コンサルティング領域

NRIの考えるデジタルトランスフォーメーション（DX）

IoT、AI、Cloud、ロボット、モバイル端末等の従来よりも安価で高度なデジタル技術が一般に流通し、これまでアナログだった領域もデジタル化が一気に進んでいます。結果として、これまで人が対応していた領域は自動化が進み、そこで新たに得られた情報を活用する事によって付加価値を増大できる業務や、新たなサービスの開発へと労働力の再配置が始まっています。

数多く登場しているSaaSの活用やRPA、ローコードツール等はITの民主化（事業部門主体のIT活用）が急速に進む大きな要因となりました。NRIは、これらのツールを用いて既存の業務を徹底的に自動化するとともに、その過程で入手できるデータを活用し予兆保全を高度化する等、無駄な業務の削減を実現します。

新たなデジタルサービス（アプリケーション）を介して、顧客との継続的な関係構築も容易になりました。商品の販売をもって終了するのではなく、利用状況の把握からより良い使い方の提案が可能です。継続的に顧客とつながり続けるために必要なCX（Customer Experience：顧客体験価値）の向上が実現できるようになったのです。

中小企業も含め、デジタル技術が各企業に浸透し、これまでIT化に対応できず連携が困難であった企業間の連携も容易になりました。業界を横断する新サービスの登場も、これを後押ししています。同業他社と非競争領域の業務を統合するプラットフォームサービスや、これまで接点がなかったステークホルダーをつなげるマッチングプラットフォームなど、既存の業界・産業の枠組みを超えた新たなサービスが登場しています。

このデジタルが巻き起こす経済構造の変化こそ第4次産業革命の具体的な流れであり、NRIはその過程における個々の取り組みをDXと捉えています。

DX戦略策定

NRIは、DXを成功に導く上での落とし穴は4つに集約されると考えています。

そのうち、①・②の2点が、DX戦略策定における重要なポイントだと考えます。

• 1．

  戦略・経営課題不在→経営課題や事業課題に基づくDX戦略の策定

  DXは目的ではなく手段です。目的は、あくまでも経営課題や事業課題の解決です。現在の事業環境に対し、企業として、ひいては業界としてどのように変わらなければならないのかというビジョンを策定し、そこに向かって取り組むべきです。そのうえで、経営指標に対する方向性を起点とする目的（例：客数増、解約率減など）や、大きな/主要な問題点を起点とする目的（例：PDCAを効率的に回せない、データを活用する仕組みが弱いなど）などを設定します。それらの解決手段の一つがDXであり、「新規事業開発」「最適化」「完全自動化」「CX（Customer Experience）向上」のような改革コンセプトが設定されます。NRIは、これまで培ってきた業界知見に基づき、企業が目指すべき方向性の設定に重点を置き、それを実現するためのDX戦略の立案を支援します。

  

• 2．

  手段の目的化→課題から落とし込んだ業務のあるべき姿を基軸とした検討の主導

  DXの実現にあたっては、どうしても「システム・パッケージの導入」や「データ活用」に捉われがちです。しかし、それは経営課題や事業課題を解決するために、業務を変革（Transformation）するための手段にすぎません。したがって、「経営課題や事業課題を解決するために、現状の業務をどのように変えるべきか」から検討を始め、そのためにはどのようなシステムが必要か→そのためにはどのようなデータが必要か、というように、目的→手段の順に検討を進める必要があります。これは当たり前のことですが、ことDXに関しては、手段が目的化する傾向が見られます。NRIは、手段となるシステムやデータありきで検討するのではなく、経営課題から落とし込まれた業務のあるべき姿を基軸として検討することで、より具体的なDX戦略の策定を支援します。

  なお、この検討を進める際には、業務を実行する事業部門、システムやデータを主管するIT部門、データ活用やアナリティクスを主導する組織の全てを巻き込むことが必要です。NRIは、関連部門の方々とコミュニケーションをとりながら、DX戦略の具体化を進めます。

  

  こちらのコンサルティングテーマもご覧ください。

  • デジタル組織能力開発
  • デジタル新規事業開発

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