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NRI トップ ソリューション・サービス 中国進出企業の人材マネジメント支援 中国の人たちが主役となって働ける組織づくりをサポート

お客様事例

中国の人たちが主役となって働ける組織づくりをサポート

味の素株式会社 様
ソリューション:中国進出企業の人材マネジメント支援

2007/11/19

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第2話 現地社員に魅力的な会社となるために

急速な成長を続ける中国には、数多くの日本企業が進出し、事業拡大に勤しんでいます。こうした企業が共通して抱く悩みは、現地での人材マネジメント。優秀な中国の人材に力を発揮してもらうにはどうすればいいのか。そのための人事制度はどうあるべきか。こうしたことを支援しているのが、NRI上海の田浦里香です。中国味の素の人事制度改革にも携わりました。昨今の日系企業の人事面における課題、人事制度策定における重要なポイントについて語ります。

中国進出企業が抱える3つの悩み

NRI上海 田浦 里香
NRI上海
田浦 里香

 2006年の4月に中国・上海に赴任し、NRI上海で、中国に進出している日系企業の人事コンサルティングを行っています。赴任前は、NRIのコンサルティング事業本部で、企業の人事制度策定や人材育成に関するコンサルタントをしていました。中国で事業を展開する日系企業は増えているにもかかわらず現地の人たちの能力や知恵を生かしきれていない。そんな実情を聞いていたので、実態を把握しようと何社かの日系企業を調査したところ、どの企業もいろいろ悩んでいらっしゃる。その悩みをもっと掘り下げて支援したいと思い、現地の中国に渡り、NRI上海で仕事をするようになりました。
では、日系企業が抱える悩みとはどんなことでしょうか。各企業の戦略や事業内容、中国における事業発展の段階でどこに位置しているのかによって違いはありますが、おおよそ次の3点が挙げられます。
一つは、人事面についていろいろ問題があると認識しつつもどこから手をつけていいか分からないという悩みです。中国で事業を立ち上げること自体が精一杯で、人事制度づくりにまで手が回らない、あるいは人材マネジメントについてあまり深く考えてこなかった企業に多く見受けられます。もう一つは、経営幹部となる人材がなかなか見つからないという悩みです。日本では、社員が社内のいくつかの部署をローテーションしながら、その会社の経営に必要な知識を身につけて幹部人材として育っていきます。ところが中国の人は、自分の専門分野にこだわる傾向が強い。そのため日系企業にとっては、幹部人材を育てようと思ってもなかなかうまくいきません。最後は、人材の流動性が高いことです。ある程度は仕方ないとしても、せめて自分たちの会社で働いている間は、やる気をもって仕事に臨んでほしい。そのためにはどうしたらいいかということに、多くの企業が頭を抱えています。

現地企業の考え方に共鳴してもらうために

 最近は、その企業らしさや、中国における自社ブランドを、社員に浸透させる必要性を感じている企業が増えています。中国の人たちにモチベーション高く働いてもらうには自社の思いを通じて「この会社は将来性がある」「この会社の社員になりたい」と魅力的に感じてもらう必要があることと、その会社の強みやこだわり、考え方を発信することで、それらに共鳴する人に残ってほしいという意図があるからです。
私は、会社のブランドを中国人社員に伝えていくことはとても大切だと考えています。単に、理念や経営方針を伝えるということではなく、中国の現地企業はどんな会社を目指していくのか、それを実現するには日頃の業務で何をしなければならないのか、具体的にかみくだいていく必要があります。現地企業の理念や事業方針は現地のトップが打ち出せばいいことですが、どんな会社にしていきたいのかといったことは社員の間で議論を重ねてコンセンサスをとっていくべきでしょう。

 これらは、人事制度をつくる上でも重要です。「こんな会社にしていきたい」「社員にはこんなことを期待したい」というメッセージを人事制度に込めていく。こうした思いがないと、人事制度は制度のための制度に終わってしまい、導入しても機能しません。ですから、私が人事制度づくりをお手伝いするときは、その会社ではどんなメッセージを発していくのか、社員の方々にきちんと議論していただくようにしています。
人事制度の策定でお手伝いさせていただい味之素(中国)有限公司様は、「現地化」に向けた人事制度改革を行っていましたが、そのためにどんな会社を目指すべきか、最初から社内で徹底的に議論を行いました。このとき私は、ファシリテーターとして議論をサポートしました。「最初にきちんと議論を行ったのがよかった」「その後、迷ったときにも方針がぶれない」といった評価をいただいています。
こうした改革を行ったからといって、従業員の定着率が即座に上がるなど、目に見えた効果がすぐに表れるとは限りません。もともと人事に関する改革は、システムや流通の改革とは異なり、長期スパンで見ていく必要があります。議論を重ねながら息の長い改革を続けた結果、10年後にはその改革の理念に共鳴した人材が、幹部として現地企業の経営を担うようになることを願っています。

※本文中の組織名、職名、構成図は公開当時のものです

中国進出企業の人材マネジメント支援関連情報

野村綜研(上海)咨詢有限公司(NRI)

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