東南アジア諸国連合（ASEAN）では、新型コロナのパンデミックからの出口戦略として、貿易投資の拡大や広域経済統合に加え、サステナビリティやデジタルトランスフォーメーション等を軸にした包括的な成長戦略「ASEAN包括的復興枠組み」を2020年11月に打ち出した。主要加盟国も、グリーンやデジタルに力点を置いた新たな方向性を打ち出したが、米中対立やウクライナ紛争などの地政学リスク、さらには、世界的なインフレの加速などが、グローバル化の恩恵を受けてきたASEANの成長モデルに影を落とし始めた。各国が自国の課題解決を優先し、資源や再生エネルギーの輸出を禁止するなど内向きになりつつある。アジア開発銀行の2011年のレポートでは、2050年にはアジアが欧州並みの経済圏となる「アジアの世紀の実現」の可能性がある一方、中進国のわな、紛争、金融混乱、気候変動など成長を大きく損なう「パーフェクトストーム」の発生というシナリオも描かれていた。今後、ASEANが持続的な成長を実現するには、このシナリオに描かれた広範な課題を解決していくことが求められている。

1. 海外展開の重要性と実現可能性の高まり
2. 日本の食産業の海外展開が直面している問題と次なる可能性
3. 農業生産分野の海外展開
4. 食品製造分野の海外展開
5. 物流・卸売分野の海外展開
6. 小売・外食分野の海外展開
7. 食産業の海外展開時に把握しておくべき事項

1. ASEAN地域統括拠点（RHQ）の現状
2. 昨今の環境変化を踏まえたASEAN RHQの必要性への疑義
3. 日系企業にとってのASEAN RHQの存在意義の再確認を

1. はじめに
2. カーボンニュートラルにおける水素活用の意義と想定される市場の全体像
3. 東アジア・オセアニアにおける水素製造・利用の全体像
4. マレーシアにおける水素事業の有望性
5. おわりに

東南アジア諸国連合（ASEAN）各国では都市化が急速に進んでおり、併せて、利便性を重視するような消費行動の変化が生まれている。本稿では、ASEANでの消費実態アンケートを用いて、近年注目度を集めつつあるスマート家電市場について分析した。