向が強く高まった。 |
■森永乳業株式会社 / トリプルアタックヨーグルト |
上市直後のプロモーションではブランドの認知を高め、上市半年後の出稿では商品理解を高めるといった、顧客ステップを段階的に引き上げていく戦略に沿ったクリエイティブ展開が、狙い通りに機能した。 |
■株式会社Mizkan / 追いがつおつゆ |
“つゆボナーラ”という追いがつおつゆを使用したメニュー訴求の新鮮さ、インパクトが喫食意向に繋がった。本商品は定番商品ながらも生活者にレパートリーの幅を感じさせることで、購買促進につなげている。 |
■久光製薬株式会社 / サロンパス |
ユーモアのある製作により高いCMの認知率を獲得した。本商品は定番商品の代表格であり、ブランドイメージは固定化しつつあったが、本プロモーション展開以降、若年層を中心にイメージ・意向を大きく伸ばすことに成功した。 |
■富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社 / arrows Be |
スマートフォン市場という固定化したカテゴリの中、高いタレント力を活かしたプロモーションで、ブランドについての想起系指標を大きく高めることに成功した。イメージ変化も大きく、「割れない」「洗える」というキーメッセージも有効に機能した。 |
【特別賞】
■株式会社ロッテ / 歯につきにくいガム<記憶力を維持するタイプ> |
大規模な出稿はできない中、ターゲットを狙ってメディアを選定した。単体での効果とともに、クロスメディアでも効果が高い。じっくりと商品の特徴を伝える素材により、伝えたいメッセージが刺さったことが効果に繋がっている。デジタル媒体は出稿していないが、商品の話題性からWEB上で口コミが発生していた点も面白い。 |
■三井不動産株式会社 / 東京ミッドタウン日比谷 |
テレビ、新聞、交通、デジタル、シネアドなど各施策がそれぞれ「強い訪問意向」を高める効果を持ち、一気に世の中に浸透させた。さらに、三井不動産=魅力的な街づくりという、比較的動かし難いイメージにも寄与していた。また、ミッドタウン日比谷を案内するGoogleとのタイアップ広告も非常に相性がよく、訪問意向がさらに高まった。 |
本賞の詳細については、下記の専用サイトをご覧ください。
▼「広告効果賞2018」 https://www.is.nri.co.jp/news/news-releases/2019/000255.html
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※1
Insight Signal(インサイトシグナル):
加入企業が行う広告、PRなどのプロモーション施策について、NRI独自のデータを基に、NRIが分析・評価するサービスです。媒体選定、クリエイティブ作成の支援をはじめ、KPI設定やPDCA構築の支援も行います。 -
※2
シングルソースデータ:
メディア別の広告効果を生活者の視点で評価することを目的に、同一の調査対象者に対して、多様なメディアへの接触状況とともに、商品・サービスの認知や購入意向、購入有無などを調査したデータです。シングルソースデータは、個人が特定される情報ではありません。
お問い合わせ
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株式会社野村総合研究所 インサイトシグナル事業部
「広告効果賞2018」事務局 松本、森田
TEL:03-5877-7396
E-mail:
is@nri.co.jp