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大型プロジェクトを成功させるマネジメントの鍵

執行役員DX生産革新本部長 マルチクラウドインテグレーション事業副本部長大元 成和

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アプリケーションエンジニアとしてキャリアをスタートし、本社機構、IT基盤サービスなど未経験分野にも意欲的に取り組んできた大元成和。異なる環境で自分を生かすために不可欠なのは、コミュニケーション力だと考えています。

書面よりも、対面を重視

これまでのキャリアを振り返ると、4回の転機がありました。1つ目は1991年の入社後、3~4年目の頃。当時、規制緩和により、生命保険会社でも損害保険商品が販売可能になり、制度変更に対応した新しいシステムのアプリケーション開発を担当することになりました。これまで社内での仕事が多かったのですが、週に4日はお客様を訪問する生活に。書面やメールではなく、お客様の声を直接聞くことで、仕事に対するモチベーションが大きく変わりました。お客様が困っていることを解決したい、喜ぶ顔を見たいと思いながら、業務に向き合うようになりました。

2つ目の転機は、2005年から始まった大手損保会社のプロジェクトです。数百億円を投じ、自社の情報システムを抜本的に見直すというものでした。これほど大規模なプロジェクトをマネジメントするのも、顧客企業にほぼ常駐するスタイルも、初めての経験で非常にハードでしたが、チーム一丸で取り組んだ結果、優秀パートナーとして表彰されるなど、お客様から高く評価していただくことができました。

この仕事に9年携わるなかで私はプロジェクトマネジャーから、グループマネジャー、部長へと立場を変えていきました。常駐先でPMOとして200人から400人規模(パートナーの方も含めると2,000人)へとマネジメント対象が広がる中で一番実感したのが、コミュニケーションの重要性です。トラブル発生時に書面やメールの報告だけで確認や判断すると根本原因を見落とす可能性があるため、現場に行って直接話を聞くことが大事だと実感しました。

関係者をつなぐハブの役割を務めたい

3つ目の転機は、2014年です。それまで23年間、保険分野を担当していた私が突然、人事部長として本社勤務をすることになったのです。畑違いの分野ですから、社内制度やルールを必死に勉強しました。

当時、いくつか人事制度の改革をしましたが、課題の1つが残業時間の長さでした。とはいえ強引に制度を入れても形骸化するだけです。やはりコミュニケーションが大事だと思い、まずは社員にヒアリングをしました。すると、「お客様のためにもっと仕事がしたい」という声が多く、真摯に仕事に向き合う社員が多いことに驚かされました。生産性の高い状態で仕事することが大切だと説得を続け、制度改革を進めていくなかで、人事部に所属したことは、自社の仕組みや人材について、理解を深める良い機会となりました。

4つ目の転機も異動です。今度は生産革新本部でIT基盤サービスに取り組むことになりました。一口にエンジニアと言っても、アプリケーションと基盤とでは、大きく業務が異なります。アプリケーションエンジニア側の要望に対し、コストや技術上の制約から基盤エンジニア側が反対する事態も起こります。46歳にして新しい知識やノウハウを一から学ぶのはなかなか厳しく、非常に苦労しました。

ですが、私が培ってきたコミュニケーション力は、業務内容が変わろうとも普遍性があります。また、現在NRIが力を入れて取り組んでいるデジタルトランスフォーメーション(DX)関連のプロジェクトは、コンサルタントから、アプリケーションエンジニア・基盤エンジニアまで一体になって動くことが要求されます。コミュニケーション力と、さまざまな部署での経験を活かし、関係者をつなぐハブのような役目が果たせるのではないかと考えています。

無理難題を言われても、相手の立場で考えてみる

コミュニケーションにおいて私が特に心掛けているのは、相手の身になって考えることです。もし自分が無理難題を押し付けられたと感じても、その部分だけで相手を判断してはいけません。相手の言葉の背後には必ず何か事情があります。相手の懐に一歩深く入って課題を突き止め、解決を図ることが大切です。これまで見てきた問題を抱えたプロジェクトに共通するのは、関係者が互いに疑心暗鬼になって、ギスギスしてしまっていることです。相手を試したり隠し立てすることなく、正直に話し合えるようにすれば、早期に問題の芽が発見でき、物事が悪化する手前で対策がとれるため、よりよい成果につながると実感しています。

仕事の成果というものは、「能力」「熱意」「ものの考え方」の掛け合わせだと、私は考えています。優秀で真面目でも、世の中を斜に構えて見ているのでは、良い仕事はできません。「品質は人質(ひんしつはじんしつ)」という言葉があるように、アウトプットには自分の人としての質が投影されます。社員1人1人が人間としての価値判断、美的な感覚、社会的道義をしっかり持つ。そうした基本を意識しながら仕事に臨みたい、臨んでほしいと思います。

NRIの総合力を活かして、お客様と共創する

デジタルトランスフォーメーション(DX)時代に居合わせ、ビジネスを通じて社会の変化の一端を担えるのは、楽しく、やりがいがあることです。新しい技術が次々と生まれる中で、お客様自身がDXにどう取り組めばいいか迷われる場面も増えています。だからこそ、お客様と一緒に課題を突き止め、問題解決に向けて共創していく姿勢が一層求められています。

その際に、コンサルタントとシステムエンジニアが一つのチームとなる「コンソリューション」で活動できるのは、NRIの大きな強みとなります。新しいツールや方法論に振り回されずに、適切に取捨選択しながらビジネスを設計していくことで、新たな可能性が広がります。ただし、失敗を恐れて確実性や安全策を重視しすぎると、スピード感が出せないので、そこは思い切ってチャレンジしていかなくてはなりません。

また昨今では、企業経営において持続可能な開発目標(SDGs)の観点が求められるようになっています。NRIとしても、目の前のお客様に貢献しつつも、その先にある世の中に意識を高めて、より良い社会の為に影響を及ぼせる取り組みができればと思っています。

大元 成和

執行役員 DX生産革新本部長 マルチクラウドインテグレーション事業副本部長

大元 成和

Profile

1991年NRI入社後、保険ソリューション事業本部にて保険会社向けの情報システム開発・保守・運用に従事。その後、本社機構人事部長を経て、DX生産革新本部でコンサルティングからシステムソリューションまで全社横断のDX推進活動、生産性革新事業などに携わる。
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株式会社野村総合研究所
コーポレートコミュニケーション部
E-mail: kouhou@nri.co.jp