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特集 拡大するEVエコシステムと日本企業のビジネスチャンス

資産としての電池、その課題とバッテリーエクイティの最大化に向けて

2024年3月号

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CONTENTS

  1. 新しい社会アセット・産業のコメとしての電池
  2. バッテリーエクイティビジネスの重要性
  3. 日本が置かれている環境と活路

要約

  1. EVシフトにより電池市場は急拡大し、社会に電池という資産が広く拡散することとなった。しかし、電池のバリューチェーンには多くの課題が存在する。製造面では原料の採掘コストや供給制約、複雑なサプライチェーン、電力消費の多さ、販売後の利用という観点では、EVの動力源として以外の売電などによる廃棄・リユースも含めた環境負荷や経済価値の最大化など、課題は多岐にわたる。一方で、水素や合成燃料などのさまざまな脱炭素手段も検討が進められているが、ただちにすべてが代替されるわけではない。そのため、さまざまな課題を克服しつつ、電池を最大限活用することは極めて重要であると考えられる。
  2. 今後のEV普及に向けて、ユーザーの取得・保有コストの低減が課題となる中、EV先行市場では電池の持つ価値を最大限引き出す取り組みが登場しつつある。それらの取り組みでは、電池の持つ価値を従来の有形資産としてとして取り扱うだけでなく、利用データや環境価値といった無形資産としての価値、いわば「バッテリーエクイティ」ともいうべき経済価値に転換することによって、コスト低減が図られている。
  3. EV普及が決して早くない日本は、電池を起点としたビジネスの基盤となる電池の蓄積量がいまだ少ない。地域特有のアフターマーケットとグローバル連携の必要性という複雑な課題も存在する。しかし、データやルールメイクでの連携、ビジネスモデルの工夫や海外からの逆輸入により、国内電池産業とBEV市場を先進化することも可能と考えられる。従来の製造業を超えた視点で、ハードとソフト、ファイナンスなどが一体となったビジネスモデルのイノベーションの切り口としてバッテリーエクイティビジネスの重要性は高い。

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執筆者情報

  • 合田 索人

    グローバル製造業コンサルティング部

    チーフエキスパート

  • 加藤 駿

    グローバル製造業コンサルティング部

    シニアコンサルタント

※組織名、職名は現在と異なる場合があります。

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