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ニュースリリース

野村総合研究所、2024年度までのICT・メディア市場の規模とトレンドを展望

~「5G」によって加速するデジタル変革のなか、何を守り、何を捨てるのか?~

2018/12/06

株式会社野村総合研究所

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株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:此本 臣吾、以下「NRI」) は、2024年度までのICT(情報通信技術)とメディアに関連する主要5市場(デバイス/ ネットワーク/コンテンツ配信/プラットフォーム/xTech※1)を取り上げ、国内市場 および一部の国際市場における動向分析と市場規模の予測を行いました。

 

2024年といえば、「2024年問題」が注目されています。日本の人口動態で、歴史上初めて50歳以上の人口が5割を超える年と予測されており、また、通信業界においては、PSTN (Public Switched Telephone Network:公衆交換電話網)がIP(Internet Protocol)網に一斉に切り替えられる年でもあります。世界中のどの国も経験したことのないスピードで少子高齢化が進む日本では、進化するICTを活用しつつ、どのように生産性向上と働き方改革を推進して、豊かな社会を維持していくかが大きな課題となっています。いかなる企業においても、2020年頃に実用化が見込まれる5G(第5世代移動通信システム)、急速に進化するAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、ロボットなどのデジタル技術を活用して、持続的に成長可能なビジネスモデルを再構築できるかどうかが問われています。環境変化が激しい世の中だからこそ、自社が真に創出すべき社会価値を見極め、自社の強みを先鋭化させることが必須と言えます。

主要5市場の特徴的な動向と予測結果は、以下のとおりです。各市場とそこで取り上げている具体的な分野については、【ご参考】の「各市場・分野の定義と説明」をご参照ください。

デバイス市場

デジタル時代のデバイス市場は規模拡大の好循環に突入

  • デジタル技術で企業経営やビジネスモデルの変革を図ろうとする「デジタルトランスフォーメーション(DX)」への注目が高まり、デバイス(端末機器)市場においても、今後更なる発展が期待される。コンピューティングパワーの拡大、大量のデジタルデータの創出、シェアリングエコノミーなどビジネスモデルの変革に伴い、AIを用いた「データ駆動型のアプローチ※2」によって産業間の融合が進むと同時に、これを実現するデバイスへのニーズがますます高まりつつある。
  • 携帯電話は2015年度から年間20億台以上販売されているなか(図1)、人口普及率は全世界で100%を超えており、携帯電話網はモバイル決済などの形で人々の生活に溶け込むとともに、日々大量のデータを生み出す巨大インフラと化している。
  • スマートフォンはAI機能が搭載されることにより、ますますデータ創出インフラとしての位置づけが高まってくるだろう。また、スマートスピーカーの普及(図2)に伴いヒューマンインタフェースの変革が進むとともに、様々なデバイスを通じて得られたデータの獲得を巡る競争が激化すると予想される。
  • デバイスへのAI搭載が進み、データへのアクセシビリティ(アクセスのしやすさ)が競争力のひとつとなるなか、デバイス市場は、①データの創出、②そのデータをAIに読ませることによるアプリケーションの利便性向上、③デバイス市場の更なる拡大、と言うポジティブサイクルに入っていくと考えられる。

 

図1:全世界の携帯電話端末販売台数の推移と予測(地域別)

図1

※2017年度以前は実績値。2018年度以降は予測値
出所)NRI

 

図2:スマートスピーカーの保有世帯数予測(国内)

図2

※全て予測値
出所)NRI

ネットワーク市場

大手携帯電話事業者(MNO)の料金値下げにより、格安スマホの伸びはゆるやかに

  • 一般世帯向けの固定ブロードバンド回線の加入件数は、2018年度末の3,669万件から、2024年度末には3,870万件に増加する。これまで大手携帯電話事業者(MNO)による光ファイバー回線とスマートフォンとのセット販売が市場の拡大要因となってきたが、スマートフォンへの買い替え需要の一服及びスマートフォンの買い替えサイクルの長期化などにより、今後は微増傾向が続く。
  • 携帯電話・PHSの契約回線数は、タブレット端末やIoT機器など通信モジュールが組み込まれた機器の増加や、多様なMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)の登場などにより、2018年度末の1億7,377万回線から、2024年度には1億8,468万回線に増加する(図3)。
  • 格安スマホ(MVNO及びMNOのサブブランド)の契約回線数は、今後、段階制データプランや、分離プランを提供するMNOメインブランドとの料金面での格差が縮小することにより、契約回線数の伸びはゆるやかなものとなる見込みである(図4)。

 

図3:携帯電話・PHS契約回線数予測

図3

※全て予測値
出所)NRI

 

図4:格安スマホの契約回線数予測

図4

※全て予測値
出所)NRI

コンテンツ配信市場

産業としての転換期を迎え、付加価値競争へとシフト

  • ゲーム市場は、消費者が有料で利用する意向が拡大しており、ソーシャルゲームが市場全体を牽引することで、市場全体は2024年度に1兆5,456億円規模に達すると予測される(図5)。ゲームプレイが観られる動画コンテンツの盛り上がりなど、これまでとは異なるゲーム情報との接点ができたことにより、ゲーム業界に新たなユーザー層が生まれている。
  • 動画配信市場は、月額固定料金で豊富な映像コンテンツを視聴できるサービスの利用が拡大することにより、2018年度の1,986億円から、2024年度には2,300億円を超えると予測される。今後は、オリジナルコンテンツの制作強化と、放送のインターネット同時配信などにより市場構造が変化し、最終的には、放送、動画配信、コンテンツ制作の市場が一体化していくと見込まれる。

 

図5:ゲーム市場規模予測

図5

出所)2017年度のハードウェア・ソフトウェア市場に関しては、CESA発表「CESAゲーム白書」の実績値に基づく。その他はNRI推計

プラットフォーム市場

クラウドとIoTが市場拡大を牽引

  • 企業による情報システム投資の中心であった「コーポレートIT※3」向けの投資に加えて、ビジネスの価値向上を目指した「ビジネスIT※4」への投資が市場拡大を牽引する。特にビジネスITの分野においては、多様なB2B(事業者向け)プラットフォームの登場や、社会インフラとICTが融合したスマートシティなど、企業の枠を超えて、データ連携やシステム間連携が進んでいる。
  • 本市場を牽引するのは、主にクラウドサービスとIoTである。前者は、2018年度の約2.9兆円から2024年度には約5兆円へ(図6)、後者は2018年度の約4.3兆円から2024年には7.5兆円を超える規模へと、それぞれ大きく成長する見込みである(図7)。

 

図6:クラウドサービス、データセンター、法人ネットワーク市場規模予測

図6

※全て予測値
出所)NRI

 

図7:IoT市場規模予測

図7

※全て予測値
出所)NRI

xTech市場

デジタル技術を活用し、「xTech市場」が、あらゆる領域で誕生・拡大

  • xTech市場は、クラウドやIoT、AIなどのデジタル技術を活用し、さまざまな分野・業界で新しいサービスを展開したり、業界構造そのものを変革したりする動きから出てくる新市場を指す。その範囲は幅広いが、「ITナビゲーター2019年版」は、FinTech(金融)、RetailTech(小売)、AdTech(広告)、AutoServiceTech(自動車関連サービス)、EdTech(教育)、HealthTech(ヘルスケア)、SporTech(スポーツ)、AgriTech(農業)・AquaTech(漁業)の分野について動向分析と市場予測を行っている。
  • 例えばAutoServiceTech市場は、「所有から利用へ」というライフスタイルの変化に沿って成長する。法人型カーシェア市場は※5、個人顧客にとどまらず法人顧客も取り込み、都市部から地方部へと展開しながら、2018年度の3.3万台から2024年度には8.9万台に達すると予測される(図8)。また、需要は存在するものの、国内では収益事業としてサービスを提供することが違法となっているライドシェアについては、2019年度に規制が撤廃されたと仮定すると、2024年度に12.7万台の市場規模になると推計される。
  • xTech市場の中で最も先行している市場の1つであるFinTechは、次々と出現しているFinTech企業、およびそれらの企業と既存金融機関との連携により、新しいサービスやビジネスモデルが興っている。今回新たに予測した、個人向けのスコアレンディング※6と、法人向けのトランザクションレンディング※7の融資実行額を合わせたスマートレンディング市場は、2018年度の約580億円から2024年度の約4,700億円にまで成長する。また、AIなどを活用して自動的に投資運用を行うロボアドバイザー市場(当該サービスの運用総額)は、2018年度の約2,700億円から2024年度の約1兆7,000億円まで成長すると予測される。

 

図8:国内法人型カーシェア市場予測

図8

※全て予測値
出所)NRI

今回の市場動向分析や予測の詳細は、単行本「ITナビゲーター2019年版」として、東洋経済新報社から、12月7日に発売されます(2,400円+税)。

  • ※1  

    xTech(クロステック)市場:
    クラウドやIoT、AI等、近年の発展が著しいデジタル技術を活用し、さまざまな分野・業界で新しいサービスを展開したり、業界構造そのものを変革したりする動きから出てくる新市場。

  • ※2  

    データ駆動型のアプローチ:
    与えられたデータをさまざまな角度から分析し、将来の予測などに役立てるアプローチ。

  • ※3  

    コーポレートIT:
    企業や組織における事務の効率化や生産性向上に資する情報技術とそれを実現するための情報システム。

  • ※4  

    ビジネスIT:
    企業や組織のビジネス拡大(新事業の創造、新サービスの開発等)に貢献する情報技術とそれを実現するための情報システム。

  • ※5  

    個人所有の車両を貸し出す個人型カーシェアについては、萌芽事例が見られる程度の段階にあるため、市場推計は行わない。

  • ※6  

    スコアレンディング:
    個人の信用度合いを点数化し、その点数に応じた融資を行うサービス。

  • ※7  

    トランザクションレンディング:
    ECサイトなどインターネットによる取引履歴を活用した融資サービス。

ご参考

各市場・分野の定義と説明

●デバイス市場

  • 携帯電話端末

    全世界で販売されるスマートフォンを含む携帯電話端末を指す。スマートフォンとは、アンドロイド端末やアップル「iPhone」などの高機能携帯電話端末を指し、通信事業者が技術仕様を策定していない、いわゆるオープンOSを利用した端末を対象とする。

  • 4Kテレビ

    「4Kテレビ」(Kは「kilo=1000」を表す)とは、フルハイビジョン(約207万画素)の4倍(約829万画素)の画素数が表示できるテレビを指す。一般的に、「4K対応テレビ」とは、4K画質の映像を表示できるテレビを指し、「4Kテレビ」は4K画質の映像表示に加え、2018年12月から開始される4K実用放送が受信可能なテレビを指すが、ここでは4K対応テレビと4Kテレビを合わせて、「4Kテレビ」とする。

  • インターネット
    接続可能テレビ

    「インターネット接続可能テレビ」とは、「インターネットテレビ」「スマートテレビ」「放送と通信連携対応テレビ」の3つからなる。

    1. 「インターネットテレビ」は、インターネットに接続することで、情報サービスの関覧や動画配信サービスを視聴できるテレビを指す。
    2. 「スマートテレビ」は、インターネットテレビよりも高い処理能力を持つCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)を搭載し、スマートフォンと同様にさまざまなアプリ(アプリケーションソフト)をテレビの画面上で操作できるテレビのことである。
    3. 「放送と通信連携対応テレビ」は、インターネット上のコンテンツを取得するための制御信号を放送波に組み込み、番組の内容に応じてそのコンテンツを画面上に表示できるテレビを指す。
  • ストリーミング
    プレイヤー

    「ストリーミングプレイヤー」(「ストリーミングメディアプレイヤー」や「メディアプレイヤー」とも呼ばれる)とは、端末に保存しているデータではなく、外部のサーバーにある動画コンテンツなどのデータをインターネット経由で受信し、再生することができる端末を指す。

  • VR端末

    VRは「Virtual Reality(仮想現実)」の略称である。立体的な映像を、専用の非透過型視覚装置を通じて視聴することで、利用者がその映像の内部にいるかのような感覚(自己投射性、いわゆる没入感)を得ることができる。また、利用者の動き・操作によって、仮想空間内での変化を生じさせられる(相互作用性)。

  • スマート スピーカー

    スマートスピーカーとは、インターネットに接続され、音声で操作するアシスタント機能が搭載されたスピーカー端末を指す。ユーザーは音声入力で、情報検索および連携している家電やサードパーティ(端末の開発・生産者ではない第三者)製アプリの操作が可能になる。

  • ロボット

    ロボットとは「センサーからの入力に対して自律的に処理を行ったうえで動作する機械」と定義している。ロボット市場は、「物流・搬送用ロボット」「医療・介護用ロボット」「オフィス・店舗用ロボット」「家庭用ロボット」の4分野が対象である。製造業用ロボット(ファクトリーオートメーション用・セル生産用など)や軍事ロボットは含まない。医療・介護用ロボットには、手術用ロボットや入浴支援ロボットなど、作業者の動作に対して補助を行う製品を含める。

  • 産業用ドローン

    産業用ドローンとは、無人航空機およびそれを用いたサービスであり、 以下の用途が代表的なものとなっている。

    1. 農地や山林などにおける農薬散布や農作物の発育監視、森林の材量把握
    2. 橋梁・高圧電線などの点検、コンクリートなどの点検・検査、施設・設備の老朽度合いの解析およびその補修
    3. CM・ドラマなどの撮影、災害時における被災状況の確認
    4. 土木工事現場における進捗管理、測量など
    5. 過疎地や離島における日用品の輸送など
  • 3Dプリンター

    3Dプリンターとは、専用ソフトウェアで作成された3次元のデータ(3次元CADデータや3次元CGデータなど)をもとに、主として積層造形方式によって、3次元の立体物を出力する機器を指す(素材の削り出しで立体物を出力する3Dプロッターなどは含まない)。

●ネットワーク市場

  • 固定ブロードバンド 回線

    固定ブロードバンド回線とは、光ファイバー回線、ADSL、CATVインターネットの3つを対象とする。

    1. 光ファイバー回線:
      戸建住宅においては、光ファイバーが屋内に直接引き込まれる。一方、集合住宅では、直接各戸に光ファイバーを引き込むケースや、建物までは光ファイバーを引き込み、各戸には、既設の電話回線を用いた高速通信技術(VDSLなど)を利用するケース、もしくはイーサネットケーブルなどを敷設するケースがある。
    2. ADSL:
      既存の電話回線(銅線)を用いて高速データ通信を実現する技術の1つ。
    3. CATVインターネット:
      ケーブルテレビの放送配信システムで利用されているネットワークを 活用して提供されるインターネット回線サービスを、CATVインター ネットと呼ぶ。
  • モバイルキャリア・
    ワイヤレスブロード バンド

    携帯電話・PHS契約回線数:
    国内の携帯電話事業者の総契約回線数。タブレット端末や電子書籍専用端末、デジタルフォトフレームなどの端末、自動車・自動販売機などへの組み込み(モジュール)型の回線を含む。WiMAX およびAXGPのデータ通信規格は含まない。

    格安スマホ回線数:
    携帯電話事業者から無線通信インフラを借り受けてサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO:Mobile Virtual Network Operator、「楽天モバイル」や「mineo」など)および、既存の移動通信事業者(MNO:Mobile Network Operator、NTTドコモ、au、ソフトバンクの3社)のサブブランドサービス(「Y!mobile」および「UQ mobile」)。なお、携帯電話事業者による他のMNOの無線通信インフラを借り受けてのサービス(MNO’s MVNO)は含まない。

●コンテンツ配信市場

  • ゲーム

    携帯電話やゲーム専用機など、家庭用の電子端末を用いて遊ぶゲームを対象とする。ゲームは、「従来型(パッケージ販売型)」と「課金型」の2種類に大別される。前者はソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation」などの据え置き型ゲームにみられるように、遊ぶ前にパッケージで購入するソフトウェアの代金を主な売り上げとするビジネスモデルである。後者は、ソーシャルゲームにみられるように、基本的には無料で遊べるが、アイテムを購入するなど、さらに楽しむために利用者が支払う料金を主な売り上げとする。なお、ここではスマートフォンのアプリストアなどを介して提供される、ネイティブアプリ型のゲームもソーシャルゲームに含まれる。

  • 動画配信
    (VOD:ビデオ オンデマンド)

    消費者が、パソコン、テレビ、携帯電話端末(スマートフォン・タブレット端末を含む)などの機器を用い、インターネットやケーブルテレビなどを経由して、自分がリクエストした映画、アニメ、海外ドラマ、アダルトビデオなどの映像コンテンツを視聴するサービスである。
    動画配信サービスには、以下の3つのタイプがある。

    1. 特定の映像コンテンツを一定期間(1週間程度)視聴できるサービス
    2. 特定の映像コンテンツをダウンロードすることなどにより、期限なく視聴できるサービス
    3. 毎月一定額を支払う代わりに、映像コンテンツが視聴し放題になるサービス(定額制の動画配信サービス)

    「GYAO!」や「TVer」のように、動画配信サービスを無料で提供しているサービスにおいて、スポンサー企業が動画配信サービス提供事業者に支払う広告・宣伝・販促費用は含まない。また、「DAZN」のようにスポーツなどの映像コンテンツをインターネット上で生中継するサービス(ライブストリーミング)や、放送をインターネットで同時に配信するサービスも含まない。

  • アイドル

    アイドル市場とは、供給側が「アイドル」を標榜しているか否かにかかわらず、消費者側が「アイドル」と認識している個人やグループに対して、応援や観賞などのために費やす経済活動のうち、交通費や宿泊費などの間接費用を除いた国内消費市場と定義する。

  • 有料放送プラット
    フォームサービス

    有料放送プラットフォームサービス市場は、①有線放送サービス加入世帯、②衛星放送サービス加入世帯、③IP放送サービス加入世帯の3種類の世帯数で構成される。①は同軸ケーブルや光ファイバーを用いて提供される有料放送プラットフォームサービス(地上波放送やBS放送の再送信のみのプランは除く)を利用する世帯、②は衛星を経由した有料放送プラットフォームサービスを利用する世帯、③は光ファイバー網など閉域のIP(Internet Protocol)ネットワーク網を経由して提供される有料放送プラットフォームサービスを利用する世帯である。なお、オープンインターネットで提供される、いわゆる「IPリニアサービス」については含めない。

●プラットフォーム市場

  • クラウドサービス
    ・データセンター
    ・法人ネットワーク
    1. クラウドサービス(クラウドコンピューテイングサービス):
      主に通信ネットワークを介してさまざまなシステム機能やアプリケーションソフトを提供する企業向けソリューションサービスであり、SaaS、laaS、PaaSを対象とする。
    2. データセンター:
      狭義には「ホスティングサービス」と「コロケーションサービス」で構成されるが、広義には「アウトソーシングサービス」「マネージドサービス」も含まれる。ここでは、国内における、「ホスティング」「コロケーション」「アウトソーシング」「マネージド」の各サービスを対象とする。
    3. 法人ネットワーク:
      「従来型専用線」「イーサネット専用線」「FR・CR(フレームリレー・セルリレー)」「広域イーサネット」「IP・VPN」「エントリーVPN」および「インターネットVPN」など、国内における法人企業向け回線サービスを対象とする。
  • 情報セキュリティ

    法人が利用する情報セキュリティツールと、情報セキュリティサービスの2つを対象とする。

    1. 情報セキュリティツール:
      アプライアンス(ここでは情報セキュリティ用途に特化した機能を搭載したハードウェア)およびソフトウェアから構成される。
    2. 情報セキュリティサービス:
      情報セキュリティシステムの設計・構築、運用アウトソーシング(外部委託)、およびSaaS形態で提供されるソフトウェアから構成される。
  • IoT

    IoT(アイ・オー・ティー:Internet of Things)とは、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信し合ったりすることで、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行う情報通信システムやサービスを指す。

  • スマートシティ
    プラットフォーム

    スマートシティプラットフォーム市場とは、都市において建物間を横断してサービスを提供するための共通機能(個人認証など)やインフラ管理(保守、警備、清掃など)の効率化を、クラウドなどを利用して提供するソフトウェア・サービスと、それに必要なセンサー(カメラなど)の総額と定義する。

  • シェアリング
    エコノミー

    インターネットを介して個人間で行われるモノ、スペース、ヒト(人材や労働力)、カネおよびその他のサービスを対象とする取引のうち、資産の共有・共同利用を「シェアリングエコノミー」と定義する。一般に企業や組織が資産としてモノを保有し、事業の一環で実店舗を持って運営しているようなレンタルサービスやB2B(企業間)限定で行われる共有・共同利用、昔から行われてきた近所同士などでの直接的な物の貸し借りはこれに含まれない。

●xTech市場

  • FinTech
    (金融)

    FinTechの領域は、多岐にわたるが、このうち決済・送金分野(スマートペイメント市場)、貸付・与信分野(スマートレンディング市場)、証券・保険分野(ロボアドバイザー市場およびIoT保険市場)、会計・家計管理(会計管理サービス市場)を対象とする。

    1. スマートペイメント:
      訪日外国人を含む、日本国内における企業と個人間(B2C)の商取引上での電子的な決済手段を「スマートペイメント」と呼び、その取扱高を市場規模と捉える。デビットカードやモバイルアプリによる銀行口座からの決済は含むが、インターネットバンキングなど手動操作を伴う口座振替や銀行振込は含めない。
    2. スマートレンディング:
      個人向けのスコアレンディング、法人向けのトランザクションレンディングの融資実行額を市場規模とする。
    3. ロボアドバイザー:
      AIなどを活用して自動的に投資運用を行うサービスの運用総額を市場規模とする。
    4. IoT保険:
      IoTを活用した新たな保険サービスの保険料を市場規模とする。損害保険、医療保険、生命保険を含む。
    5. 会計管理サービス:
      個人向けのPFM(Personal Financial Management)サービスおよび法人向けのクラウド会計サービスの利用金額を市場規模とする。
  • RetailTech
    (小売)

    ここでは特に、オムニチャネルコマースとB2C ECを対象とする。

    1. オムニチャネル・コマース:
      インターネット経由かリアル店舗かを問わず、一般消費者向け商品・サービスを、インターネット上の情報に接触したうえで購入・利用する市場を対象とする。ここで、インターネット上の情報とは、商品・サービスの公式サイトやブログ、SNS、ECサイト上の情報だけでなく、比較サイトや地図検索、友人・知人とのSNSでのやりとり、アプリやメールなどで配信される情報なども含む。以下のB2C EC市場も内包する。
    2. B2C EC:
      インターネット経由で一般消費者向け商品・サービスを販売する市場を対象とする。携帯電話端末・スマートフォン、タブレット端末など、携帯電話回線を介したインターネット経由の商品・サービスの販売(モバイルEC)も含む。ホテル予約のように、実際の決済はリアル店舗で行われ、ネット上では完結しない予約型の商品・サービスも市場規模に含む。ただし、インターネットを介した自動車や不動産の見積もり依頼や各種申し込みのように、最終意思決定や契約がネットで完結しないものは市場規模に含めていない。また、オンライントレードやネットバンキングなど、金融サービス市場、インターネット経由で購入するデジタルコンテンツ(音楽、映像、eラーニングなど)市場およびネットを介した公営競技やオークション市場も含まない。
  • AdTech
    (広告)

    インターネット広告市場とデジタルマーケティング市場に大別される。

    1. インターネット広告市場:
      Webサイトやアプリなどへの広告掲載、およびEメールによる広告配信など、インターネットやモバイル端末を利用した通信回線上のサービスで提供される広告媒体費を指す。コンテンツ制作費は含めない。広告の対象は、テキスト、画像、映像、音声(音楽やナレーション)を使用する広告表現全般とする。
    2. デジタルマーケティング市場:
      これら広告配信に用いられるデータマネジメントプラットフォーム(DMP)、マーケティングオートメーション(MA)、およびそれらに付随する関連コンサルティング、データクレンジングを含む。ここでは、前者のインターネット広告市場のみを市場推計の対象とし、後者のデジタルマーケティング市場については推計しない。
  • AutoServiceTech
    (自動車関連 サービス)

    自動車を用いたシェアリングモビリティサービスのうち、高度化したITの活用により、近年普及が著しい法人型カーシェア、および、ライドシェアと呼ばれる2つのシェアリングモビリティサービスを「AutoServiceTech(自動車関連サービス)市場」とする。なお、個人所有の車両を貸し出す個人型カーシェアについては、萌芽事例がみられる程度の段階にあるため、市場推計は行わない。

  • EdTech
    (教育)

    「EdTech」とは、「Education(教育)」と「Technology(技術)」を組み合わせた造語であり、2000年代中ごろに米国で生まれた。ここでは、個人向け・法人向けを問わず、パソコン(タブレット端末を含む)、スマートフォン、各種メディアプレイヤー、その他専用端末を利用した学習コンテンツを主とし、学習管理システムのほか、プラットフォーム提供サービスや、これらに付随するサービスをEdTechと定義する。教育用タブレット端末や電子黒板などの、ハードウェアは含めない。

  • HealthTech
    (ヘルスケア)

    機器・デバイス、ICTソリューションを利用した医療、介護、ヘルスケア、スポーツ向けの機器、ソリューション・サービスの市場を対象とする。なお、CT、MRIをはじめとした医療機器の製品販売市場、電子カルテ、従前の医療向けICTプラットフォーム、ロボットは対象外とし、IoT、AIなどを利用した医療従事者向けの新たなソリューション・サービス(診断支援他)、ウェアラブルデバイスによるセンシング関連市場を対象とする。保険など医療ヘルスケアの周辺向けの市場は市場規模予測には含まない。

  • SporTech
    (スポーツ)

    インターネットを介したスポーツ関連の動画配信とIoTを活用したスポーツ関連の用品やサービスから構成される。
    動画配信には、インターネットを活用したスポーツ中継と動画配信が含まれるほか、IoT機器から得られるデータやVRなど各種端末を活用した、より付加価値の高い動画配信サービスなどを含む。
    IoTを活用したスポーツ関連の用品には、たとえばセンサー搭載のラケットやバットのスイングスピードを計測できるスポーツ用品や、身体の動きを把握計測し、そのデータをスマートフォンへ送信できるシューズなどの各種用品や機器を想定している。また、IoTを活用したスポーツ関連のサービスには、たとえばセンサーなどで身体能力やトレーニング状況を計測できるトレーニングサービスや、遠隔によるパーソナルトレーナーなどのサービスが含まれる。
    なお、ここでは一般消費者を対象とした用品やサービスのみを対象としており、プロスポーツチームや事業者を対象とした用品やサービスは含まない。また、地上波放送やBS放送、ケーブルテレビ放送によるスポーツ中継や、IoT機器を活用しないスポーツ用品やサービスは本市場に含まず、スマートフォンなどのインターネット動画配信を視聴するための各種端末も含まない。

  • AgriTech (農業)・
    AquaTech (漁業)

    AgriTech・AquaTech市場とは、生産者が直接利用し、クラウドに接続することで実現するサービスを対象とする。市場規模は「クラウドに接続する」ことによって「新たに」生まれる付加価値を対象としている。たとえば、農業においては、クラウド接続機能付きトラクターにおけるトラクターそのものの価値、野菜の直販プラットフォームにおける野菜そのものの価値は市場には含まない。漁業も同様に、たとえばクラウドに接続する養殖システムにより生産された水産物そのものの価値は市場に含まない。

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お問い合わせ

ニュースリリースに関するお問い合わせ


株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 玉岡、十河

TEL:03-5877-7100
E-mail: kouhou@nri.co.jp

調査の内容に関するお問い合わせ


株式会社野村総合研究所 ICTメディア・サービス産業コンサルティング部 山口、中山、名武

TEL:03-5877-7314
E-mail: itnavi2019-pmo@nri.co.jp