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経済産業省が3月25日に発表した23日時点でのレギュラーガソリン1リットル当たりのガソリン価格は、全国平均で177.7円となった。前週の16日時点でのガソリン価格は、190.8円だった。1週間での下落幅は13.1円と、2008年のガソリン暫定税率失効直後の21.7円に次ぐものとなった。19日に政府が始めたガソリン補助金制度の効果が、ガソリン価格の低下に顕著に表れている。
 
資源エネルギー庁は19日~25日の1週間のガソリンの店頭価格を200.2円と見積もり、それと170円との差額である30.2円の補助金を決めた。
 
全国のガソリン価格やガソリンスタンドのサービス情報を共有する、ガソリンスタンド情報共有サイトgogo.gs(ゴーゴージーエス)によると、24日の全国平均レギュラー価格(現金購入)は176.0円と、補助金が開始される前の高値である18日の186.6円から10.6円下落した(図表)。
 
23日時点で、gogo.gs調査のガソリン価格と経済産業省調査のガソリン価格はほぼ同水準であったことから、gogo.gs調査は現時点のガソリン価格の実勢を概ね正確に反映していると考えられる。
 
18日から24日までのガソリン価格の下落ペースがこの先も続く場合、3月28日にガソリン価格は169円まで低下する計算となる。従来の見通しよりもやや前倒しでガソリン価格の低下が進んでおり、3月末を前に170円が達成されることが予想される(コラム「下落を始めたガソリン価格とガソリン補助金の課題」、2026年3月23日)。
 
資源エネルギー庁は月曜日にガソリン価格の調査を行い、水曜日に公表することから、ガソリン価格が170円程度にまで低下したことを確認できるのは、30日(月)時点の調査であり、それが公表されるのは4月1日(水)になると予想される。
 
社会的混乱にまで発展したガソリン不足への懸念、ガソリンの買い急ぎといった騒動は取りあえず終息に向かう。
 
図表 ガソリン価格の推移と予測

プロフィール

  • 木内 登英のポートレート

    木内 登英

    金融ITイノベーション事業本部

    エグゼクティブ・エコノミスト

    

    1987年に野村総合研究所に入社後、経済研究部・日本経済調査室(東京)に配属され、それ以降、エコノミストとして職歴を重ねた。1990年に野村総合研究所ドイツ(フランクフルト)、1996年には野村総合研究所アメリカ(ニューヨーク)で欧米の経済分析を担当。2004年に野村證券に転籍し、2007年に経済調査部長兼チーフエコノミストとして、グローバルリサーチ体制下で日本経済予測を担当。2012年に内閣の任命により、日本銀行の最高意思決定機関である政策委員会の審議委員に就任し、金融政策及びその他の業務を5年間担った。2017年7月より現職。

※組織名、職名は現在と異なる場合があります。