&N 未来創発ラボ

野村総合研究所と
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現在、生成AIの急速な進化により、デジタル顧客接点のあり方が大きく変わりつつあります。これまでの「自己解決型」の体験から、AIが顧客の意図を汲み取り会話を通じてゴールへ導く「会話型CX」へのシフトが加速する中、多くの企業が「どう設計すれば本当に使われるのか」「自社らしさをどう実装すればよいのか」という課題に直面しています。

そこで、NRIでは、「会話型CXデザイン~AIのふるまいに“らしさ”を実装する~」と題したウェビナーを開催しました。生成AIの普及により顧客接点が大きく変化する中、企業がAIを活用して顧客に選ばれ続けるための体験デザイン手法について、3名のコンサルタントが解説しています。

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1.なぜ「会話型CX」なのか ── 顧客接点の転換点と、価値の源泉の変化

生成AIの急激な進化に伴い、企業と顧客の関わり方の前提が変わりつつあります。これまでの「顧客自身が情報を探し、手続きを完結させる操作型の体験」から、「AIが顧客の意図を汲み取り、対話を通じてゴールへと導く会話型の体験」へとパラダイムシフトが起きています。

評価軸も「使いやすさ(機能的価値)」から「心地よさ(感性的価値)」へシフトしており、AIによる顧客接点がコモディティ化する中で、企業が差別化を図るためにはAIの「ふるまい」に自社独自の「らしさ」を宿すことが不可欠です。会話の積み重ねは「信頼のロックイン」「LTVの向上」「顧客の本音(声)という資産の蓄積」をもたらし、顧客との深い関係を築く源泉となります。

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2.「らしさ」をふるまいに実装する ── NRIの会話型CXデザインフレームワーク

「らしさ」とは、アイコンの見た目や語尾といった表層的なキャラクターデザインではなく、ブランドが約束する価値観・姿勢が、顧客接点で一貫して体現されていることを指します。会話型AIを設計する際、多くの企業は「機能や手段(多様な資料検索ができるか等」に目を向けがちですが、本質は「自社を体現するヒト」として設計することです。NRIでは、汎用AIに「らしさの定義」を根幹として据え、知識や能力などを加えた5つの要素を加えることで実現すると考えています。

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では、この「らしさ」をどのようにAIの具体的な設計やプロンプトへ落とし込んでいけばよいのでしょうか。NRIでは、ブレない人格を実装するための具体的なアプローチとして、「らしさの3層モデル」を提案しています。

Step0:ブランド価値の言語化

  • 「どんな価値を届けているか」「どんな企業でありたいか」「顧客にどう感じてもらいたいか」を問い、AI設計の根拠となるブランド定義を確立します
  • すでにあるMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)をAIへの指示に翻訳する作業にもなります

Step1:Concept層(存在意義・役割)

  • Who(役割定義)、Why(存在目的)、Where(スコープ・権限定義)の3軸でAIの存在意義を定義します
  • これらを明確にすることで、シーンごとに「別人格」が現れるのを防ぎます

Step2:Character層(キャラクター仕様)

  • トーン&マナーのポジション定義に加え、「急かさない」「不確かなことは正直に伝える」といった大切にすること(行動原則)と、「過剰な謝罪の連発」などのやってはいけない言動(禁止事項)をセットで定義します

Step3:Conduct層(状況別の具体的ふるまい)

  • 「顧客の意図が曖昧な場合」「感情が高ぶっている場合」「クロスセルが見込める場合」など、頻出するシナリオやリスクの高いシナリオを抽出し、状況別のふるまいを会話実装レベルで設計します

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3.「使ってもらう」顧客接点への育て方 ── 導入アプローチと最新事例

単にチャットUIをWebサイトに置くだけでは、AIは使われません。「らしさ」を軸にしたAI接点を定着させ、選ばれる存在へと育てていくためには、以下の3段階のサイクルが必要となります。

①自然と使い始める(顧客の利用文脈への融合)

  • 顧客のゴール達成までのジャーニー(SNSでの悩み認識、汎用AIや口コミでの調査、ブランドサイトでの商品選びなど)の中で、自社AIがどこに介在すべきかを設計します

②また使いたくなる(また使う必然性の設計)

  • 商品購入で終わりではなく、肌状態の改善など顧客の本来のゴールに向けた次のアクションを先回りして提案します
  • また、「顧客理解を見せる」「専門性を見せる」「思考のプロセスを見せる」ことで、自社AIならではの価値を実感させます

③信頼して使い続ける(ふるまいの継続的評価・改善)

  • 構築して終わりではなく、「らしさの3層モデル」を評価軸に据え、意図した役割やふるまいができているかを継続的に分析・改善します

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生成AI時代において、正確さや賢さはコモディティ化していきます。これからの顧客接点で選ばれ続ける鍵は、AIのふるまいに企業の「らしさ」を宿し、対話を通じて深い関係性を構築することにあります。
本ウェビナーでは、会話型CXにおけるコンセプト定義の考え方、NRI独自のデザインフレームワーク、そして「使ってもらう」ための実践的アプローチと最新事例を詳しく解説しています。特に、新たな顧客体験価値の創出を目指す幅広い方にご覧頂きたい内容です。詳細は、アーカイブ動画でぜひご確認ください。

ウェビナー参加者の声

  • AIが普及してきている中、会話型CXの重要度は高くなっていると感じており、今回のウェビナーはとても勉強になりました
  • お客様から選ばれる価値提供について、AIにどう企業ブランドの考え方や価値観、戦略を反映できるかが重要であることが理解できました
  • AIは手段と頭でわかっていながらも、AIをどう活用するかなど技術ばかりにとらわれていたので、初心に戻る良い機会となった。

プロフィール

  • 辻 航平のポートレート

    辻 航平

    サービスデザインコンサルティング部

    デザインファームを経て2020年野村総合研究所に入社。
    これまでUI/UXデザイナーとして幅広い分野におけるデジタルサービスのUI/UXデザインを実践。新規サービスのデザインコンセプト創出、既存サービスのUI/UXデザイン改善、デザインシステム構築、デザインマネジメントまで一連のデザインコンサルティングに従事。
    HCD-Net人間中心設計専門家認定。

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    豊田 悠真

    サービスデザインコンサルティング部

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    沼野 千秋

    サービスデザインコンサルティング部

※組織名、職名は現在と異なる場合があります。