CONTENTS
- 保育分野を取り巻く現場負担
- 保育DXの全体像
- 保育DXにより得られるもの・失われるもの
- 保育DXの加速に向けて
要約
- 保育士の確保が喫緊の課題となっている。DXソリューションを活用しながら労働集約的な保育業務の負担を軽減し、保育士が専門職として業務に注力できる環境を整備することが求められる。保育業務の再構築は、単に保育士の労働環境の改善を図るだけでなく、保育の質の向上につながる方策としても期待されている。
- 保育領域におけるDXは、バックオフィス業務の省力化を図るとともに、保育士の時間的・心理的余裕を生み出し、保育の質の向上を目指すものである。保育業務の中で時間的・心理的負担が大きく、かつデジタル活用により業務負担軽減や質の向上が見込まれる領域を中心に導入されている。
- デジタルの導入による懸念事項は、ツールの適切な理解と利用により払拭され、むしろ導入により保育士の視座・視野・視点の拡張につながる。コロナ禍の中で、保護者や地域の保育参加の新しいあり方を示すとともに、園内外のコミュニケーションの活性化をもたらし、保育のあり方を大きく変化させつつある。
- ほかの福祉領域と比較し、保育分野ではICTなどの普及が遅れてきたが、関係者のICTリテラシーや情報の取り扱いに関する規制の側面から、DXの推進を図りやすい環境がそろっている。DXの推進と定着に向けて、保育所内での取り組みやプロバイダーの一層の企業努力とともに、旧来的な規制の緩和など行政の後押しが求められる。
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