フリーワード検索


タグ検索

  • 注目キーワード
    業種
    目的・課題
    専門家
    国・地域

NRI トップ ナレッジ・インサイト コラム コラム一覧 日本企業のIT活用とデジタル化 - IT活用実態調査の結果から

日本企業のIT活用とデジタル化 - IT活用実態調査の結果から

第12回 デジタル化で活用しているパートナーシップの相手先とは

2023/10/23

  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn

株式会社野村総合研究所では、2003年より毎年、売上高上位の国内企業約3000社を対象に「ユーザ企業のIT活用実態調査」を実施しています。この連載では、最新の調査から、いくつかの設問をピックアップして集計結果をご紹介します。日本企業のIT活用動向を知るとともに、自社のデジタル化および情報化の戦略を考える一助としてご活用ください。

注目される調査結果のエグゼクティブサマリーはこちら

調査では、各社において主要な商品・サービスを開発し顧客に提供する上で、グループ外とのパートナーシップをどのように活用しているかを尋ねています。その結果、新しいビジネスチャンスを作るために活用していると回答した企業が33.0%で最も多い回答でした。次に多かったのは既存のビジネスの範囲内で活用しているが31.3%、そして他社とのパートナーシップは積極的には活用していないと回答した企業が29.7%でした(図1)。

図1 グループ外の他社とのパートナーシップの活用

そして、商品・サービスを開発し提供する中でも、デジタル化で活用しているパートナーシップの相手を尋ねたところ、ITベンダ、技術ベンダ(ベンチャー以外)と回答した企業が69.1%でした。また、国内ベンチャー企業が29.4%、海外ベンチャー企業が7.7%となり、4割弱の企業がベンチャー企業を活用すると回答がありました。他には、大学・研究開発基幹が19.1%、他のユーザ企業が7.7%でした(図2)。

図2 デジタル化に関するパートナーシップの相手

現代のビジネス環境は市場競争が激化し、競合他社との差別化が難しくなってきており、競争力の獲得が求められます。競争力を獲得する手段として、日々技術の進化や新しい革新が生まれているデジタル技術の活用が一つの選択肢になります。しかし、デジタルの領域は変化が激しく、技術的な観点を中心に自社だけで追随することは困難と言えます。その為、デジタル技術に関する知識・ノウハウを有した外部のパートナーシップを活用することは、一つの有効な手段と言えるでしょう。デジタル化のパートナーシップの相手先としては、図2の通り、ITベンダ、技術ベンダを活用している企業が約7割を占めており筆頭候補になっています。また、ベンチャー企業をパートナーシップの相手としている企業も4割弱あり、日々技術が革新されているデジタル化の領域では革新的なアイデアや独自の技術・サービスを有したベンチャー企業とパートナーシップを築くことも選択肢の一つと言えるでしょう。

次のページ:日本企業のIT活用とデジタル化 - IT活用実態調査の結果から
第13回 日本企業が直面するIT人材内製化の課題

執筆者情報

  • 中島 泰

    システムコンサルティング事業本部

  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn

NRI Digital Consulting Edgeの更新情報はFacebook・Twitterでもお知らせしています。

新着コンテンツ