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NRI流グローバルビジネスの先導役

執行役員 産業ITイノベーション事業本部 副本部長 中島 久雄

中国、インド、東南アジアに赴き、野村総合研究所(NRI)のグローバル事業を次々と新たなステージに引き上げてきた中島久雄。各国の発展と企業の成長に貢献する、NRIらしいグローバルビジネスを進めています。

NRIを日本発のグローバルファームへ

長らく情報・通信分野のコンサルタントとして、業務コンサルティングとシステムソリューションをつなぐ仕事に携わっていました。その私がなぜ、グローバル事業へのキャリアを踏み出したかというと、二つの想いがあったからです。
一つは、日本はこのままでは世界から取り残されるという危機意識です。1990年代後半に、私は米カリフォルニア大学バークレー校にMBA留学しています。このとき、海外における日本人の存在感の希薄さ、日本に対する世界の関心の低さを感じました。そして、世界の中で日本の存在感をもっと高めなければ、という使命感にかられ、「日本発の事業やモノをどんどん海外に広げる必要がある。それには今、動かなければ間に合わない」と思いました。
もう一つは、NRIのお客様である日本の大手企業が、アジアの発展とともに次々とグローバル事業を展開している中で、お客様を支えるには、私たちも海外に出なければと考えたことです。そして、いずれはNRIを日本発のグローバルコンサルティングファームにしたいと思いました。そこで、どの国でもよいから海外に出たいと名乗りを上げ、2005年にNRI上海の社長として赴任しました。

中国政府の期待に応える

2002年にNRI上海が発足した当初、お客様は中国での事業展開を模索する日系企業が中心でした。私たちはさまざまな調査・研究プロジェクトを実施して知見を重ねることで、お客様の信頼を得てきました。その後は、日系企業に限らず、中国政府や中国の自動車メーカーなど、お客様は現地企業へと広がっていきました。
当時、日本に対する中国政府の期待は大きく、NRIは中国政府に向けて、政策立案や都市開発の計画づくりなど、多くのプロジェクトを実施しました。私自身が関わったプロジェクトでは、上海市臨港における工業団地の開発があります。上海市における最大規模の開発区で、NRIは8年以上かけてコンセプトづくりから日系企業の誘致などを行い、上海市を支援しました。

NRI上海はコンサルティング事業の拠点でしたが、私はコンサルティング業務だけでなく、システムソリューションを提供するNRI北京の上海支社やNRI香港と共同で、業務システムや流通システムの販路拡大にも取り組みました。日系企業が海外現地で事業を展開するときに不可欠な、調達・生産・在庫・販売管理などの業務を担うNRIグローバルSCMソリューションや、販売代理店向けの流通ソリューション、ECサイトなどを支える通信販売システムなどです。日本のNRIで、コンサルティングとシステムをつなぐ仕事を経験してきたので、海外でもシステム領域の人たちと自然とコワークし、NRIの強みを発揮できたのだと思います。

黒字を出しながら成長を果たしたNRIインド

2008年にいったん日本に帰国しましたが、2011年にはインドに新たな拠点を開設すべく、現地に赴任しました。なぜインドだったかというと、2009年頃から日本ではインド市場への関心が高まり、NRIでもインド関係の案件が急増していました。これに至急対応しなくてはならない。そしてもう一つ、上海での経験を活かして、再び海外で事業を立ち上げたいと、強く思っていたからです。そこで、今すぐインドにNRIの拠点をつくるべきだと自ら手を挙げたのです。
インドでは、オフィスの物件探しからインド人の採用など、ゼロからの拠点立ち上げに奔走しました。NRI上海では利益を出す前に帰国してしまったので「NRIインドでは絶対に黒字を出しながら成長する」と決めて、綿密に事業計画を立てました。NRI上海のときと同様、最初は日系企業のお客様を支えつつ、だんだんとインド企業、またはインドにいる外資系企業へとお客様を広げる。また、政府の政策立案の支援を行いながら、日系企業を誘致することで、両国の発展に寄与するよう努めました。苦労もありましたが、当初計画を上回る黒字成長を果たすことができました。

2016年には、NRIシンガポールのコンサルティング事業の責任者を兼務し、その後、NRIのアジア拠点を統括するNRIアジア・パシフィックの社長として東南アジア全体の事業を支え、2017年6月に日本に帰国しました。
これまでを振り返ると、最初は、NRIのコンサルティング事業を海外へ、次にお客様を日系企業から現地企業・政府へと拡大。さらに、NRIのコンサルティングとシステムソリューションの連携を図り、海外でNRIの総合力を発揮する、ということをしてきたと思います。NRIを、アジアNo.1ファームへと成長させる、その先導役を担ってきた自負しています。

NRIのグローバル事業の真の挑戦はこれから

現在は日本で、NRIのグローバル事業をトータルに支える立場にいます。世界各国にあるコンサルティング事業本部の拠点をどう伸ばし、収益を上げていくか。コンサル分野のNRI国内の売上と海外の売上を2020年までに同じ比率にすることが、私のミッションの一つです。NRIのグローバル事業は、グローバルファームの一角に成長するステージに来ていると私は見ています。これまでは、極端に言えば、NRIの日本での強みを活かすことでした。例えば私が上海にいたときは、NRIが日本で培ったさまざまなビジネスノウハウや知見を活かして、現地企業や中国政府を支えることができました。しかし今後は、NRIが各国で独自に提供できる強みを数多く用意し、お客様の収益アップに貢献していかなければと思っています。

現在の中国では、さまざまな生活サービスにデジタル化が日本よりも浸透し、日本にはない新しいビジネスモデルが誕生しています。となると、私たちが今の中国でお客様を支援するには、日本より進んだソリューションの提供が必要です。これまで以上にNRIのコンサルティングとシステムソリューションの連携が重要にですし、場合によっては、新しいソリューションを提供できる現地のデジタル系企業などと組んで、お客様のデジタル化を支える仕組みをつくらなければならない。すでに私たちは、各国でさまざまな企業をM&Aで獲得し、戦略的な業務協力関係を結ぶなどして、グローバル事業を進めています。コンサルティング業務だけに閉じず、システム部門をはじめとする多様な事業部門と連携しながら、大きなプロジェクトに取り組んでいかなければならないでしょう。

NRIが掲げる理念「未来創発」は「お客様企業のために、どう先を読み、次の打ち手を考え、未来を創りだしていく」ことだと捉えています。幸い私はこれまで、先を見ながら常にチャレンジできる環境に身を置いてきました。人がやらない最先端の物事に取り組んでいく。それが私たちの原動力であり、NRIのグローバルビジネスを発展させる力だと思っています。

中島久雄

執行役員
産業ITイノベーション事業本部 副本部長

中島久雄

Profile


1988年野村総合研究所に入社。野村総合研究所(上海)有限公司社長、事業戦略コンサルティング部部長、NRIインド社長、NRIシンガポール会長、NRI APAC社長を経て、2016年にNRI執行役員に就任。
新興国を中心とするグローバル事業戦略、M&A・パートナリング等を専門とし、新興国攻略に関連する書籍、論文を多数執筆。

お問い合わせ

株式会社野村総合研究所
コーポレートコミュニケーション部
E-mail: kouhou@nri.co.jp