株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長:柳澤花芽、以下「NRI」)は、企業のIT・デジタル化推進に必要な組織能力を網羅的に診断する新サービス「MID Lens(Maturity of IT and Digital Lens)」(ミッドレンズ)(以下「本サービス」)の提供を開始しました。本サービスは、AI活用やデジタルデリバリーの民主化1などの最新トレンドを含めて、企業のIT・デジタル化推進やIT運営に関わる組織能力の現状を把握し、課題の特定と施策立案を支援します。

高度化・複雑化するIT・デジタル組織の課題 -全社視点での抜本的な変革の必要性

近年、DXやAI活用による企業変革が進む中で、企業のIT・デジタル部門に求められる役割は高度化・複雑化しています。こうした変化に対応するため、多くの企業ではIT・デジタル人材の育成、データ・AIへの対応強化、ビジネス部門の要求を迅速に実現するためのシステム開発業務の見直しなど、さまざまな施策に取り組んでいます。
しかし、これらの取り組みは部分的な改善にとどまるケースが多く、目の前の課題への対応は進むものの、関連する業務や組織の根本的な問題解決がされないため、再び同じ課題に直面することも少なくありません。
部分的・表層的な改善だけでなく、組織全体の視点から課題を捉え、抜本的な改革に取り組むことが、持続的な成長と競争力強化につながると考えられます。

IT・デジタル化推進に必要な組織能力を網羅的に診断・ベンチマーク

IT・デジタル化を推進するためには、中長期の方向性を描く機能(ストラテジー)、推進する機能(マネジメント)、各プロジェクトを実行する機能(ケイパビリティ)が必要です。本サービスは、これらを網羅的に診断し、組織の現状を的確に捉えます(図1)。

図1:MID Lensの診断領域

図1:MID Lensの診断領域

本サービスにおいては、これまでNRIが提供してきた診断サービスの豊富な知見とノウハウを統合し、設問項目を刷新したことで、AIの時代に求められるデータ活用やAIガバナンス等を含む、IT・デジタル組織能力の多角的な診断が可能になりました。
具体的には、デジタルおよびIT戦略・ガバナンス、人材・組織、データ・AIマネジメント、システム開発、イノベーションといった広範な領域をカバーする全120項目の設問を通して、組織全体の現状を網羅的に評価します。対象となる企業・部門について必要に応じてヒアリングを行いながら診断を実施し、その診断結果にもとづき、課題分析から具体的な施策立案までを一貫して支援します。
また、本診断は最新の他社ベンチマークを豊富に保有しているため、各企業のIT・デジタル成熟度が業界内でどのようなポジションにあるのかを客観的に把握することが可能です(図2)。診断は2~3か月で完了し、迅速に組織の現状可視化と具体的なアクションへの移行をサポートします(図3)。

図2:MID Lensの提供価値

図2:MID Lensの提供価値

図3:MID Lens実施の流れ

図3:MID Lens実施の流れ

NRIは、本サービスの提供を通じて、これからも企業のIT・デジタル化推進を支援していきます。

  1. 1高度な専門知識を持つ特定の担当者に依存せず、自動化ツール等を活用して誰もが安全かつ迅速にソフトウェアをユーザーへ届けられるようにすること。