株式会社野村総合研究所(以下「NRI」)は、「実務に活かすマーケティング分析」をテーマに「マーケティング分析コンテスト2025」(以下「本コンテスト」)を開催します。生活者のニーズを「データ分析」1という手法で把握し、より一層実務に活かすマーケティング施策を導出することを目的にしています。「マーケティング分析コンテスト」は、NRIが3,000人の生活者から独自に収集したシングルソースデータ2を、学術研究やマーケティング実務に活用していただくことを目的として2007年から毎年開催しています。
NRIは現在約250社の顧客企業向けに、広告・プロモーション施策を分析・評価するサービス「Insight Signal(インサイトシグナル)」3を提供しています。本コンテストでは、当サービスで収集しているシングルソースデータをコンテスト参加者に提供し、データに含まれる膨大な消費行動データと企業の広告出稿実績から、「実務に活かすマーケティング分析」というテーマに沿った研究成果を提出していただきます。
審査は、マーケティング指標や分析手法の新しさ、着眼点の斬新さ、結果の有効性など、幅広い観点で行います。多数のご応募をお待ちしています。
生活者の「メディアへの接触状況」と「消費行動」がひもづいたデータを提供
本コンテストの参加者に提供するシングルソースデータは、同一人物について「メディアへの接触状況」と「消費行動」(商品・サービスの認知や購入)を2カ月にわたって収集した国内で他に類を見ないデータです。このデータを多面的に解析することで、生活者の行動や広告効果の分析がより正確なものになります。提供するシングルソースデータには、マーケティング観点からの深耕が可能になるよう「消費行動・消費意識データ」も含まれています。マーケティングを学ぶ学生・教育機関の方々や、実務としてマーケティングを実践している企業の方々も積極的にご参加ください。
本コンテストのエントリー期間は、2025年6月2日から9月30日までとし、研究成果の提出締め切りは11月7日を予定しています。応募要領などの概要と過去の入賞作品については、以下の専用サイトをご覧ください。
専用サイト「Insight Signal マーケティング分析コンテスト2025」
https://www.is.nri.co.jp/contest/
今年のテーマは「実務に活かすマーケティング分析」
近年、マーケティングの現場ではデータ活用の重要性がますます高まっています。AIや機械学習をはじめとする先端技術の進化により、企業は膨大なデータから消費者インサイトやプロモーション施策の効果検証など様々な洞察を得ることが可能となりました。しかし、データ分析の成果を実際の施策に落とし込み、売上を向上させることは依然として大きな課題です。
そこで本年度のコンテストでは、「実務に活かすマーケティング分析」をテーマに掲げました。データ分析を通じて得られた洞察を、実際の企業広告やマーケティング活動に活かすことができる研究成果を募集します。理論的な分析だけでなく実際のビジネス現場での応用可能性も勘案し、データを活用したマーケティングの未来を切り拓くアイデアを、ぜひご提案ください。
NRIは本コンテストを通じ、多様な視点から生活者の購買要因の掘り下げが行われることで、企業に広告・マーケティング戦略を見直す手掛かりや示唆が与えられ、生活者とのより豊かで適切なコミュニケーションが推進されることを目指しています。本コンテストの結果は専用サイト上で、2026年1月に公表する予定です。
- 1ここでいう「データ分析」とは、生活者の行動や意識に関するアンケート結果などの各種データを整理し、統計的手法や機械学習などを用いて傾向や関係性を明らかにすることを指します。
- 2メディア別の広告効果を生活者の視点で評価することを目的に、同一の調査対象者に対して、メディアへの接触状況、商品・サービスの認知や購入意向などを調査したデータです。シングルソースデータは、個人が特定される情報ではありません。
- 3広告・PRなどのプロモーション施策を、NRI独自のデータをもとに分析・評価するサービスです。媒体選定、クリエイティブ作成の支援、KPI設定やPDCA構築の支援も行います。
【ご参考】「マーケティング分析コンテスト2025」の概要
1.参加資格
年齢、国籍、職業(社会人、学生)は問いません。グループでの応募も可能です。1人(または1グループ)当たりの応募数に制限はありませんが、自作・未発表のものに限ります(ただし、受賞は1人(または1グループ)1点までとします)。また、調査会社、コンサルティング会社、システム開発会社に勤務する方のエントリーは、ご遠慮いただく場合があります。
2.賞
最優秀賞(1点) | 賞金20万円 |
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優秀賞(1点) | 賞金10万円 |
佳作(1点) | 賞金5万円 |
- ※それぞれ、該当者なしの場合があります。
3.エントリー方法
専用サイト(https://www.is.nri.co.jp/contest/)において、2025年6月2日から9月30日まで、エントリーを受け付けます。上記サイトのエントリーフォームに必要事項を入力・送信後、参加申込書および誓約書をダウンロードし、必要事項を記入の上、「マーケティング分析コンテスト2025事務局」へメール添付でご送付ください。書類の受領および内容の確認後に、分析用のシングルソースデータを郵送します(6月下旬郵送開始予定です。本コンテスト終了後、シングルソースデータは返却していただきます)。
エントリー締め切り日:2025年9月30日
4.その他コンテストに関する説明
専用サイト上の説明資料をご覧ください。説明資料には、今回提供するシングルソースデータの特徴やテーマ設定の指針、分析の基本的な考え方が記載されています。
5.提供するシングルソースデータ
関東圏(1都6県)に居住する3,000サンプルの同一調査対象者(20歳~69歳の男女個人。人口比を反映)から、2025年1月4日~4月5日にかけて収集した、広告・宣伝メディアへの接触状況と商品の購買行動に関するデータを未加工のデータ(ローデータ)として提供します(データの特徴と調査方法は以下の図1~3をご参照ください)。データ構成などの詳細は専用サイトをご覧ください。
図1:シングルソースデータの全体像
図2:調査方法
図3:追加データ
6.成果物の提出方法
研究成果は、パワーポイント形式で30ページ以内にまとめ、「要約文」および「応募用紙」とともに、電子メールに添付して送付してください。
成果物提出締め切り日:2025年11月7日(電子メールは23時59分まで)
7.審査基準ならびに審査結果の発表方法
マーケティング手法としての斬新さや、マーケティング戦略に新たな示唆を与えているかどうかを重視して審査し、審査結果を専用サイト上で2026年1月に発表します。過去の入賞作品も専用サイトにてご確認いただけます。
8.審査委員(敬称略、順不同)
<審査委員長>
守口 剛 (早稲田大学 商学学術院 教授)
<審査委員>
桑原 武夫 (慶應義塾大学 総合政策学部 教授)
清水 聰 (慶應義塾大学 商学部 教授)
酒井 麻衣子(中央大学 商学部 准教授)
高橋 弓子 (株式会社野村総合研究所 マーケティング戦略コンサルティング部長)
9.学術論文としての活用
本コンテストに応募した研究成果を、学位請求論文(卒業論文・修士論文・博士論文)や、学会などへの投稿論文にも活用いただけます。「延長申請書」の提出により、シングルソースデータの貸与期間を延長することも可能です。
10.注意事項
- 研究成果に関する知的財産権は、株式会社野村総合研究所および当該の研究を行った方に帰属します。
- エントリー情報や参加申込書は本コンテスト事務局にて厳重に保管します。本コンテスト参加者の個人情報は、本コンテストに関する活動のみに利用します。
- 参加申込書をご提出いただくと、やむを得ない場合を除き、研究成果の提出が必須となります。シングルソースデータを閲覧するだけなど、本コンテスト応募以外の目的での参加はできませんので、ご注意ください。
- 提供するシングルソースデータは、本コンテストの研究成果物提出時、またはデータの延長貸与期間が終了した時点で、速やかに返却いただくものとします。電子メディアなどに複写されている場合は、これを完全に破棄していただくこととします。