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NRI トップ ソリューション・サービス AI画像解析によるインフラ非破壊検査サービスで日本の社会インフラ課題の解決へ

お客様事例

AI画像解析によるインフラ非破壊検査サービスで
日本の社会インフラ課題の解決へ

三井E&Sマシナリー様

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日本の道路・トンネル等の交通インフラは戦後の高度経済成長期に一気に整備されたため、2030年には交通インフラの50%以上が建設から50年を経過します。これらインフラの老朽化の波は同時におとずれるため、点検・補修、更新という課題が日本では大きな問題になっています。
NRIはこのインフラ維持管理の課題を解決する仕組みとして、①路面下空洞、②路面のひび割れ、および、③トンネル覆工コンクリート表面のクラックの3点について、AIで自動抽出・解析するシステムを、株式会社三井E&Sマシナリー様(以下「三井E&Sマシナリー様」)とクラウド上に共同で開発しました。
今後はこの機構の運用を順次開始すると同時にビジネス拡大に向けた様々な活動を、三井E&Sマシナリー様のビジネスパートナーとして一緒に推進していく予定です。

昨今、道路やトンネル等、社会インフラの老朽化に伴って、それらを維持管理していくための調査・点検の必要性が高まる一方、技術者不足も深刻化しているため、調査・点検の効率化が求められています。これに伴い、国土交通省が推進するi-Construction1の一環で、各種インフラ構造物に対する点検の機械化とICTや3次元データを活用した業務の効率化が積極的に進められています。
NRIではAI技術を活用することで、三井E&Sマシナリー様が非破壊検査を行って得た調査・点検データをクラウド基盤上で自動解析する仕組みを開発しました。これにより非破壊検査で取得した大量データの解析に必要な専門技術者の負担を削減するとともに、解析時間短縮による効率化および技術者による解析結果の偏りを平準化するなど点検データ解析の品質向上が期待できます。

路面下空洞調査と路面性状調査においては、三井E&Sマシナリー様が運用するレーダとレーザーの同時計測が可能な複合探査車での計測データに対してAI技術を適用し、レーダ解析画像からは路面下空洞の自動検出を、またレーザー画像からは路面のひび割れの自動抽出・描画を可能にしました。従来のやり方に比べて、レーダ空洞解析では空洞判定・抽出で7割、レーザー画像解析では路面性状ひび割れ率算出のためのひび割れ抽出で9割の時間短縮により、迅速に解析結果を提供できます。今後は、解析結果を複合探査車の位置情報と同期させることで、路面状態の経年変化観察など、モニタリングに活用可能な仕組みも検討していきます。

トンネル点検においては、三井E&Sマシナリー様が2018年度に運用を開始したトンネル撮影車(Tunnel Catcher3、以下「TC3」)の計測データを対象としてNRIのAI技術を適用し、TC3で取得したトンネル表面の高精細画像を基に幅0.2mmまでのクラックを自動検出することを可能にしました。現在はAI自動解析システムを構築しており完成・実用化に向けて推進しています。システム化に向けては、高精細な大容量トンネル撮影データのハンドリングが必要なため、解析能力のスケールアップ・アウトが可能なクラウド上にAI解析機能を実装し、そのクラウド上へのデータ転送にオフラインデータ転送サービスを利用しました。TC3のデータ取り込みから、データの蓄積・取出・AIによる自動解析・解析結果可視化までを統合したクラウド上のシステムとして構築する予定です。この統合システムを活用することで、i-Constructionの推進に向け、両社でより効果的なサービスを提供していきます。

NRIでは、お客様のビジネス・業界を熟知している「ビジネスコンサルタント」、AIやIoT等の最新テクノロジーに精通している「テック系スペシャリスト」、テクノロジーをITシステムに落とし込む「システムエンジニア」と、お客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が可能なタレントを数多く擁しています。そのため、この三井E&Sマシナリー様とのプロジェクトのように、DX構想の策定から最先端技術の実装・実業務への適用、及び、その後のITシステムの維持・デジタルビジネス拡大と、DX推進のパートナーとして伴走が可能です。NRIは引き続き、お客様のDXを積極的に進めると同時に社会課題解決に向けて邁進していきます。

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    「ICTの全面的な活用(ICT土工)」等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、もって魅力ある建設現場を目指す取組

    https://www.mlit.go.jp/tec/i-construction/index.html

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