CONTENTS
- 医療・介護現場を取り巻くIT化の現状
- 院内ITソリューション
- 地域医療連携システム
- 遠隔医療
- 医療・介護現場のデジタル化の方向性
要約
- 医療・介護現場を取り巻くITは、レセプトデータ・健診情報などの電子的な管理といった院内向けのサービスが中心だった。しかし、昨今の医療・介護政策がもたらした地域完結型医療への転換という考え方は、患者受け入れ体制の早期構築・強化の必要性を明確なものにした。医療・介護現場におけるITは、医療資源の最適化および医療・介護従事者の生産性の向上(業務効率の改善)に大きく貢献するものと期待される。
- 院内ITソリューションの先進事例といえば、医療現場の業務効率化を主目的とする「SNCS(シスメックス・ネットワーク・コミュニケーション・システム)」が有名であった。しかし近年になって登場しているITソリューションは、医療サービスの質の向上に資するものである点が特徴的である。
- 近年の地域医療連携システムは、在宅医療の普及・展開に伴い、在宅医療・介護に携わる多職種の連携を支援するものが多い。また、2016年度には、電子処方箋の解禁といった規制緩和やHPKI(保健医療福祉分野における公開鍵基盤)の整備などが進んだ。こうした流れを受け、今後はより多くの関係機関がネットワークに参加するようになり、地域医療連携システムの利用の活性化が期待される。
- わが国の遠隔医療においては、1990年代以降に患者に対する遠隔診療が登場してきた。最近では、国としても先進諸国と比べて遅れている遠隔医療の普及促進を掲げ、さらなる発展を後押ししている。遠隔医療の普及は、医師偏在化・医師不足の解消や在宅医療の推進といった現代の医療業界が抱える数多くの課題に一石を投じるのではないか。
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