コンサルティング領域
ESGコンサルティング
昨今、ESG(Environment:環境 / Social:社会 / Governance:統治)という用語が一般的に使われるようになってきました。ESGを考慮した投資の考え方は、金融の世界では1920年代から実施されていましたが、2006年に国連が提唱した「責任投資原則」(PRI: Principles for Responsible Investment)公表以降、気候変動・脱炭素への対応や自然資本、人的資本への取り組みを評価するフレームワークとして、非金融の世界においても幅広く浸透し始めています。
NRIでは、ESGを軸にした企業や地域の持続的成長につながる活動を「事業会社全般」「金融機関」「政府・官公庁・地方自治体」それぞれに対してサポートしています。
- サステナビリティ経営計画策定(中長期戦略とサステナビリティの融合、マテリアリティの特定、管理指標の設定・運用、等)
- ステークホルダー向けコミュニケーション戦略策定・情報開示(統合報告書作成、人的資本に関する開示、TCFD/CDP対応、ESG評価機関への対応、等)
- サプライチェーンや取引先のGHG排出量(Scope1/2/3)算定・目標設定
- サステナビリティ浸透活動支援(社内研修、経営層向けワークショップの開催、等)
トランジション・ファイナンス支援
サステナブル・ファイナンスにおける新たなスキームとして、脱炭素社会の実現に向けて長期的な戦略に則り、省エネ・燃料転換等を含む着実な移行(トランジション)の取組を行う企業に対して、その取組を支援することを目的とした「トランジション・ファイナンス」が注目を集めています※。
トランジション・ファイナンスは、従来、グリーンファイナンスへのアクセスが限定的であった既存技術による大規模な排出削減が困難なセクターにおいて、足元での着実かつ大胆な低炭素化及び脱炭素化に向けた長期的な研究開発等の取組への資金供給を促進する有益なファイナンススキームです。
一方で、トランジション・ファイナンスは定義や基準が不明瞭な点が指摘されていることや、資金調達にあたりトランジション戦略や排出削減目標、ファイナンスによる排出削減等の環境改善効果等を明示するフレームワークの策定及び第三者評価の取得が必要なため、追加的なコストがかかることが課題となっています。
NRIでは、信頼性のあるトランジション・ファイナンスの市場形成に向け、経済産業省を含む各省庁や金融機関、業界団体、および有識者と連携しながら、透明性を高め、トランジション・ファイナンスの活用を促進するための環境整備に関与するとともに、案件組成に向けた調査・コンサルティングを実施しています。
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