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特集 スイスの「クオリティ戦略」と日本への示唆

スイスの「クオリティ・オブ・ライフ」と競争力を支えるスイス人の特徴

2023年3月号

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CONTENTS

  1. スイスのクオリティ・オブ・ライフ
  2. スイス人の価値観と消費スタイル
  3. スイス人の高度スキル・デジタル活用の実態
  4. 日本への示唆

要約

  1. 「世界幸福度報告2022」によると、スイスの幸福度は146カ国中4位と高い。さらにOECDの「より良い暮らし指標(BLI)」でも、スイスは調査対象国40カ国の中でドイツやフランス、イタリアなどのEU主要国よりも高く、4位と高く評価されている。
  2. スイス人は将来よりも今を大事にする傾向が強い。他方、スイス人の消費価値観として高付加価値を求める傾向が日本以上に強く、環境・サステナビリティ関連商品は高付加価値と位置付けられていることから、「今を大事にする生活」と「サステナビリティ意識」という一見相反する価値観が共存している。
  3. スイスのクオリティ・オブ・ライフの高さが、外国の高度人材を引きつける力となっている。さらにスイス人の高度人材化も進んでいて、たとえばITスキルは日本人と比較して顕著に高く、デジタル利用においても日本人より能動的な活用傾向が見られる。
  4. スイスの高い幸福度およびクオリティ・オブ・ライフの背景には、スイス人の能動性、主体性の高さがあると考えられる。受身的にサービスを享受するのではなく、自らが望む社会を主体的に創り出す、自らの幸福は自ら生み出すというメンタリティを築き上げている。具体的には、スイスの直接民主制による政治への市民参画や、就業においてもテレワークや副業など柔軟な働き方を広く認める企業文化がある。
  5. 主体性意識を高めるという点に関して、政治への市民参画や柔軟な働き方を広く認めることの効果は大きい。日本においても、デジタル技術による市民参画の仕組みを地方レベルでも整えることや、テレワーク導入・副業認可の浸透が進むことで、主体性を持った生き方が実現され、クオリティ・オブ・ライフ向上につながるものと考えられる。

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執筆者情報

  • 林 裕之

    マーケティングサイエンスコンサルティング部

    シニアコンサルタント

  • 森 健

    未来創発センターグローバル産業・経営研究室長

※組織名、職名は現在と異なる場合があります。

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