AI技術によって動くものの検知・分析が可能な世の中になってきました。
NRIでは人の数を数える、識別する、特徴を抽出する技術を活用しマーケティングへ応用することで、ショッピングモールの利便性と収益性向上へ繋げる研究しています。
今回はその研究事例をユースケースとしてご紹介します。
研究の背景 ~お客様に向けたより良い提案に向けて~
ショッピングモールでは定期的に入館者の数を数えたり、個々のテナントでは売上からわかる会員分析など個別に行っていますが、ショッピングモール全体を捉えたリアルタイムの顧客の年代層や回遊の行動分析などができておらず、効果的なマーケティングに繋げることに課題があります。
ショッピングモールに来館されるお客様の性別・年代・家族構成、回遊の動線などをリアルタイムに把握することができれば効果的にテナントへ誘導したり、品揃えに活かすことができる。 また、館内の滞留場所や混雑の状況が解れば寄り心地よい空間の提供に役立てることができるのはと我々NRIは考えました。
サービスの概要・ポイント
店内の複数個所にカメラを設置し、画像解析処理およびモニタリングを行います。
【リアルタイムマーケティング】
リアルタイムに来館者の性別・年代・人数を把握し動線を捉えることで、動線上にデジタルサイネージ広告を配置することで、効果的に店舗への誘導を行うことができると考えました。
テナントではターゲットの顧客層を効率的に誘致することができ、収益性の向上が見込まれます。
また、VIPやベビーカーを連れたお客様を検知することで、きめ細かいご案内をすることが可能になります。
【心地よい空間提供のために】
モール内の特定箇所の人の滞留や転倒・事故の箇所を検知することで、改善・より心地良い空間の提供に繋げることができます。
また、リアルタイムでレジの混雑状況を検知することで、スタッフ従業員の方も効率的に業務に当たることができます。
今後の展望
NRIでは研究内容を元に、ショッピングモールの運営企業やテナント企業とディスカッションを重ね、POSデータとの連動分析や、会員様の分析・提案など、よりお客様にとって利便性の高いサービスの検討を模索しています。
店舗の立地・形態・店舗特性を捉え、お客様と共に課題の整理と最適なAI技術を使った解決のご提案を推進してまいります。