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NRI トップ NRI JOURNAL 新型コロナウイルスで苦境に立つ飲食店を助けたい――グローバルハッカソンでトップ5に選出

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新型コロナウイルスで苦境に立つ飲食店を助けたい――グローバルハッカソンでトップ5に選出

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2020/05/27

野村総合研究所(NRI)のなかでイノベーティブな活動を続けるARUMONの有志メンバー6人(岡田雄太、盛慎、吉竹直樹、山口渡、萩村卓也、倉澤孝明)が、新型コロナウイルス対策をテーマとしたグローバルハッカソンに参加し、世界のトップ5に選ばれました。開発したのは、飲食店のためのECショップ立ち上げサービス(仮称)「BenToGo」です。この困難な時期に、エンジニアとして貢献できることをしたかったとメンバーは語ります。オンラインインタビューで、岡田、盛、吉竹、山口の4人に、開発に込めた想いを聞きました。

世界同時のハッカソン

ARUMONのメンバーが参加したのは、MicrosoftやNVIDIAが協力するグローバルハッカソン「Hackorona - A COVID-19 focused Hackathon」です。2020年3月23日から2020年4月6日までの間、参加者はチームごとにオンラインで開発を行い、最後に各チームがYouTubeにプレゼンテーション動画を投稿、それを16名の審査員が評価して順位を決めます。世界24カ国・90チームが参加したなかで、ARUMONメンバーはトップ5に選出されました。

彼らが開発したのは、「BenToGo」(ベントーゴー)という飲食店向けのECショップ立ち上げサービスです。スマートフォンで簡単に開設でき、お弁当などテイクアウトの予約注文をすぐに受けられます。

飲食店を助けたい

長引く外出自粛と休業要請によって、日本の飲食店の多くはすでに深刻な経済的ダメージを受けています。ネット販売の強化やデリバリーサービスなどを始めている大手チェーン店はありますが、個人経営の小さなお店がネット販売にすぐ移行するのは難しく、お弁当やお総菜などをほそぼそと店頭に並べているのが現状です。
この課題意識からBenToGoが生まれたと、プロジェクトの発起人を務めた岡田は話します。
「オンライン販売の経験がないお店が急にネットショップを立ち上げるのはハードルが高い。この部分を私たちが引き取って簡易にすることで、飲食店を支援できるのではと思いました」

メンバーは、世界で広く利用されているネットショップ・プラットフォーム「Shopify」(ショッピファイ)を、日本の飲食店のニーズに合わせてカスタマイズすることでBenToGoを完成させました。お店はスマートフォンでBenToGoに登録すれば、すぐに自分のオンライン店舗を立ち上げて販売を開始できます。

密を避ける

ところで、無料ですぐに始められるネットショップサービスはほかにもあります。それらとBenToGoは何が違うのでしょうか。盛は「新型コロナウイルス禍の状況に合わせた機能へのこだわり」を強調します。
「例えば、注文した人がテイクアウトのランチをお店に取りに行くと、昼時間などは人が集中して密な状態ができてしまう。これを避けるためにお店側が調整して、同じ時間帯には3人しか受け取りができないような、混雑を避ける仕組みを入れました」

BenToGoの商品オーダー画面には、注文状況と受け取り人数がグラフで表示されています。「注文データをためて可視化するこの画面は、私が作りました」と山口。データ処理を担当した吉竹は「この機能によって、注文者が何時にテイクアウトの品を受け取りに行けばよいか、時間を選べるようにしています」。

【画像】BenToGoのデモ画面。右のグラフは、オーダーの状況を可視化することで混雑している時間帯が一目でわかるように工夫

アイデアを検討する段階では、モール型のオンラインストアや、商品だけをアップしていくメルカリのような形式が使いやすいのでは、という議論もありました。しかし、商店街や地方の小さなお店を考えたとき、購買層は、そのお店の料理が好きな地域の人たちであって、こうした人々は、テイクアウトの一覧サイトより、個々のお店で注文したいのではと考えました。また、密を避ける機能を盛り込むためにも、個々の店がオンライン店舗を持つ形としました。

エンジニアとして貢献できることを

ハッカソンには慣れているARUMONメンバーですが、国際ハッカソン、かつ制作から発表まですべてリモートでの参加は、今回が初めてでした。3月29日に岡田からメンバーに案内が通知され、4月1日にキックオフのビデオ会議、その後はオンラインチャットで議論をしつつ手を動かし、4月6日に完成、そして岡田がプレゼン用の動画をYoutubeにアップロード、という駆け足でプロジェクトは進みました。

今回の経験を振り返ったメンバーは、自分の成長とともに、社会的な意義を感じています。

「去年まで香港のスタートアップに出向して、エンジニアとして2年間働いていました。英語で仕事をしてきたので、日本でも素晴らしいアイデアを実現できると海外にアピールする機会になればと思いました。ハッカソンでは普段の仕事では使わない技術にチャレンジして、終わった後は検証する。そのサイクルを繰り返すことでエンジニアとしての自分の力をつけていきたいと思っています」(岡田)

「私は以前からAWSに関心をもって学んでいました。今回、学んだことを発揮するよい機会になったと思っています。ARUMONでの活動やハッカソンに参加した経験が、自分の本業の仕事でも生きている。自分の成長につながっていると実感しています」(吉竹)

「新型コロナウイルス蔓延によって生じた社会課題に、エンジニアとしてどんな解決策を提示できるかを考えるのは、とてもやりがいがありました。世界の人たちと一緒にアイデアを出し合えたのも刺激になりました。これからも、こうした活動を止めないでいこうと思っています」(盛)

「以前からハッカソンには参加していましたが、今回、世界のトップ5に入ったことで、自分たちが作ったものをアイデア含めて評価いただけたと思っています。このプロジェクトで終わるのではなく、新型コロナウイルスの蔓延によって困っている方々に何かしら貢献できることがあれば、力を出していきたいという気持ちです」(山口)

これで終わりではなく、実際の仕事につながってBenToGoが役に立つことを、メンバー一同は願っています。NRIでは、新型コロナウイルス蔓延による社会的な困難の解決に向けて、今後もさまざまな努力を続けていきます。

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コーポレートコミュニケーション部
E-mail: kouhou@nri.co.jp

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