株式会社野村総合研究所(以下「NRI」)は、金融機関の利用者がインターネット上で預金口座の開設を申し込める「Web預金口座開設サービス」(以下「本サービス」)の提供を、2025年10月2日より開始します。本サービスは、NRIが提供するインターネットバンキングの共同利用型サービス「Value Direct(バリューダイレクト)」1のオプションとして展開されます。
本サービスは、2027年4月1日に予定されている「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則」改正を見据え、マイナンバーカードによる本人確認が可能な公的個人認証サービス(以下「JPKI認証」)2を標準搭載しています。これにより、セキュリティ強度の高い即時本人確認を可能とし、また利用者の同意があれば、個人番号の申請受付も同時に行うことができます。
なお、本サービスのファーストユーザーとなる株式会社東京スター銀行では、本日から利用開始しています。
本サービスの主な特長
- ①申込手順を視覚的に確認できるデザイン設計
- ②ロゴ・カラー・項目等のカスタマイズをシステム設定で簡単に実施可能
- ③マイナンバーカード情報の取得・プリセット機能により、申込時の利用者の入力負荷を軽減
- ④マイナンバーカードによるJPKI認証を標準搭載し、即時の本人確認が可能
- ⑤利用者の同意に基づくマイナンバー収集機能を標準搭載
(図1)Web預金口座開設サービス画面イメージ(スマートフォン)
NRIのマイナンバーソリューションとの連携
本サービスは、NRIが提供するマイナンバー関連ソリューションである「e-NINSHO(イーニンショウ)」3「e-BANGO(イ―バンゴウ)」4とのデジタル親和性を最大限に活かし、以下のマイナンバー関連の制度への対応が可能です(図2参照)。
- 口座管理法5に準拠した自行への付番および他金融機関への付番が可能です。
- e-BANGOを利用する金融機関は、e-NINSHOで収集したマイナンバー情報をe-BANGOへ自動連携できるため、金融機関側のオペレーションが不要となり、事務負荷の軽減や誤登録などの事務リスク低減につながります。
- 受け付けた口座開設申請情報については、管理機能経由での閲覧・CSVファイル出力、ファイル自動連携など、業務内容に合わせて多様な連携方式を選択できます。
(図2)本サービスとマイナンバー関連ソリューションとの連携
今後、マイナンバーカードの普及および活用の進展により、さまざまな金融・行政手続の最適化や社会全体のデジタル化が一層加速するものと想定されます。
NRIは、今後も新たなデジタルサービスを提供し、民間主導による社会基盤整備に貢献していきます。
- 1NRIが提供する共同利用型インターネットバンキングサービス。個人・法人がインターネットを通じて、預金、資産運用、ローン、総合振込など幅広い機能を提供:https://www.nri.com/jp/service/solution/value_direct.html
- 2マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用して、オンラインで利用者本人の認証や契約書等の文書が改ざんされていないことの確認を公的に行うための安全・確実な本人確認を行うためのサービス:
https://www.digital.go.jp/policies/mynumber/private-business/jpki-introduction ※ NRIが提供する本人確認サービス「e-NINSHO」が提供 - 3マイナンバーカードによるログイン認証や従業員の人事管理・金融機関口座開設におけるマイナンバー情報取得等、マイナンバーカードを利用してオンラインで本人確認を行う統合型の本人確認プラットフォームサービス:
https://www.nri.com/jp/service/solution/eninsho.html - 4顧客等のマイナンバーを管理する金融機関や従業員のマイナンバーを管理する企業向けに、マイナンバー法に規定されている安全管理措置に準拠した環境で、マイナンバーを保管・管理するNRIサービス:
https://www.nri.com/jp/service/solution/ebango.html - 5正式名称は「預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律」