コンサルティング領域
都市再生
1960~70年代の高度経済成長期には、ニュータウンや臨海工業地帯など、「都市をつくる」ことが積極的に行われてきました。しかし、そこから50~60年が経過し、当時建設した都市やインフラが老朽化する中、現在は経済の成熟、人口減少・高齢化といった社会変化を踏まえ、「都市を作り替える」ことが求められています。
世界、とりわけ周辺アジア諸国の経済が成長する一方、日本経済は「失われた20年」と言われるように、低成長が大きな課題となっています。このような状況の中、日本の国際競争力を維持・向上させていくためには、経済を牽引する東京・大阪・名古屋といった大都市を、いかに世界の中でハブとなる「世界都市」にしていくかが問われています。
一方、地方都市は、ここ数十年、過疎化の進行、大都市部との格差拡大に歯止めをかけることができていません。今後、地方都市を支えていた製造業、とりわけ鉄鋼・石油化学といった重厚長大型産業の製造拠点の閉鎖に伴い、広大な空地が臨海部で多数生じることが予想され、こうした動きにより地方都市の衰退に拍車がかかってしまうことが危惧されます。こうした空地を、地方都市の再生、産業構造の転換を促すための種地として活用するという視点が重要になってきます。
NRIは、「成長可能性都市ランキング」をはじめ、国内外の都市の現状や将来目指すべき方向性について様々な調査研究を行っています。これらの知見を活用し、官公庁における都市再生に係る戦略・計画づくり、民間事業者におけるまちづくりの検討を支援いたします。
地方創生
東京をはじめとする大都市への人口流出、日本全体の人口減少社会への移行など、地方部における人口減少・高齢化・働き手不足といった課題は深刻さを増しつつあります。
しかし日本の地方部には、長年の歴史の中で培われた独自の技術や産業集積、グローバルマーケットでも高いシェアを有するユニークな企業、これらの経済活動を支える教育機関や研究機関など、多種多様な資源が存在します。また、新型コロナ感染拡大以前には地方独自の観光資源・文化が数多くの外国人観光客を惹きつけ、世界中から注目を集めていました。そして、コロナ禍を機としたテレワーク等の多様な働き方の浸透、若年層の価値観変化やウェルビーイングへの関心向上など、生活様式の変化・多様化は地方部にとって大きな機会として捉えることができます。資源と機会を活かすことができれば、地方部の課題解決・成長は決して不可能ではありません。
NRIではこれまでに実施してきた地方都市の産業振興・都市再生に係る知見活用、最新トレンド分析やビッグデータ分析等による課題・ポテンシャルの把握、多様な専門性を有するコンサルタントの将来予測などを通じて、地方都市が抱える個別の課題解決に向けたオーダーメイド型の戦略策定とその実行を支援いたします。また、民間事業者様の地方部での事業展開やビジネスプラン検討などについても官・民双方の知見を活かした支援が可能です。
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