フリーワード検索


タグ検索

  • 注目キーワード
    業種
    目的・課題
    専門家
    国・地域

NRI トップ ナレッジ・インサイト 用語解説 用語解説一覧 DX(デジタルトランスフォーメーション)

DX(デジタルトランスフォーメーション)

Digital Transformation

  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

企業が、ビッグデータとAIやIoTを始めとするデジタル技術を活用して、業務プロセスを改善していくだけでなく、製品やサービス、ビジネスモデルそのものを変革するとともに、組織、企業文化、風土をも改革し、競争上の優位性を確立すること。
(読み:ディーエックス)

IT・デジタル技術の発展により、これまで提供できなかった新しい価値が次々に生まれています。これまでのITが得意としていた生産性向上、コスト削減などの価値だけではなく、顧客や社会のニーズに基づいた体験的価値、そしてヒト、モノ、カネ、情報がつながることで新しい発見や市場機会を生み出すネットワーク価値などです。個人のライフスタイルから産業構造まで、世の中を変えようとしています。
企業は、激しく変化するビジネス環境に対応するため、経営資源の「情報(データ)」を中核に、顧客への提供価値の変革、そして、新たな組織能力の獲得、つまりは、企業そのものの変革が求められています。

なぜDXが求められているのか?

2020年初頭から拡大した新型コロナウイルス感染症の蔓延だけでなく、大規模な自然災害、世界各地における地政学的リスクなど、世の中はこれまで以上に不確実性が大きく高まっています。そうした中で、競合他社だけでなく、業界の外から業界ごと破壊してしまうディスラプターも登場してきています。ビジネス環境や競争の前提条件が大きく変化する中において競争を勝ち抜いていくためには、既存のサービスやビジネスモデルの延長線上にはない変革が必要となります。加えて、昨今のSDGsへの関心の高まりもあり、業界・業種の枠を越えて社会課題を解決に貢献していくことも求められています。

これまでのIT化とDXの違いとは?

これまでのIT化は、社内業務や社内ユーザーを対象としたコスト削減や品質向上を目的としていました。そのため、ITを活用することにより業務を効率化することに主眼が置かれていました。例えば、承認申請ツールの導入による手書き申請書類の廃止や、売上管理ツールの導入による売上集計の自動化が挙げられます。それに対しDXは、社内だけでなく、社外関係者(顧客や取引先)も含めた事業創発や業務変革を通じて企業成長を目指すものです。デジタル技術を活用して製品やサービス、ビジネスプロセスを変革することにより、新たな価値を生み出していく活動と捉えられます。

DX推進にむけた企業の現状と課題

国内企業の多くはDX推進に取り組んでいるものの、実際のビジネスモデルや組織の本格的な変革には至っていません。
2018年に経済産業省が作成した「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート」の中で、既存システムの問題を解決しなければDXが実現できず、2025年以降、最大毎年12兆円の経済損失が生じる可能性があると警鐘が鳴らされています(いわゆる「2025年の崖」問題)。また、スイスの国際経営開発研究所(IMD)が毎年発表している世界デジタル競争力ランキングで、日本は63か国中27位と、デジタル技術の活用に関して米国(1位)、韓国(8位)、イギリス(13位) 、中国(16位)などに大きく後れを取っています。特に深刻なのが、ビジネスにデジタル技術をいかに迅速に活用できるか(ビジネスアジリティ)やデジタル技術を活用する人材の項目です。これらの項目については、開発途上国も含めた63か国中日本は最下位と評価されています。
企業がこういったビジネスアジリティを高め、デジタル人材を育成・獲得していくためには、これまでのように情報システム部門主導でIT戦略を検討するのではなく、経営幹部、事業部門、情報システム部門などの関係者が一体となり、データやデジタル技術を使ってどのような価値を創出したいのか、そのため現状と課題、とるべきアクションについての共通認識を持ち、実行につなげていくことが重要となります。

DXの進め方

DXでは、要件の不確実性が高い創造や変革を目指していきます。不確実性が高いが故に、初期に策定した戦略や計画に拘らず、仮説検証を永続的に繰り返すことが前提となります。
「自律分散的かつ迅速に行動する小規模チーム」を数多く作り、それぞれのメンバーが専門性を活かしつつも、チーム全員が当事者意識を強く持ち進めていくことが不可欠です。
このようなやり方・考え方を、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)に代表されるようなデジタルネイティブ企業ではない既存企業が持ち、DXを進めていくためには、以下5つの組織能が求められます。

DXを支えるデジタル技術

AI(Artificial Intelligence)

AIは、人間の思考プロセスと同じようなかたちで動作するプログラムあるいは、人間が知的と感じる情報処理・技術全般を指します。AIのうち、人間の「学習」に相当する仕組みをコンピュータで実現する技術として「機械学習」があります。入力されたデータからパターン、ルールを発見し、新たなデータに当てはめることで、その新たなデータに関する識別や予測などが可能です。
今後AIは、人の判断や意思決定のプロセスを自動化し強化するように進化し続け、製品やソリューションに組み込まれながら世の中に浸透していくと考えられます。

IoT(Internet of Things)

IoTとは、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信し合ったりすることで自動認識や自動制御、遠隔計測などを行う情報通信システムやサービスを指します。スマートフォンなど、従来のインターネット接続端末に加え、家電や自動車、ビルや工場など、様々なものがネットワークにつながるようになっています。例えば、工場でIoTの普及が進み、あらゆる工程がデジタル化されれば、情報システムを通じて工場の状況を離れた場所からリアルタイムで把握することができ、労働力不足解消の打ち手となることが期待できます。

クラウド

クラウドとは、雲のようにつかみどころのないインターネット上のリソースを、必要に応じてサービスとして利用するという概念を指します。社会や市場のニーズの変化に迅速に対応するには、システムを一から作っていては、そのスピードに追従できません。クラウドサービス活用することで、システム構築・改修・運用にかかる時間を大幅に短縮することができます。一方で、ただ導入するだけでは期待する効果は得られません。クラウドの特性を踏まえ、全社的な活用方針を策定することやクラウドの特性を踏まえた設計などが必要となります。

  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn