特集 金融デジタルトランスフォーメーションを加速する
証券投資サービスにおけるFinTechの使い倒し
ロボアドバイザーと対面チャネルにおけるゴールベースアプローチへの
応用を中心に
CONTENTS
- FinTechの歴史的基調と本質
- ロボアドバイザー(1)FinTech新興企業の淘汰
- ロボアドバイザー(2)主流を占めるハイブリッド型
- 対面投資商品販売会社のデジタルトランスフォーメーション
- 日本への示唆
要約
- 米国で2010年代にFinTechブームが始まってから8年が経過し、当初の過剰なまでの期待や恐怖は削ぎ落とされ、地に足の着いた「FinTech観」が徐々に確立されてきている。FinTech新興企業と既存金融機関との二元論的な対立構造としてではなく、前者がBtoBの中で活かされ、後者との共棲関係をチャンスと捉えるシーンが拡大している。
- 証券投資サービスにおける代表的なFinTech関連サービスであるロボアドバイザー(ロボアド)分野では、スタートアップ企業によるシェア獲得は2割程度と限定的であり、後発の既存金融機関が圧倒的シェアを維持し、今後も市場拡大を牽引していくことが見込まれる。後者の成長を支えるBtoBのロボアド用プラットフォームの伸びしろも大きい。
- ロボアドの提供方法としては、コールセンターや対面の営業担当者が一定程度のアドバイスを提供するハイブリッド型が、成長を牽引していくと見られる。ハイブリッド型モデルは、既存金融機関の職域チャネルや対面顧客基盤とのシナジーと親和性が高い。
- 米国の対面投資商品販売会社においては、ゴールベース資産管理(GBWM)という投資アプローチが90年代半ば以降に普及し、彼らを金融界の勝ち組にすることに大きく寄与した。対面チャネルのデジタルトランスフォーメーション(DX)では、GBWMの構成要素を支える新技術をオープンAPIで連携しながら営業担当者による顧客理解や提案能力、生産性を高めることが意図されている。
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