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NRI トップ NRI PEOPLE デジタルガバメントによるデジタル社会の実現に本気で挑む開拓者

デジタルガバメントによるデジタル社会の実現に本気で挑む開拓者

マイナンバー事業部長南側 洋司

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2016年1月にマイナンバー制度が始まってから、NRIは制度の普及に向けて、政策と仕組みの両面を支えています。単なる効率化のための行政のシステム化ではなく、デジタルガバメントの一環として、日本国民が利便性の高いサービスを享受するための社会基盤となるのがマイナンバー制度です。NRIマイナンバー事業部の南側洋司は、「マイナンバー制度を起点とした社会のデジタル化は、間違いなく日本の将来を支える」と確信し、官民さまざまな組織と協力しながら、本気で事業を通じた社会変革に取り組んでいます。

世の中を支える仕組みを作りたい

いつか世の中の仕組みをつくる仕事をしたい。学生時代から常にその思いがあって、NRIに入社しました。この会社はコンピュータシステムをつくるだけでなく、未来のために社会を変えようとしていると感じたからです。私が学生時代を過ごした90年代後半は、長い景気低迷の中で、「民営化」「電子政府・e-Japan」「IT革命」というキーワードが溢れていました。民間からでも社会を変えられる、新しい時代を創ることができると思えました。

NRIに入ってからは15年間、証券会社のシステム構築から始まり、IT戦略の立案・推進支援を行ってきました。私はシステムエンジニアですが、システム設計に留まらず、金融庁や業界団体などを巻き込みながら、制度設計や、金融各社の商品・業務開発にも携わりました。先輩諸氏からは、将来の証券市場を支える仕組みをつくることが仕事だと教わりました。市場関係者を巻き込んで、日本経済の活性化のために制度そのものから創りあげる経験、なにより、その時の先輩方の気概は、今の仕事を行う上で私の基礎になっています。

転機となったのが、2015年のマイナンバー事業部新設に伴い、創設メンバーとして異動したことです。当時はまだ、社会的にマイナンバー制度への理解が乏しく、情報漏洩や悪用されるリスクに対して批判的な意見も根強く、制度の弱点やトラブルに慎重に検討と対応を重ねる必要がありました。そうした中でNRIは、番号管理が義務化された証券業界を支える立場として、民間での具体的な制度運用の管理方法、それを支える事務・システムを設計し、制度の実現に取り組みました。2016年1月の制度開始時には、私たちのシステムをご利用いただいている170社を超える金融機関で、無事に制度に対応したサービスを一斉に開始しました。マイナンバー制度の端緒で、この大きな仕組みを社会に導入できたことは、民間サービスながら、政策の動向にも少なからず反響を及ぼすことになりました。この経験から、法令や政策を社会に浸透させるには、民間領域での実現や普及が鍵であり、これを支える企業活動の重要性を意識するようになりました。

マイナンバー制度の普及による民間での電子化促進

現在、マイナンバー事業部で私が取り組んでいる仕事は大きく二つあります。一つは、マイナンバー制度に関わる業務を徹底して標準化・電子化し、サービスやツールの形で世の中に提供すること。その一つである「e-BANGO」は、すでに国内最大のマイナンバー管理サービスとして利用されています。単なるデータ管理に留まらない、利用企業における既存サービスや業務・システムへの影響を極小化するノウハウも詰まっています。制度を普及させるために、導入した民間企業にもメリットがあるよう工夫した不可欠の要素です。

また、オンラインで本人確認を行う公的個人認証サービス「e-NINSHO」があります。例えば、会社に新しく入った従業員が健康保険証を取得するまでには、本人確認のための書類を用意し、郵送でやり取りし・・・と、手続きに時間と費用がかかります。これを、マイナンバーカードをピッとかざすことで短縮化させてしまう。扶養家族も利用する健康保険証を早期に交付できることは、マイナンバー制度の実現により生み出される新しい価値です。将来、雇用形態の多様化を支えることにもつながることから、制度の枠組みを超えて普及への期待があります。

加えて、今後は一段のデジタル化が進展することから、電子空間における本人確認が重要になってきます。新しい社会の信用基盤に育て上げるには、鍵となるマイナンバーカードの普及と、この公的個人認証が、国民の生活の中に浸透していく必要があります。NRIも多くの国民が日々利用しているコミュニケーションツール等へのサービス提供を順次進めています。

もう一つは、2017年1月から始まった、政府が運営しているマイナポータルの活用です。これを民間でも一層活用してもらうため、利便性をブラッシュアップしています。例えば、2020年10月から国税庁で税務申告の電子化が本格的にスタートしますが、これは私たちがマイナポータルの更なる活用を目指して、多くの金融機関とともに取り組んだ成果です。

デジタルガバメント政策が進む中で、これを社会のデジタル化まで進展させるには、なにより国民が理解でき、利便を感じ、安心して利用できる民間サービスの拡大が不可欠です。一方で、民間企業にはメリットがなければ、自立して持続可能なサービスが社会には提供できません。この主たるメリットは電子化によるコスト削減です。サービスの提供形態から、社内の事務、関係先との連携を徹底して電子化し、利用者である国民の使い勝手や操作慣れまでも、メリットとして取り込んでいく。従来のコスト構造を変え、その上に付加価値のあるサービスを提供することが、社会のデジタル化の一歩だと考えています。

マイナポータルの活用においては、「e-私書箱」サービスを通じて、利用企業にはデータ連係だけではなく、顧客サービスから業務までの電子化を実現する機能やツール群を提供しています。利用企業には、コストメリットを確実に押さえてもらい、その上で、国民に自立的・持続的なデジタルサービスの提供体制を構築しています。

官と民をつなぐ役割

マイナンバー制度もマイナポータル、もともとは国がつくった仕組みです。しかし、広く社会で利用され、デジタル社会を実現するには、国だけの力では不可能です。国がITシステムを調達して稼働させれば、すぐに制度が社会に浸透するものではないからです。政策を丁寧に民間につなぎ、実現を担う役割が必要で、それがNRI役割だと思っています。長年、金融業界をはじめ、多くのITインフラを共同利用型のサービスとして提供してきたNRIだからこそ、民間での自立的・継続的なサービスの持つ、社会的な有用性、公益的な責務を理解したサービスの提供ができるのです。

また、サービスを作るだけではなく、これを利用する多くの企業と共同で、業界を超えた社会的役割を担うという志も、受け継がれてきた精神だと思います。現在のNRIは、マイナンバー制度の普及に不可欠な立場にあると言えます。

国の政策に関わることですから、官民ともにさまざまな方々と協調して物事を進めています。例えば、内閣官房、内閣府、総務省や国税庁に、自治体や関係機関の方々、そして、民間企業です。所属も立場も違いますが、皆、マイナンバー制度を浸透させデジタル社会をつくろう、と、本気で取り組んでいます。

他方、我々の取り組みに対して、外部から思わぬ反発や批判を受けることも多々あります。また、NRIにとってマイナンバーに関わる事業は必ずしも収益につながるものではありません。社内からは「苦労が多いばかりではないか」と言われることもあります。多種多様な意見がある中で、物事を進めるからこそ難しく、そして意義がある。官職にある方々には当たり前のことですが、民間企業にありながら、この領域で同じ苦楽を糧にできることは、私がもともと担いたかった役割で、日々、ワクワクしています。政策を考える官側は、民間を巻き込んで普及させることに苦労されていますが、その部分は、まさに私が貢献できることだと考えています。

「この指とまれ!」

基本的に私の仕事の信条は「この指とまれ!」です。「この仕事は私がやります!」と明言して、失敗したら自分の仕事人生が終わってもよい、と思えるくらいの覚悟と責任をもって取り組む。それを周囲に明言してしまうのです。すると、必ず賛同する仲間が集まってくるのです。私はマイナンバー制度を活用して、将来の日本の社会をよくしていきたい。そのために、国の政策と連携し、官民挙げての取り組みを進めたい、と本気で思っています。その思いを示せば、「自分もやる!」という人が社内外から必ず現れて、助けてくれます。それによって、目指す活動の力が大きくなることを確信しているのです。

コロナ禍をきっかけとして、不退転のマイナンバー制度が強力な推進段階に入ります。そこには、社会のデジタル化を明言して取り組む政府の強い意志が現れています。私は、国民の生活にデジタル化がじわじわと浸透することが重要であり、その多くは、民間のサービスが担うことになると考えています。焦り、浮き足立つことなく、中長期でのデジタル社会の実現に集中して、官民連携による自立的・持続的なデジタルサービスの実現・普及こそが、間違いなく将来の日本のためになると確信しています。

そうやって物事を動かすDNAが、NRIという会社にはあると思います。NRIの先人たちも、創業時から賛同者を集め、社会を変える努力を続けてきました。NRIは今後、マイナンバー制度の普及とデジタルガバメント・デジタル社会の実現に力を注いでいきます。私もそのために力を発揮したいと考えています。

南側 洋司

マイナンバー事業部長

南側 洋司

Profile

2000年にNRI入社。
金融機関のシステム開発から、IT戦略、IT資本政策等の立案・推進等を経て、マイナンバー事業を立上げ、この領域では国内最大級の共同利用サービスを展開。
その後、公的個人認証や電子化サービスも事業化し、制度普及を民間側から主導。
また、マイナンバー制度における民間活用の第一人者として、政府関係機関からの検討会議への招聘、政策提言に取組む。
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株式会社野村総合研究所
コーポレートコミュニケーション部
E-mail: kouhou@nri.co.jp