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NRIグループの温室効果ガス排出削減目標が「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」の「1.5℃目標」の認定を取得

~2030年度に2013年度比で温室効果ガスを72%削減~

2021/02/24

株式会社野村総合研究所

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株式会社野村総合研究所(以下「NRI」)が策定したNRIグループの温室効果ガス排出削減目標が、国際的な環境イニシアチブである「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ1」より、産業革命前からの気温上昇を1.5℃に抑えるための科学的根拠に基づいた削減目標として認定されました。

NRIグループは2018年度に温室効果ガス削減目標を改定し、SBTイニシアチブから2℃目標の認定を取得しています2。その後、IPCC3の1.5℃特別報告書において、産業革命前から気温が1.5℃以上上がった場合、洪水や干ばつなどによる被害が甚大であることが示され、産業革命前からの気温上昇を1.5℃に抑える必要があると国際的に認識されるようになりました。NRIグループは、このような世の中の流れに呼応する形で2020年5月にBusiness Ambition for 1.5℃キャンペーンに賛同し4、この度1.5℃目標の認定を取得しました。今回、1.5℃目標の認定取得にあたり、2030年度における温室効果ガス削減目標を改定し、2013年度比で温室効果ガス排出量を72%削減する目標を新たに掲げました。引き続き、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出削減を進めるとともに、より野心的に、今回認定を取得した1.5℃目標達成の前倒しも検討していきます。

■新たな環境目標

対象Scope5 目標
Scope1+2 NRIグループの温室効果ガス排出量を、2013年度比で2030年度に72%削減
データセンターの再生可能エネルギー利用率を2030年度に70%にする
Scope3 NRIグループの主要サプライヤーの70%以上が、2023年度までにSBT水準の温室効果ガス排出削減目標を設定
NRIグループ従業員の出張などで発生する温室効果ガス排出量を、2013年度比で2030年度に25%削減

NRIグループは、サステナビリティ経営におけるマテリアリティ6に「地球環境保全のための負担低減」を挙げています。社会課題の解決を通じて自社の経済的価値を高めるCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)の活動である「共同利用型サービス」(グリーンレベニュー7)の事業拡大に加え、環境性能の優れたデータセンターへのシステム移行や、本社をはじめとした主要なオフィスをエネルギー効率の高いオフィスビルに移転するなど、社会全体の温室効果ガス排出量の削減に向けた活動を推進してきました。
データセンターで稼働する「共同利用型サービス」は金融機関を中心に多くの企業に利用されています。「共同利用型サービス」は、顧客企業が個別にシステムを構築・運用する場合に比べ、温室効果ガスを73.9%削減(当社調べ)できることが分かっています。
さらに、この「共同利用型サービス」で使用する電力を全て再生可能エネルギーにすれば顧客企業の「共同利用型サービス」の利用による温室効果ガス排出量を100%削減することができ、社会に対する高い環境貢献も期待されています。需要過多による再生可能エネルギー価格の高騰等も回避するため、再生可能エネルギーの調達に関しては、サステナブルファイナンスを活用した長期かつ安定した調達を検討しています。

NRIグループは、「未来創発」の企業理念の下、環境問題をはじめとした社会課題に対し、さまざまなステークホルダーの皆さまとともに新たな価値を創造し、今後もサステナブルな社会の創出に貢献していきます。

  • 1  

    SBTイニシアチブ:産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えるため、企業による科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出削減目標達成を推進することを目的として、気候変動対策に関する情報開示を推進する機関投資家の連合体であるCDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)の4団体により設立されたイニシアチブです。
    SBTイニシアチブウェブサイト(英語):https://sciencebasedtargets.org/

  • 2  

    「NRIグループの温室効果ガス排出削減目標が「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」の認定を取得
    ~2030年度に2013年度比で55%削減~」:
    NRIのお知らせ https://www.nri.com/jp/news/info/cc/lst/2018/0920_1

  • 3  

    IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change の略。日本語では「気候変動に関する政府間パネル」と訳され、人為起源による気候変化、影響、適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的として、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設立された組織です。
    IPCCウェブサイト(英語):https://www.ipcc.ch/
    気象庁ウェブサイト:http://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ipcc/

  • 4  

    「野村総合研究所、「Business Ambition for 1.5℃」に署名 ~世界の気温上昇を1.5℃に抑える環境目標へ」:
    NRIのお知らせ https://www.nri.com/jp/news/info/cc/lst/2020/0513_1

  • 5  

    Scope:企業による温室効果ガス排出量の算定・報告の対象範囲
    Scope 1:燃料の燃焼などの直接排出量
    Scope 2:電気・熱・蒸気などの使用に伴う間接排出量
    Scope 3:Scope 1,2以外の温室効果ガスの間接排出量。サプライチェーンでの製造、従業員の通勤、出張など

  • 6  

    マテリアリティ:企業のサステナビリティ経営において、優先的に取り組むべき重要課題。NRIは、サステナビリティ経営におけるマテリアリティを、下記の4つに特定しています。
    ・地球環境保全のための負担低減
    ・多様なプロフェッショナルが挑戦する場の実現
    ・社会からの信頼を高める法令順守・リスク管理
    ・社会のライフラインとしての情報システムの管理

  • 7  

    グリーンレベニュー:デジタルテクノロジーが劇的に進歩し、ITの利用拡大が進む中、IT業界では、電力使用量の増大が懸念されています。NRIは、顧客も含めたバリューチェーン全体のITによる電力使用を抑制する戦略を展開しています。多様な業界・分野で提供している共同利用型サービスでは、顧客の事業や社会システムの効率化と生産性向上を図り、サービスを利用いただくことで環境負荷低減に大きな成果をあげています。複数の企業が同一システムを共同で利用すれば、個社が独自にシステム開発をする場合より、消費電力量や温室効果ガス排出量、コストを大幅に削減することができます。そのため、NRIでは共同利用型サービスをグリーンレベニュー(環境に貢献する収益)としています。

ご参考

●NRIのサステナビリティに関する取り組み

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お問い合わせ

お知らせに関するお問い合わせ

株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 玉岡
TEL:03-5877-7100
E-mail: kouhou@nri.co.jp

本件に関するお問い合わせ

株式会社野村総合研究所 サステナビリティ推進室 本田、高橋
E-mail: 41sustainability@nri.co.jp