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野村総合研究所、生成AIを活用した経営改革を支援する「AIコンサルティング」サービスを開始
株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役会長 兼 社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、主に生成AIを活用して業務改革・ビジネスモデル変革などの経営改革を行う企業を支援する「AIコンサルティング」サービス(以下「本サービス」)を、2023年12月から提供開始しました。本サービスの詳細については、次のURLをご参照ください。 https://www.nri.com/jp/service/scs/dx/generative_ai
本サービス開発の背景
OpenAI社によるChatGPTのサービス開始以降、生成AIが社会の注目を集めています。NRIが2023年10月に実施したアンケートにおいても、すでに約12%の人が生成AIを「現在使用中」もしくは「トライアル中」と回答しています1。生成AIの活用にあたって、安全な情報システム環境や基盤を整えている企業も多くなっています。また、RAG2という手法により、企業内のドキュメントから必要な情報を取得して回答を生成するプロセス自体を自動化し、ヘルプデスク業務の改善に役立てるなどの業務改革も試行されています。
生成AIはその適用できる可能性が幅広く、各社とも検討の中で大きなものから小さなものまで様々な改革テーマがあげられています。また、ChatGPTの発表以来、様々な新しい機能が次々と発表されており、その技術進化は非常に速いです。そのため、個々の改革の試行や推進のみならず、取り組み全体の企画、例えば、ビジネスインパクトと技術的難易度の観点での優先順位づけ、重複の回避やケースの共有、改革全体の予算組みやロードマップの設定に課題を持つ企業が増えてきています。そのためにも、自社ビジネスの変革のシナリオの構築や、技術革新のモニタリング等が非常に重要となってきています。
本サービスの概要と特長
本サービスは、生成AIを活用しながら大きな変革を推進しようとする企業を支援するものです。NRIでは、生成AIの活用のみならず、他の様々なデータサイエンスやデジタル技術、また、NRIが蓄積したチェンジマネジメント(改革の伴走支援)のノウハウを活用し、総合的な業務改革ひいてはビジネスモデル改革といった経営改革の実現を目的としています。本サービスの概要と特長は以下の通りです(詳細は末尾の【ご参考】をご覧ください)。
図:「AIコンサルティング」サービスのメニュー
出所:NRI
<AI CoE(Center of Excellence)3との伴走>
AIを活用した経営改革全体のチェンジマネジメントを、経営の直下に置かれることの多いCoEとともに、伴走支援します。特に、改革のロードマップの策定・管理、社内SNS等を活用した組織内でのナレッジ集約、AIに関する人材の見える化と育成支援を実施します。
<AIビジネスモデル変革>
AIが発展・浸透することによる、業界のビジネスモデル変革、非連続的な成長や破壊のシナリオを策定します。また、それに対して、企業がとりうる戦略の立案をします。その際、AIを活用したビジネスモデルの変革推進は自社にとどまらないことが多いため、様々なステークホルダーを巻き込んだ事業変革推進を支援します。
<AI業務改革>
AIは、営業・研究開発・人事・IT関連等様々な業務において効率化や高度化の可能性があります。これらのユースケースを探索し、業務改革のPoC4を通じて、業務改革の推進を実施し、システムの構想をつくったうえで、その開発・実装を推進します。
<AI基盤整備>
生成AIはこれまでにないリスクが存在します。そのため、AI特有のガバナンスが必要となるため、そのポリシーやルール、ツール整備を実施します。また、活用するデータについても、データの量ではなく生成AIが活用しやすい質に注目した「Goodデータ」という概念で、これまでとは異なる品質での蓄積と活用を行うこととし、その仕組みの整備を支援します。
NRIは、今後も「AIコンサルティング」サービスを進化させ続け、顧客企業のビジネスが直面する複雑な課題を解決し、持続可能な成長と競争力の強化を実現することを目指します。
- 1
NRI 未来創発センター研究レポート Vol.10「生成AIで変わる未来の風景」(2023年12月発表)参照
https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/knowledge/report/souhatsu/2023/miraisouhatsu-report_vol10_202312.pdf - 2
RAG(Retrieval Augmented Generation)自社固有のドキュメントやデータを引用し、そこからナレッジを生成すること。
- 3
CoE(Center of Excellence)改革の手法や、ナレッジの中心となるチームのこと。組織の場合もあれば、会議体やワーキンググループのような形をとることもある。
- 4
Proof of Concept:実証的に試行することで効果を検証すること。
ご参考 「AIコンサルティング」サービスのメニュー詳細
<AI CoE(Center of Excellence)との伴走> | |
---|---|
①AI変革ロードマップ整備 |
AIを活用した業務改革や事業計画立案について、短期・中期・長期の視点のロードマップを策定し、経営と事業や業務の観点での目標の合意形成、ならびに経営目線での進捗モニタリングを行います。 |
②AIケース/ナレッジキュレーション |
社内外の様々な取り組みを収集し、生成AI等を活用して要約します。社内浸透のための情報を、社内ポータルや社内SNS、メルマガ等で発信し、その閲覧状況のモニタリング等を実施します。 |
③AI専門/活用人材育成 |
生成AIを含むAIの利活用ポリシー、AIを効果的かつ安全に使うための手法やルールに関する教育・啓発プログラムを従業員等に提供し、自社全体のAIに関するリテラシー向上・利用浸透、実務レベルでの活用拡大を支援します。 |
<AIビジネスモデル変革> | |
④AI事業戦略策定 |
生成AIの発展による生成物の精度向上、各種の技術進化、ならびに制度や社会規範の変化をAIによる変革のドライビングフォースと位置づけて、そのインパクトや不確実性をもとに自社の事業や経営に関するシナリオプランニング(様々な可能性を想定して、それを踏まえた戦略を立案)を実施します。 |
⑤AIビジネスモデルデザイン |
|
⑥AIエコシステムグロース |
社会課題解決に必要な、企業や業界を超えたAI活用の計画を作り、エコシステム全体の進展を支援します。 |
<AI業務改革> | |
⑦AIユースケースディスカバリ |
個別企業の実態や状況に即した業務改革のユースケース探索を支援します。 NRIが保有する業界別ユースケースの知見も活用し、広く洗い出しを図ると共に、ディスカッションを通じてアイデアを出し合い、有望なユースケースを発掘します。 生成AIは手段であって、それを活用することが目的化しないよう、下記4つの観点(CX、OX、EX、ITX)で、ビジネス課題に着眼した変革の具体化を図ります。
|
⑧AI業務改革・システム構築 |
|
⑨AIチェンジマネジメント |
AIを実装・活用した業務改革、サービスについて、利用者のフィードバックや技術の進化に応じた継続的な改善を、NRIが伴走しながら支援します。 既存組織・人材が新しい業務プロセスを実業務に取り込めるよう、NRIのチェンジマネジメントの手法を活用しつつ、既存組織・人材の意識変革、行動変容までの幅広い支援を行い、具体的な効果の創出を図ります。 |
<AI基盤整備> | |
⑩AIガバナンス整備・実行 |
生成AIに係る企業のリスクを特定し、ガバナンスポリシー・ルールの整備やセキュリティ評価策の策定等、リスクコントロール策の整備・定着を支援します。 |
⑪AIアーキテクチャ設計・整備 |
企業全体として生成AIを導入していくにあたり、リスクを低減し、複数のLLM(Large Language Model)が協調しつつ既存システムと連携したり、LLMの価値の源泉となるデータと柔軟に繋げられたりする全体アーキテクチャの設計と実現を支援します。 |
⑫Goodデータマネジメント |
企業全体で生成AIの利活用が安全かつ円滑に進むよう、有効なデータを高品質・安全・短サイクルに利活用可能なデータマネジメントの仕組みの整備を支援します。 |
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