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野村総合研究所、アフターコロナの行動回帰に関する意識調査を実施

〜社会経済活動正常化にはワクチン接種とともに治療方法確立と医療体制整備が不可欠〜

2021/12/27

株式会社野村総合研究所

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株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、2021年11月26日から11月27日にかけて、全国20~79歳の男女合計5,156人を対象に、コロナ禍における生活やビジネスへの意識動向に関するインターネットアンケート調査(以下、「本調査」)を実施しました。
本調査から得られた主要な結果は、以下の通りです1

「今後、生活を完全には戻さない」が6割で最多

今後、自身の生活をどのようにしていきたいかを聞いたところ、「コロナ禍前の生活に戻していきたい」は約3割(30.8%)で、「ある程度はコロナ禍前の生活に戻したいと思うが、完全には戻さないと思う」との回答が最も多く、約6割(60.7%)でした(図1)。なお、コロナワクチン接種済の人 に限っても、「ある程度はコロナ禍前の生活に戻したいと思うが、完全には戻さないと思う」が62.9%と、「完全には戻さない」が最も多い傾向は変わりません(図1)。

コロナ禍前よりも「大人数での飲食」と「海外旅行」の頻度は下げる人が4割

今後、自身の「外出」、「飲食」、「旅行」などの活動頻度はどうなると思うかについて尋ねたところ、「コロナ禍以前の頻度と同じになると思う」と「コロナ禍以前の頻度よりも多くなると思う・やや多くなると思う」を合わせた割合は、いずれの活動においても過半数に及んでいます(図2)。しかし、「コロナ禍以前の頻度よりも少なくなると思う(「やや少なくなる」を含む)」の割合に注目すると、「大人数での飲食」と「海外旅行」については、それぞれ4割以上(43.8%、41.9%)がコロナ禍以前より減ると回答しています(図2)。
なお、「大人数での飲食」と「海外旅行」ほどではないものの、「屋内で行われるイベント等への参加(38,8%)」、「屋外で行われるイベント等への参加(37.4%)」ならびに「夜間の外出(34.0%)」についても、それぞれ3人に1人以上がコロナ禍以前より減ると回答しました(図2)。

「オンラインでの打ち合わせ等が増える」、「海外出張が減る」は就労者の3人に1人

現在、就労中の人に、今後、自身の「通勤やテレワーク」、「会食」、「出張」などビジネスに伴う諸活動の頻度の見通しを尋ねたところ、「コロナ禍以前の頻度と同じになると思う」と「コロナ禍以前の頻度よりも多くなると思う(「やや多くなる」を含む)」を合わせた回答は、いずれの活動においても7~8割前後に及びました(図3)。なかでも、「オンラインでの打ち合わせ・商談」の頻度がコロナ禍以前より多くなると回答した人の割合は約3割(30.7%)で、他のビジネス活動と比べて高くなりました(図3)。一方で、「海外出張」の頻度がコロナ禍以前より少なくなるとの回答割合も3割超(33.6%)で、他のビジネス活動に比べて高いのが特徴です(図3)。

コロナ禍前の生活に戻していくために必要なのは、「治療方法の確立」と「医療体制の整備」

今後、自身の生活をコロナ禍前に戻すために必要だと思うことを聞いたところ、「新型コロナウイルスの治療薬や治療方法が明らかになること」が最も多く(73.3%)、次いで「感染しても確実に、適切な治療を受けられる医療体制になること(65.1%)」となりました(図4、複数回答)。なお、コロナワクチン接種済の人も未接種の人も、「治療薬・治療方法の確立」が最も多く、次いで「医療体制の整備」が多い結果となりました(図4)。

本調査が行われた11月下旬の時点では、ワクチンの接種が進んだことなどで感染拡大は抑制されていました。しかしながら、「コロナ禍前の生活に戻していきたい」と考える人は一部にとどまり、「ある程度はコロナ禍前の生活に戻したいと思うが、完全には戻さないと思う」と考えている人が多くを占めています。長期に渡って自粛を要請されてきた「大人数での飲食」や「海外旅行」、「海外出張」については、今後もその頻度を少なくするとの回答が目立ちます。
コロナ禍前の生活に戻していくために特に必要なこととして、「治療薬や治療方法の確立」と「医療体制の整備」との意見が多く、今後、経済社会活動を少しでも広げていくためには、この両者を推進していくことが求められます。また、仮に感染が収まっているとしても、経済社会活動再開の観点からは、とりわけ治療方法や医療体制に関する最新情報を分かりやすく、周知することが重要だと考えます。その一方で、本調査結果からは、コロナ禍による行動抑制が長期に及んだことで新しい価値観や生活スタイルの定着が進んだ様子も垣間見られ、企業や政府・自治体にはそうした変化を前提とした事業・政策の転換も求められています。

  • 1  

    本資料に記載の構成比は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない場合や、内訳の計と合計が一致しない場合があります。

  • 2  

    本調査における「コロナワクチン接種済の人」とは、調査時点でワクチンを1回以上接種している人を、また「コロナワクチン未接種の人」とは、調査時点で1回も接種していない人を指します。いずれも回答者の回答に基づきます。

調査概要

【調査名】NRI「コロナ禍における生活やビジネスの意識動向に関する調査」
【調査時期】2021年11月26日から2021年11月27日
【調査方法】インターネットアンケート
【対象者および回答数】
全国に居住する20~79歳の男女 合計5,156人
年齢階級(10歳刻み)・コロナワクチン接種有無による実際の構成比に応じて割付回収を行った(実際の回収数は下表参照)。年齢階級ごとのコロナワクチン接種者・未接種者の構成比については、首相官邸ホームページにおいて公表されている「年齢階級別接種実績(2021年11月22日公表時点)」を用い、1回以上接種者を「コロナワクチン接種者」、それ以外を「コロナワクチン未接種者」と定義して算出した。なお、「年齢階級別接種実績」では男女別の接種実績が公表されていないため、本調査でも性別による割付回収は実施していない。

(回収数) 合計 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳
コロナワクチン接種者 4,362 525 604 824 818 759 832
コロナワクチン未接種者 794 177 184 184 102 91 56

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お問い合わせ

ニュースリリースに関するお問い合わせ


株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 玉岡、梅澤
TEL:03-5877-7100
E-mail: kouhou@nri.co.jp

本件調査の担当


株式会社野村総合研究所 未来創発センター 武田、梅屋、佐々木