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Z世代

Generation Z

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Z世代とは

Z世代とは、1990年代半ばから2010年代序盤に生まれた世代で、2023年現在12歳~28歳前後の年齢層に当たります。デジタルネイティブ、SNSネイティブとも呼ばれるZ世代は、タイパ(タイムパフォーマンス)重視の効率主義、強い仲間志向、仕事よりプライベート重視、多様性を重んじるなど、従来の若者以上に特徴的な価値観を持っています。
(読み:ゼットセダイ)

Z世代の定義

Z世代とは主に欧米での呼び方で、Y世代・ミレニアル世代の次に当たる1990年代半ばから2010年序盤生まれの年齢層の若者を指します。日本ではゆとり世代の次の世代として、デジタルネイティブ世代とも呼ばれたりします。スマートフォンやSNSの普及期に生まれ育ったZ世代は、物心がつくころにはモバイル端末に触れ、SNSを通じて交流することが当たり前でした。
また、脱ゆとり世代とも呼ばれますが、実際にはゆとり教育時に重視された社会貢献や環境、多様性といった教育もしっかり受けています。他者は他者、自分は自分として、「自分らしさ」を考え続ける世代でもあります。
さらに、生まれたときから低成長時代・超高齢化社会であり、将来の重荷を悲観的に意識している世代です。そのため、価値観は保守的であり、人との和や既存の社会秩序を重んじる傾向があります。波風を立てずに既定路線の中でうまくやっていこうとする安定志向が見られます。

図表 Z世代と各世代の一般的な定義(※現年齢は2023年時点)

出所)野村総合研究所

Z世代の価値観

保守的な価値観を持っているため、消費意識も「失敗したくない」という保守傾向が強く、事前にしっかり情報収集して選択的な消費をします。一方で自分の好きなヒト・コト・モノにはお金をつぎ込むといった、消費の聖域=「推し」を持つ点も、上の世代と比べて特徴的です。コストパフォーマンスに加え、タイムパフォーマンスについても敏感であることがよく言われています。Webという集合知の活用に慣れたZ世代は、他者の失敗や成功を共有し、そこから効率よくゴールに達する高い生産性と効率性を持っています。
消費意識・行動に関しては、企業発の公式情報よりもユーザー評価を重視し、自らも商品・サービスの評価を発信していくという、CtoCでの情報交換が活発であることが特徴的です。買ってよかった、買って失敗、という体験も、Web上で共有されていくのです。
コミュニケーションの特徴としては、「気の合った仲間さえわかってくれればよい」として、仲間の外に対しては自己主張することに消極的であり、承認される土壌がないと意見を言いにくい特徴があります。オープンで風通しの良い人間関係が、Z世代の「好き」に強く秀でた専門性や能力を発揮してもらうためには重要です。仕事においては曖昧かつ属人的な指示や「普通はこうだろう」のような暗黙の了解、忖度といったものは好まれません。

Z世代のポテンシャル

2023年現在、日本のZ世代が全人口に占める割合は15%未満であり、ボリュームとしては小さいですが、今後は結婚・子育て・住宅購入など数々のライフイベントを迎えます。好きなことにはお金を惜しまない傾向があることに加え、人生の転換点を迎えて活発な消費活動を行っていくと考えられ、消費者として注目されます。
また、就労者としても今後の日本を支えていく世代でもあります。人的資本ということがよく言われる昨今ですが、Z世代のポテンシャルは非常に高いです。デジタルネイティブとしてグローバルで価値観や情報を共有していくZ世代は、地理的条件での常識ギャップがありません。また、高い生産性・効率性、充実した個性と志向、行動型の社会貢献・環境意識など、高い潜在力があります。
こうしたZ世代の特徴的な価値観を理解したうえで、消費者として、就労者としてのZ世代の潜在力をうまく引き出していくことが、今後の企業戦略で重要となるでしょう。

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