知的資産創造 2018年2月号
21世紀に入り、企業・官公庁・コミュニティ・家庭など社会のあらゆる領域がこれまで経験したことのない大きな変化に直面しており、変革の時代を生き抜くための指針が強く求められています。
NRIグループの総合情報発信誌『知的資産創造』は、知的資産創造活動を展開しているプロフェッショナルが執筆した時代のニーズに応えるタイムリーな情報をお届けしています。
※組織名、職名は掲載当時のものです。
発行時期 : 毎月20日発行
誌型 : A4変形版・80~100ページ
- 当サイト上では、最新号から過去2ヶ月分までの新刊については、目次のみをご紹介しております。
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MESSAGE
2018年に入り、平昌オリンピックまであと数週間となった。毎年オリンピックでは選手の技術進歩もさることながら、FAX、衛星通信、ハイビジョンなど「通信・IT・放送技術」の進歩が著しい。平昌またその先の2020年の東京オリンピックで、どのような最新技術が出てくるのか今から楽しみである。
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特集 経営インテリジェンス
トランプ政権は日本企業にどのような影響を与えるのであろうか。この問題について、野村総合研究所(NRI)では日本企業に対するアンケート調査を実施した。NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉が自社にとってマイナスのインパクトを与えると回答した企業が44.9%になったとの調査結果は、さまざまな反響を呼んだが、それとは別に、このアンケートの中で興味深い結果があった。それは、トランプ政権誕生がもたらすインパクトについて選挙前から検討を進めていた企業は、海外売上高比率が40%以上のグローバル企業であっても3 割にも満たないというものである。トランプ政権誕生は、あれほど耳目を集めたにもかかわらず、その影響に対して組織を挙げて分析した企業がこれほど少なかったという事実に、海外のグローバル企業との差を感じずにはいられなかった。
経営環境が激動する状態を海外では「VUCA」という。すなわち、経営環境における変化の度合い(Volatile)、不確実性(Uncertain)、複雑性(Complex)、曖昧さ(Ambiguous)が増すことを意味しており、「予測不能な経営環境」と訳されることもある。予測不能と聞いてネガティブな印象を持つ経営者も多いと思われるが、予測不能な時代だからこそ、逆の発想が必要になってくる。すなわち、自社にとってポジティブな変化を、誰よりも早く、誰よりも的確に読み解くことができれば、大きなビジネスチャンスにつながるとのポジティブな発想である。
そのためには、経営陣自らが、そうしたポジティブな変化に対する感度を高め、意思決定に資する重要な情報を経営陣で共有することが望ましいが、併せて、それをサポートする機能の整備も必要である。具体的には、顧客や競合に関する情報や、政治、経済、社会、技術(いわゆるPEST)に関する不確実な情報を俊敏に収集・編集するとともに、付加価値の高い分析を行い、経営陣に対して示唆と気づきを与えるようなインサイトを提供する機能を備えることが望ましい。
こうした一連の機能をNRIでは「経営インテリジェンス機能」と呼んでおり、今回は、本機能に関する次のメッセージの各論で構成する特集を組んだところである。 -
特集 経営インテリジェンス
- VUCAと意思決定不全
- 4疾患領域の内部構造
- 突破口としての「経営インテリジェンス機能」の構築
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特集 経営インテリジェンス
- 経営情報の「見える化」ではなく「見たくなる化」
- 経営インテリジェンス機能の創造・強化
- 海外の優良事例にみる経営インテリジェンス機能のあるべき姿
- 経営インテリジェンス機能の高度化ステップ
- 改革促進のためのKFS
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特集 経営インテリジェンス
- 日系企業向けアンケートから見る、成功企業と失敗企業の特徴
- 経営者の失敗談から見る、経営不全症候群(MDS)の今昔
- 経営インテリジェンスレベルの評価方法
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特集 経営インテリジェンス
- 効率化が求められる「経営インテリジェンス機能」
- AI活用による分析業務の自動化
- KPOによる分析業務の効率化
- 社内ビジネスアナリストの生産性向上
- 経営陣のコミットメントの重要性
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シリーズ 戦略実行力
- 戦略実行における組織権限上の問題
- 先行事例
- 権限委譲に向けて
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CHINA FINANCIAL OUTLOOK
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NRI NEWS
グローバルITガバナンスの重要性がうたわれて久しい。市場が成熟した日本から海外に活路を見いだそうとする中で、海外拠点へのITガバナンスは避けて通れない課題である。本稿では、筆者のタイでの駐在経験に基づいて、製造業の東南アジア拠点に対するITガバナンス強化に向けた制度設計のポイントを紹介する。
定期購読
- 発行時期
- 毎月20日発行
- 誌型
- A4変形版・80~100ページ
- 購読形態
- 年間予約購読制
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- 発行元
- 株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部
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NRIフィナンシャル・グラフィックス
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