株式会社野村総合研究所(以下「NRI」)とKDDI株式会社(以下「KDDI」)は、2023年12月から2025年5月にかけて、全7回にわたる共同勉強会を開催いたしました。KDDIからは主にパーソナルシステム本部の社員が参加し、毎回両社で80名ほどが活発に質疑応答を行いました。
過去6回のテーマは「生成AIのビジネス概要」「キャッシュレスの潮流」「銀行-証券、キャリア経済圏ビジネス」「GAIA-Xとカテナ-Xの衝撃」「エージェント型AI」「ポイント経済圏」で、その時どきの最新のビジネステーマを基に両社事務局で企画設定されたものです。
第7回(2025年5月開催)では、NRI金融ITイノベーション事業本部の金子洋平が「生成AIの金融ビジネスへの活用事例」と題して、金融分野における生成AIの急速な普及と、その具体的な活用事例について包括的に説明しました。
特に、ChatGPTなどの登場によるAIの普及速度の変化、国内金融機関における市場規模の拡大予測、識別系AIと生成AIの違い、そして生成AIの能力向上とビジネス効果などに焦点をあて、大手銀行や大手損保会社などの事例を挙げながら、生成AI導入の成功要因と課題、データ保護やハルシネーション抑制といった解決策、そして金融機関が競争優位性を確立するための戦略に言及しました。

説明後の質疑では、生成AIに関する安全対策基準の追加やガイドラインについて、新たな金融サービスの取り組みや売上増への事例、グローバルの詳細な事例、Blockchainと生成AIの関連についてなど、金融ビジネスを推進していくための具体的な意見交換が活発に行われました。
勉強会での資料(第7回:生成AIの活用事例)
NRIとKDDIは今後も、勉強会を通じて築いた信頼関係と知見をもとに、企業価値の持続的な向上に資するパートナーシップを深化してまいります。また、勉強会での成果は、今後の社内方針策定や他社との情報共有にも活用していきます。