野村総合研究所（NRI）が2016 年に実施した「生活者1 万人アンケート調査（金融編）」では、ネットサービスの利用状況などから、1992 年以後に生まれた世代を「デジタルネイティブ」と呼んだ。「スマホを握って生まれてきた」といわれるほど、スマートフォンとともに成長してきたのがデジタルネイティブである。その前の世代は、アナロ グ世界からデジタル世界に“移民” してきた「デジタルイミグラント」といえる。
    デジタルネイティブはごく自然にタッチパネル式のユーザーインターフェース（UI）に慣れ、それが当たり前であるために、キーボード式のPC が使えない人もいると聞く。PC や“ガラケー” の、キーボードを前提とするUI を用い、提供側に都合よく設計されたサービスを使うために、分厚いマニュアル と格闘してきたデジタルイミグラントとは異なる感性を、デジタルネイティブは持っていると考えるべきである。

デジタルトランスフォーメーションは、デジタル技術を活用して顧客へ価値 を提供し続けるために、企業活動の全体を変革する取り組みである。本稿では、デジタルトランスフォーメーションの要点を整理し、先行事例を紹介しつつ、ビジョンや戦略の提示、組織マネジメントといった経営者の役割について考察する。

主に消費者向けに普及が進む対話AIシステムだが、実際の業務でどのように使っていくのか、そのビジネス適用に当たっては、一般的な業務システム導 入プロジェクトとは異なる難しさがある。本稿では、対話AIシステムのビジネス適用の可能性と、その進め方のポイントを説明する。

ビジネスにおけるデータ分析の重要性が高まるなか、データサイエンティストが不足しており、各社が人材確保に力を入れている。業務にさまざまな恩恵をもたらすデータ分析を継続するためにも、データサイエンティストの特性を理解し、活用することが急務であり、育成も含めた人材確保に向けた戦略を考えるべきである。

日々巧妙化するサイバー攻撃を前に、企業はその対策に追われている。また今後、テレワークが伸展すると見られることから、社内ネットワークの外に持ち出される端末機器（エンドポイント）への対策が急がれる。本稿では、近年注目されているソリューションの紹介を通じて、エンドポイントセキュリティの重要性について解説する。