- お知らせ
野村総合研究所、お客様の声の分析やFAQ作成に有効なAIソリューション「TRAINA/トレイナ」をエポスカードに提供
〜対話の要約や分析の高度化によるさまざまな相乗効果の発揮〜
株式会社野村総合研究所(以下「NRI」)は、株式会社エポスカード(以下「エポスカード」)のコールセンター(エポスカスタマーセンター)に、AI(人工知能)を活用してお客様との対話を支援するトータルソリューション「TRAINA/トレイナ1」シリーズを導入しました。
エポスカスタマーセンターには、年間160万件の電話がお客様からかかってきます。エポスカードでは、お客様の声を丁寧に分析し、お客様への対応力を強化することで、さらなるお客様の満足度向上を図ることを目的に、「TRAINA/トレイナ」シリーズを導入しました。2020年8月1日から一部の稼働を開始し、2020年10月1日からはセンターにいるオペレーター全席で稼働しています。
NRIは、多くのクレジットカード会社のコールセンターにおいて、これまで個別に採用されることが多かった①音声認識技術、②要約技術、③テキストマイニング技術、④FAQ(よくある質問と回答)検索技術を用いた業務改善のためのソリューションを、「TRAINA/トレイナ」シリーズによって一気通貫で提供できるようにしてきました。それにより、導入企業は短期間で効率よく、しかも様々な相乗効果が生じます。また、NRIでは、音声認識やそこから得られるテキスト要約を一層的確にするためのチューニングから分析者のトレーニングまで、導入企業への様々なコンサルテーションも実施してきました。
クレジットカード業界のコールセンターにおいて、上記①~④の技術を用いた各ソリューションを、全面的に導入した事例はエポスカードが初めてです。これらの技術を組み合わせることで実現できる相乗効果は、以下の通りです(下図を参照)。
TRAINA VOICEダイジェスト2とTRAINAテキストマイニング3の連動による、分析精度の向上とスピードアップ
1.オペレーターの負荷を高めずにお客様の声(VOC)を収集(音声認識×要約×テキストマイニング)
お客様からのお問い合わせや要望の声のデータ化は、人手で入力する場合、オペレーターによってバラつきが生じます。このバラツキを防ぐため、このソリューションの一つである「TRAINA VOICEダイジェスト」では、お客様の声を全て音声認識で自動的にデータ化します。統一した品質でのデータ化が可能になるとともに、オペレーターはキーボード入力が不要となるため、お客様との応対に集中することが可能となります。
2.クレンジング作業の負荷削減と分析精度の向上(要約×テキストマイニング)
すべての通話を音声認識したデータには、挨拶や本人確認、定型的なフレーズなど、分析上の「ノイズ」となるデータが多く含まれます。お客様の声の分析を行うためには、お客様の要望や不満の声の抽出、ノイズとなる発言の排除などを行った後、内容を要約し、分析に適したデータを準備する必要があります(データクレンジング)。「TRAINA VOICEダイジェスト」では、これらを日本語解析処理と機械学習によって自動的に処理することで、分析担当者によるデータクレンジング作業を不要とするとともに、ノイズの除去によるデータ分析の精度向上にもつなげています。
3.分析のスピードアップ(テキストマイニング)
お客様の声の分析用に要約されたデータは、ソリューションメニューの「TRAINAテキストマイニング」で行う機械学習・日本語解析処理によって、自動的に分類・集計されます。これにより、分析担当者は毎回、事前の集計作業や分類作業を実施しなくとも、頻出しているコールリーズン(問合せ理由)や、急増している問い合わせ内容を、瞬時に把握できます。
TRAINA VOICEダイジェストとFAQナレッジ4の連動による、FAQの作成・維持の改善
1.FAQ候補の抽出(音声認識×要約)
FAQをゼロから作成することは、作成担当者にとって極めて非効率であり、かつ、膨大な作業時間を要します。ソリューション「TRAINA VOICEダイジェスト」と「FAQナレッジ」を連動させ、音声認識で自動的にデータ化されたお客様の声の中から、頻出する質問を自動抽出することで効率よくFAQを作成できます。
2.FAQ検索のスピードアップ(音声認識×FAQ)
オペレーターは、お客様からの質問を受けた際に、音声認識による検索や文章による検索を通じて、最適なFAQを速やかに得られます。これにより、オペレーターはお客様を待たせず、かつ的確な電話応対が可能になります。
3.FAQのメンテナンスの効率化
FAQの利用状況の分析を行い、不足しているFAQや修正すべきFAQの候補を抽出することが可能です。これにより、作成担当者は効率よくFAQのメンテナンスを実施できます。
NRIは、今後もTRAINA/トレイナをはじめとする、AIを活用した各種のソリューションによって、金融機関やさまざまな企業に対して、お客様満足度の向上と、生産性の向上を支援していきます。
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TRAINA/トレイナ:NRIが提供する、コンタクトセンターや社内ヘルプデスクなどを対象としたAIソリューションの総称です。
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VOICEダイジェスト:ユーザーとオペレーターとの間で行われる音声通話のテキスト化と、対話要約の作成機能を提供するソリューションです。問い合わせ対応後にオペレーターが行う入力業務を大幅に削減するだけでなく、コンタクトセンターで対応した案件の記録や履歴を、対応者によらず均質なものにしていくことが可能です。
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テキストマイニング:対話要約の結果や対応履歴の分析を行う機能を提供するソリューションです。使いやすいユーザーインターフェースにより、膨大なVOCデータを集計・分析し、目的に合わせたデータの分類・可視化を行うことができます。さらに、AIによる自動分類(機械学習のアルゴリズムを利用してデータを分類)や新たな気付きを得られことができる豊富な分類・分析が可能です。
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FAQナレッジ:オペレーター向けに、社内ナレッジ、FAQや関連する書類の検索効率を大幅にアップする検索機能を提供するソリューションです。FAQをウェブサイト上に公開することで、コンタクトセンターへの問い合わせに対する対応件数を削減することも可能です。また、FAQコンテンツのメンテナンスに必要な分析機能が豊富に搭載されていることも、特徴の1つです。
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