CONTENTS
- 新たなステージに入った中国のデジタル経済
- デジタル経済発展の要となるデジタルインフラ
- 格差の解消や強靭化に力点を置く基盤型デジタルインフラ
- データ駆動型デジタルインフラによるイノベーションの加速
- デジタルインフラがもたらす変革
要約
- 中国の第14次五カ年計画において、デジタル経済は経済社会の持続的で健全な発展に向けての大きな原動力と位置付けられている。そのデジタル経済の発展戦略として策定された「デジタル経済発展計画」では、デジタルインフラのさらなる整備、スマート製造業やスマート農業に代表される産業デジタル化の加速などを重点分野としている。中国経済全般が量より質(包摂・イノベーション重視)への転換を図る中、デジタル経済の重点分野も産業のデジタル化、格差の解消、ビジネスモデルの変革から技術革新へと、新たなステージに入ろうとしている。
- デジタル経済の発展を支えるのはデジタルインフラである。中国は、5Gネットワークに代表される通信インフラやクラウド・コンピューティングといった「基盤型デジタルインフラ」の拡充だけではなく、データの価値化と産業のデジタル化の加速につながる産業インターネット(インダストリアル・インターネット・プラットフォーム)などの「データ駆動型デジタルインフラ」の普及も加速させている。
- すべてがインターネットにつながる時代となった現在、デジタルインフラの重要性が増している。日本は、5Gネットワークの整備や半導体の供給の確保など、基盤型デジタルインフラの強靱化を中心にデジタル政策を策定している。一方で、データ連携基盤のようなデータ駆動型デジタルインフラについてはまだ取り組み中といえよう。今後、中国が先行して実装している事例を参考に、新たなサービスや産業の創出につながるデジタルインフラの整備を加速させる必要がある。
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