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NRI トップ NRI JOURNAL 資生堂×NRI ヒューマンタッチとデジタルテクノロジーを融合させた新しいブランド体験の場がオープン

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クラウドの潮流――進化するクラウド・サービスと変化する企業の意識

資生堂×NRI ヒューマンタッチとデジタルテクノロジーを融合させた新しいブランド体験の場がオープン

資生堂ジャパン株式会社 プレステージマーケティング部 渡邊 恵美氏、岡田 美樹氏
株式会社資生堂 SHISEIDO Global Brand Unit 平山 友哉氏
NRIデジタル 中山 愛啓

DX

2020/12/03

2020年7月末、世界88の国と地域に展開するグローバルプレステージブランド「SHISEIDO」の世界観を存分に体感できる旗艦店「SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE」(以下GFS)が東京銀座にオープンしました。オンラインとオフラインを融合させた新しい美容体験を創出するという、資生堂の意欲的なプロジェクトに、NRIデジタルはブランド体験を支える仕組みの構築やプロジェクト推進、ローンチ後のお客さま行動のモニタリングなどを支援しました。

伝統美と先進技術を駆使した庭園「ジャパニーズ デジタル ガーデン」

SHISEIDOのブランドコンセプトは「ALIVE with Beauty」。外側からも内側からもその人の生き生きとした美しさを引き出すために、今後展開していく新たなブランド体験をいち早く満喫できるのがGFSです。1階は、スキンケアやメーキャップなどをセルフで試せるエリア。商品説明や使用法、口コミ情報、シミュレーション機能など、最先端テクノロジーを駆使した新感覚の美容体験ができます。2階では、ビューティーコンサルタントと対話しながら最適な化粧品を選べるほか、アロマオイル、食事法、エクササイズなどライフスタイル全般のアドバイスも受けられます。地下1階では、メディテーション(瞑想)体験ができます。

各フロアで趣の異なるGFS全体のデザインコンセプトは「ジャパニーズ デジタルガーデン」。資生堂の発祥の地、銀座で日本の美を感じられるように、内装には和紙や西陣織など伝統素材を使用。「庭園を散策するように各フロアを回遊しながら、デジタルコンテンツにも触れて、新しい気づきを得たり、ポジティブな気持ちになったりできる場を目指しました。老若男女を問わず、訪れた方には全フロアを楽しんでいただきたいですね」と、GFSのマーケティング担当の平山友哉さんは紹介します。

店内での体験を持ち帰る?

GFSには、ブランド体験の場、世界への情報発信拠点、イノベーションの場という3つの目的があります。「SHISEIDOのブランド提供価値の強みは、カウンセリング販売にあります。ヒューマンタッチを生かしながら、デジタルを使って、さらに楽しく、納得のいく体験ができるように、随所で新しい実験をしています」と、資生堂ジャパンの岡田美樹さんは説明します。

特にこだわったのが、店内での体験を丸ごと「持ち帰れる」こと。帰宅後にスマートフォンで体験を振り返ったり、試した商品をECで購入したりできるためには、データ活用が欠かせません。そこで導入したツールの1つが、リストバンドのSCONNECTです。自分のスマートフォンを片手に、毎回写真をとるやり方では、美容体験に集中できません。リストバンドであれば、その煩わしさから解放され、シンプルな操作でデータを残せます。

「さまざまなコンテンツに横串を通してお客さま体験を支える仕組みを設計するためには、リストバンドなどのデバイスをはじめ、いくつものチャレンジが必要でしたが、社内でメンバーを募ると、みんなやりがいを感じて参加してくれました。作っては見直しを並行して繰り返すプロセスは、品質・スケジュールの面からは苦労が多かったのですが、ローンチ直前まで改善の手を緩めない資生堂の皆さんの熱量に応えるべく、メンバー自らが体験し、リスクには配慮しつつも、より良い体験の実現に集中しました」と、NRIデジタルの中山愛啓は振り返ります。

未来を先取りして実験し、横展開する

コロナ禍でオープンが遅れるなどの試練もありました。しかし、店舗での体験をマイページにリンクさせる仕組みや、お客さまの顔画像から最適な商品を選び、手をかざすだけで適量の化粧品が利用できる非接触テスターなど、数年先のデジタル活用を見越して準備してきたことが役立ったと、関係者は前向きに捉えています。

「想像もしないスピードで世の中が変化して、お客さまの意識が変わる中で、デジタルテクノロジーが欠かせない世の中になりました。その一方で、人とのふれあいを求めるニーズも確かにあります。デジタルとヒューマンタッチのそれぞれの強みを生かしながら、お客さまにとってのより良い体験をもっと追求したいですし、GFSで試したことを他の店舗にも波及させて、ブランドSHISEIDOのファンを1人でも多く増やしたいと思います」と、岡田さんは抱負を語ります。

「GFS開業後は、いただいた行動データを生かして、お客さまにお返しすることが大切です。テクノロジーは進化するので、今回実現できなかったことも含めて、新しい試みに挑戦しPDCAを回す場だとも思っています。将来的には、他の国でも同じようなことを行い、日本とグローバルのお客さまをつなげていければと思っています」と、平山さんは世界にも目を向けます。

「国内外のお客さまが集まる銀座で、先進的な体験を提供することには、大きな可能性を感じます。対面で相談をしながら商品を選ぶことが一般的なプレステージブランドにおいて、お客さまが対面/非対面によらず自由にブランドの世界観を体験し商品を選べるとなったとき、どのような体験の積み重ねが購入に結びつくのかという検証が行えるのはとても先駆的です。得られた知見をGFSでの改善のみならず、広く展開することで、ブランド・事業の成長に貢献できるよう、今後も支援していきたい」と、中山は手応えを感じています。

「美と遊ぶ」をテーマに、五感と遊び心で楽しみながら化粧品を試せる1階フロアの様子

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