CONTENTS
- 予防分野を取り巻く事業環境
- 予防分野のDXをもたらし得るサービス
- 予防分野におけるDXの課題・将来展望
要約
- 医療分野においては、一次予防(健康管理)、二次予防(重症化予防)、三次予防(再発防止)と利用者の状態に応じたさまざまな予防の形が存在する。また、高齢者に対しては、できる限り自立した生活を送れるようにする、介護予防も着目されている。
- 予防の実現にあたっては健保・国保などの保険者ごとに被保険者の属性、課題などが異なり、重点的に対処すべき疾病もその対応方法も異なってくる。しかし双方に共通する命題は、いかにして被保険者の意識・行動変容を喚起し、それを継続させられるかということである。昨今では、ICT・IoTの技術的進歩もあり、遠隔から常時状態をモニタリングすることで疾病の発症予防・重症化予防に加え、早期発見・予兆の検知などが技術的に可能となりつつある。
- 介護分野においても、健康寿命を延伸するために、データベースを構築し、要介護状態になるのを防ぐための生活習慣や活動を解明する、科学的介護の取り組みが推進されつつある。また認知症の分野では、早期発見・早期介入を支援するテクノロジーが開発されている。今後デバイスの使用負荷の軽減や操作の簡素化が進めば、データに基づいた介護予防の取り組みが進展することになると考えられる。
- 予防DXを推進し、期待する成果を得るには、若年層からもデータを取り続け、何が予防に効果的なのかを検証するためのデータベースの構築を進めていく必要がある。それに加え、将来的には、実際に予防が医療・介護費の支出抑制に与える効果をエビデンスとして示さなければならない。同時に、科学的根拠に基づいて被保険者への持続可能なインセンティブを付与する仕組みを構築できるかが、予防DX普及の鍵を握る。
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