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野村総合研究所、サステナブルファイナンスの次代を見据え「NRIサステナビリティ・リンク・ボンド」を発行
株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、サステナブルファイナンス1の次代を見据え、資金使途等の自由度から、今後、更なる発展が期待されるサステナビリティ・リンク・ボンド2の新たな形として、「NRIサステナビリティ・リンク・ボンド」(第8回無担保普通社債)を発行します。
NRIはサステナブルファイナンスの草分けとして、2016年9月に国内事業会社として初のグリーンボンド3を発行しました。現在、グリーンボンドは日本国内で年間8,000億円規模の発行がなされています。この度のNRIサステナビリティ・リンク・ボンドは、2021年2月24日に公表したNRIの2030年度における温室効果ガス削減目標4の達成を、従来のサステナビリティ・リンク・ボンドとは異なる形で投資家の皆さまにも賛同・応援していただく仕組み5を採用しています。
NRIは、「未来創発」の企業理念のもと、NRIサステナビリティ・リンク・ボンドを通じて資金調達手段の多様化と、資金調達の安定性向上に努めるだけではなく、環境問題をはじめとした社会課題に対し、様々なステークホルダーの皆さまとともに新たな価値を創造し、サステナブルな未来社会の創出に貢献していきます。
●NRIサステナビリティ・リンク・ボンドの概要
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- (1)社債の名称
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NRIサステナビリティ・リンク・ボンド
(株式会社野村総合研究所第8回無担保社債
(社債間限定同順位特約付))
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- (2)発行総額
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50億円
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- (3)年限
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12年(期限前償還条項付)
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- (4)SPTs6
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①2030年度 NRIグループの温室効果ガス排出量72%削減
(2013年度比)(Scope1+2)
②2030年度 データセンターの再生可能エネルギー利用率70%
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- (5)利率
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2021年3月26日の翌日から2031年9月30日まで 年0.355%
2031年9月30日の翌日以降 年0.811%
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- (6)払込金額
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各社債の金額100円につき金100円
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- (7)払込期日
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2021年3月26日
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- (8)償還期日
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2033年3月31日
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- (9)期限前償還日
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2031年9月30日
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- (10)引受会社
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野村證券株式会社
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
みずほ証券株式会社
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- (11)財務代理人
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株式会社三菱UFJ銀行
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- (12)取得格付
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AA-(株式会社格付投資情報センター(R&I))
なお、サステナビリティ・リンク・ボンドとしての適格性については、V.E(Vigeo Eiris)及びR&Iからセカンドオピニオンを取得しています。
NRIサステナビリティ・リンク・ボンドの詳細は、以下、NRIホームページをご参照ください。
- 1
サステナブルファイナンスとは、持続可能な社会を実現するための金融です。国際資本市場協会(International Capital Market Association)は、気候、グリーン、ソーシャルファイナンスの要素を織り込みつつ、資金調達を行う組織の長期的かつ経済的な持続可能性や、金融システム全体の役割と安定性に関して、より幅広い考慮が加えられたものと定義しています。
- 2
サステナビリティ・リンク・ボンドとは、あらかじめ定められたサステナビリティ/ESGの目標を達成するか否かによって条件が変化する債券をいいます。サステナビリティ・リンク・ボンドの発行体は、あらかじめ定めた時間軸の中で、将来の持続可能性に関する成果の改善にコミットします。具体的には、サステナビリティ・リンク・ボンドは、発行体があらかじめ定めた重要な評価指標(以下「KPI」)とサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(以下「SPTs」)による将来のパフォーマンスの評価に基づいた金融商品であり、KPIに関して達成すべき目標数値として設定されたSPTsを達成したかどうかによって、債券の条件が変化します。
- 3
グリーンボンドとは、地球温暖化をはじめとした環境問題の解決に資する事業に要する資金を調達するために発行する債券をいいます。
NRIホームページ https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2016/160909_3.pdf?la=ja-JP&hash=9D61DF557655A40304A10DC0B2B901F8725D0E98 - 4
NRIホームページ https://www.nri.com/jp/news/info/cc/lst/2021/0224_2
2021年2月24日「お知らせ」(NRIグループの温室効果ガス排出削減目標が「Science Based Target(SBT)イニシアチブ」の「1.5℃目標」の認定を取得~2030年度に2013年度比で温室効果ガスを72%削減~) - 5
従来のサステナビリティ・リンク・ボンドは、世界的にみても、発行体が事前に設定したESG目標を達成できなかった場合に利率が上昇する仕組みになっており、投資家は、発行体がESG目標を達成できないこと(=利率の上昇)を望んでいるかのようにも見える側面(ジレンマ)を有していました。NRIサステナビリティ・リンク・ボンドは、計画どおりの償還でも当社にとってデメリットのない資金調達になっていますが、ESG目標を達成できた場合には、当社の資金調達環境に照らし、当社にとって適切な選択の実行(期限前償還)を可能にする仕組みを採用しています。このことにより、投資家のジレンマを解消し、投資家が発行体のESG目標に賛同し、達成を応援する関係を構築しています。
- 6
SPTs(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)とは、サステナビリティ・リンク・ボンドの発行条件を決定する発行体の経営戦略に基づくESG目標のことです。
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株式会社野村総合研究所 財務部 野崎、福本
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