株式会社野村総合研究所(以下「NRI」)は、株式会社かんぽ生命保険(以下「かんぽ生命」)に、商談から契約締結までのプロセスをオンライン上で実施できるプラットフォームソリューション「econy(イーコニー)」1(以下「本ソリューション」、特許出願中)および関連するシステムの導入を2024年8月から開始しました。2025年度第1四半期の稼働を予定しています。これにより、お客さまと非対面での接点を増やし、顧客満足度を高めるかんぽ生命のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を支援します。
導入に至った背景には、音声・映像の品質に対する評価があります。また、利用者数が多い一方で、1人あたりの商談時間は比較的少ないかんぽ生命の利用形態に最適な従量課金方式も採用の理由になりました。加えて、保険業務と親和性の高い拡張機能を備えている点も評価のポイントとなりました。
本サービスの利用により期待される効果
1.オンライン商談機能と予約機能の統合による業務効率化
従来は、商談予約機能とオンライン商談機能を組み合わせて利用するシステム構成が取られていたため、かんぽ生命のサービスセンターの社員はオンライン商談を行うために複数システムにアクセスする必要がありました。本ソリューションでは商談予約機能とオンライン商談機能を統合するため、社員は自身の予定管理を1つのツールの中で簡単に行えるようになります。これにより、オンライン商談開始までの一連の流れがシームレスになります。
2.予約なし商談機能によるさらなる機会創出と顧客満足度向上
保険契約の申込時に、お客さまと営業社員に加えて、全国のサービスセンター社員が申し込み内容をオンラインで確認するオンライン同席が、事前予約なしで実施できるようになります。これにより、さらなる商談の機会を創出します。
また、お客さまにとっては、かんぽ生命の社員のスケジュールが空いていれば即座に面談できるようになり、利便性が高まります。この結果、顧客満足度の向上が期待できます。
3.高品質でストレスのないオンライン商談と従量課金による合理的なコスト負担
高品質のテクノロジーを採用することで、通信状況に左右されない音声・映像品質を実現します。また、従量課金方式により、利用頻度や利用時間が少ないユーザーがいる場合でも、ライセンス方式と比較して合理的で効果の高いコスト負担で利用できます。
NRIは、本ソリューションの高いカスタマイズ性を生かし、お客さま体験価値向上に資する機能の充実を図ることで、かんぽ生命のさらなる顧客満足度向上を目指します。
- 1詳しくは次のURLをご覧ください。
https://www.pcls.jp/econy/
【ご参考】
NRIはeconyの以下の機能を特許出願中です。
①オンライン商談と電子契約をオールインワンで提供
オンラインでの商談およびその録画・録音の記録に加え、ユーザーの本人確認、契約書データに対する電子署名、およびタイムスタンプ付与を1つのインターフェイスで提供するプラットフォーム
②生成AIを活用したテキスト化、要約、コンプライアンス、プロセスチェック
大規模言語モデル(LLM)により、オンライン商談の録画もしくは録音のデータを音声認識によりテキスト化して要約し、所定のチェック項目を充足しているか否かを判定する機能