Independent Managers Club(IMC)は、日本における独立系資産運用会社の競争力向上を目的として、独立系資産運用会社の成長の制約となっている様々な課題に関する情報交換や議論を行い、これらの課題解決に向けた提言を行う場として、野村総合研究所の主催で、2023年末より活動を開始しました。
本活動で、「独立系」とは、大手企業グループに属さないことを意味し、中でも、エクイティ投資を通じて、企業価値向上を目指す独立系資産運用会社を対象としています。独立系であることにより、国内や海外のアセットオーナーに対する強いスチュワードシップ、投資方針や運用戦略に関する創造性、これらの結果としての競争力、という強みが存在することが期待されます。
本日、IMCの第一期活動報告書が完成いたしましたので、ここに公表いたします。
IMC第一期活動報告書 (1.8MB)
IMCの活動は、主に、①アセットオーナーが日本の独立系資産運用会社に期待することを理解するための各種ワークショップの開催、②日本の独立系資産運用会社が抱える課題に関するディスカッション、➂日本の資産運用業界の競争力を高め、その活性化に資するための意見発信、を中心としています。
2023年10月から2024年3月までの第一期の活動では、i) グローバルなアセットオーナーからみた独立系資産運用会社への意向に関するアンケート調査、ii) 海外の投資家団体やアセットオーナーと国内独立系資産運用会社による、投資フレームワークに関する計6回のワークショップを行ってまいりました。
ワークショップでは、海外のアセットオーナーとのネットワークを有する海外有識者・投資家団体などを講師として、ESG、SDGs、サステナビリティ、エンゲージメント、インパクト投資、などの投資フレームワークに関する学習・意見交換を行いました。この中で、独立系資産運用会社の課題は、人的資源やIT等インフラに関する経営上のリソース制約、小規模なアセットサイズであることから生じる収益上面での負荷、などが想定され、これらについての認識の共有や課題解決に向けた施策の検討について議論しました。
本活動報告書では、アンケート調査の結果、ワークショップでの議論の内容を報告していますので、ご高覧いただけますと幸いです。
今後IMCは、これらの議論の結果として、国内・海外の有識者に向けた意見の発信ができることを目指します。IMCの活動にご関心のある独立系資産運用会社の方、また、本活動での議論に参加したいというご関心のあるアセットオーナーの方は是非ご連絡ください。
株式会社野村総合研究所 IMC担当:上級研究員 三井千絵
問い合わせ:
imc@nri.co.jp